祝来日 イーグルス (Eagles Discography)
アメリカを代表するロック・バンド、"イーグルス"(現在のメンバーはグレン・フライ、ドン・ヘンリー、ジョー・ウォルシュ、ティモシー・B・シュミット)が来日しました。中学の頃から親しんできたバンドなので、改めてイーグルスの歴史を振り返ってみたいと思います。ウエスト・コーストの歌姫、リンダ・ロンシュタットのバック・バンドを努めていたグレン・フライ(G,V)、ドン・ヘンリー(D,V)、ランディー・マイズナー(B,V)、バーニー・リードン(G,V)の4人で結成されたイーグルスは、1972年にアルバム「イーグルス・ファースト(Eagles)」でデビュー。(結成は1971年)TV東京の芸能人民泊番組「田舎に泊まろう」のテーマソングとしても知られる軽快なカントリー・ロック・ナンバー「テイク・イット・イージー」、リンダ・ロンシュタットの事を歌った「 魔女のささやき」がシングル・ヒット(当時は日本のラジオ番組でも良くオンエアされていました)翌73年にリリースされた「ならず者(Desperado)」のジャケットには西部劇さながらの衣装を纏ったメンバー、収録曲もアメリカの西部開拓時代をテーマにした曲ばかり、という男気溢れた作品となりました。タイトル曲「デスペラード (ならず者) 」は現在に至るまで多くのミュージシャン(カーペンターズ、リンダ・ロンシュタット、ジュディー・コリンズ、平井賢、佐藤竹善、荻野目洋子、etc)にカバーされている名バラードです。 ★イーグルス 1st(EAGLES) ★ ならず者(DESPERADO) レコーディング中に参加したギタリスト、ドン・フェルダーの影響もあって、従来よりもロック色の濃い作品となった「オン・ザ・ボーダー(On The Border)」は1974年にリリースされ、シングル曲「我が愛の至上(THE BEST OF MY LOVE)」が全米No.1ヒットを記録しました。カントリー、フォーク、ロック、そしてファンクの要素まで取り入れ、多様なサウンドが融合した傑作「呪われた夜(One Of These Nights)」は1975年にリリースされ、遂に全米NO.1アルバムに輝く事になりましたが、音楽性の相違からバーニー・リードンが脱退、元ジェイムズ・ギャングのギタリスト、ジョー・ウォルシュが加入し、翌76年にリリースされた作品がロック歴に燦然と輝く名盤「ホテル・カリフォルニア」です。 ★オン・ザ・ボーダー ★One Of These Nights 哀愁を帯びたメロディー、”病める大国アメリカの光と影”をモチーフにした甘美で退廃的な歌詞、華麗なツイン・リード・ギターの競演と、それを見事にバックアップする比類なきアンサンブル .... . すべてが最高の形で結晶となった奇跡的な名曲「ホテル・カリフォルニア」、爽やかなウエスト・コースト・サウンドといった曲調の「ニュー・キッド・イン・タウン」、ハードなギター・リフが特徴的な「駆け足の人生」、しっとりとしたバラード「時は流れて」、アナログ盤のB面1曲目は「時は流れて」のストリングス・ヴァージョン「リプライズ」で厳かに幕を開け、続く2曲目は、イーグルスの曲の中で最もハード・ロック的な「暗黙の日々」、再び訪れる静寂...「お前を夢みて」、ジョー・ウォルシュが奏でるグレッチ・ギター(カントリー、ロカビリーのギタリストが使用することが多く、ジョージ・ハリスンはマイ・スウィート・ロードの印象的なイントロで使用)のサウンドと、美しいハーモニーが印象的な「素晴らしい愛をもう一度」、そして『There is no more new frontier. We have got to make it here.(もはやニューフロンティアなど存在しない。我々がここで創り出さなければならないのだ)』という力強いメッセージが込められた、ラストを締めくくる感動的な大作「ラスト・リゾート」...アメリカ建国200年の節目にイーグルスの総力を集結して丹念に作り上げられたマスター・ピースは、今でも色褪せることなく輝き続けています。 ★ホテル・カリフォルニア(Hotel California) ★ロングラン(The Long Run) それまでは、年に1枚のペースでアルバムをリリースしていたイーグルスでしたが、「ホテル・カリフォルニア」を超えるアルバムの制作は難航、1977年のツアー終了後にベースのランディー・マイズナーが脱退、元ポコのティモシー B・シュミットが加入、1979年にようやくリリースされた作品が「ロング・ラン(The Long Run)」でした。アルバムは全米1位、3枚のシングル「ハートエイク・トゥナイト」「ロング・ラン」「言いだせなくて」もヒットしましたが、ワールド・ツアーを収録した2枚組「イーグルス・ライヴ」リリース(1980年)後の1982年に、アメリカを象徴し、先住民であるネイティブ・アメリカンが"聖なる生き物"して崇める鳥の名を冠したバンドは、傷ついた翼を休める「Long Vacation」の日々を送ることになりました。 ★イーグルス・ライヴ(Eagles Live) ★The Very Best Of Eagles 時は流れ、1994年になるとグレン・フライ(G,V)、ドン・ヘンリー(D,V)、ドン・フェルダー(G,V)、ジョー・ウォルシュ(G,V)、ティモシー B・シュミット(B,V)というラインナップが再び集結し、新曲4曲と、MTVでのライブ11曲を収録した「ヘル・フリーゼズ・オーヴァー(Hell Freezes Over)」がリリースされ、3年に渡る大規模なワールド・ツアーが行われました。 ★ヘル・フリーゼズ・オーバー ★Long Road Out Of Edenオリジナル・アルバムとしては、28年ぶりとなる2007年に2枚組のアルバム「ロング・ロード・アウト・オブ・エデン(Long Road Out of Eden)」がリリースされ、全米No.1のヒットを記録し、健在ぶりを証明する作品となりました。 40年前に「気楽に行こう(Take It Easy)」と羽ばたき始めた若鷲は、雄々しきイーグルへと成長し、果てしない大空を悠々と飛翔しています。 【国内盤】イーグルス EAGLES / ホテル・カリフォルニア HOTEL CALIFORNIA【SHM-CD】【紙ジャケット】