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2009年大晦日の夜。除夜の鐘をつきに出かけたゼロッちとその友人Oは、お寺の近くに車を駐車出来そうな場所を探している時、偶然にも今までその存在を知らなかった神社らしいものを発見した。小高いその山の周辺は「急傾斜地崩壊危険区域」に指定されていた。
だがしかし、その上に向かって伸びる階段沿いに数箇所、裸電球が設置してあり、階段をライトアップしている。「こりゃ…あの上は神社でしょ…」二人は意気投合してその謎神社を目指したが、近くまで行ったら登り口がわからず、他人の家の入り口を神社の入り口と勘違いしてしまったのだった。 いったん通り過ぎてしまってから、「あそこしかない」と判断して引き返して来たのにもかかわらず、そこが民家の入り口だったので、二人は途方にくれた。あいだにある登り口といえば…人一人の幅くらいしかない生活道みたいな坂だった。 車を離合出来る広場へ停めて、その坂の所まで来たが、いかにも神社の参道らしくない風体の坂に「本当にここ?」という疑念がわいて来る。しかもその坂には、朝から降ってた雪が溶けずに残り、そのまま氷になりかけていた。 ジャリジャリとかき氷を踏みしめながら登るとすぐに参道は「急な階段コース」と「急なスロープコース」とに別れていた。Oはスロープを、僕は階段を選んで、裸電球の照らす道を登った。 登るとそこにはだーれも居ない。誰も踏みしめていない雪の広場に確かに立派な神社があった。木彫りの像が左右に鎮座していて、金属製の賽銭箱と、その横には目立つ所に「監視カメラ設置中」とあったが、まもなく年が明けるというのに屋台の一つも無ければ宮司も巫女も居ない。 とりあえずお賽銭を…ちゃりーん! ちゃりーん!コイン同士が当たる音ではない。 「中に入ったお金は貴方たちの物が最初でした~♪」 と言わんばかりの寂しい音だった。 少し離れた有名な神社の方では屋台が立ち並び、参拝者の行列が出来、人でごった返すというのに、この神社はひっそりと新年を迎えるのだ。 僕とOはお参りを済ませるとすぐさま急なスロープを雪に注意しながら降りて行ったが、途中で足を滑らせオロオロしたりしながら車まで戻った。 「さむさむさむさむさむ~っ」が口をついて出てくる。 続いての目標は、年内に除夜の鐘をつく!だ。耳を澄ますと除夜の鐘つきは始まってるみたいだった。ゼロッちとOはお寺へと急いだ。 (これが目的のお寺。勿論後日撮影) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 6, 2010 04:25:05 AM
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