理解可能なモノクロ作品① カサブランカ(1942)
モノクロ祭ですと言っても 英語の音声 中国語の字幕で理解できるのは せいぜい2作品まず アメリカ映画の「カサブランカ」(1942年) サムが「As Time Goes By」を弾きながら歌ったこのピアノ2012年には60万2500ドル(約5000万円)で落札それが二年後の2014年には 340万ドル(約4億円)まで競りあがったそれ以前 1988年に日本人コレクターが落札した時は15万4000ドル(約1232万円)80年代と言えば日本はバブル真っ盛り 円高でもあったし40年以上前のピアノに ポンと1000万円以上出せたんだろうなぁちなみに この時競り負けたのが 現アメリカ大統領のトランプ氏だったらしい閑話休題この作品は何回も見たので 英語がわからなくても内容 場面展開が分かる中国語では1988年にラジオでやっていた「广播电影院」(ラジオ映画館)を録音して何回も聞いた その割には 覚えていることは少ない今回の字幕で「あ、前と違ってる」と明確に分かったのは二か所「As Time Gose By」の中国語訳が 「时光流转 」→ 「时光飞逝」に警察署長のルノーの「I’m afraid not」の訳が「恐怕不可能」→「我恐怕不会」に大勢に影響はないが でも何でこんな細かいセリフを覚えてるんだ?この作品で ず~~っと意味が分からなかったシーンがある最後の空港の場面で ルノー署長がミネラルウォーターの瓶をゴミ箱に投捨て 更にそのゴミ箱を蹴飛ばした場面だなぜわざわざこのシーンを?あのミネラルウォーターはヴィシー水 ヴィシーという温泉地特産の水だドイツは自国に協力する為のフランス政権をそのヴィシーに設立したカサブランカもヴィシー政権下の街ゴミ箱に捨て更に蹴り上げた意図は 実は取締る側の彼の心がレジスタンス運動に賛同していたという表れだったのではと思うそこまで深い意図があったのかと考え付いたのは30年位前かそれまで何を見ていたんだろう もちろん答えは簡単 何も見ていない昭和17年にこんな作品を作っている国に戦争を吹っ掛けたなんて なんと無謀なその程度しか思っていなかったが 歴史背景を知ると また違った見方が出来るもちろん そんな肩の凝る見方はほとんどしないでも 何回見ても惹かれる理由は何かあるのだろうちなみにこの作品で一番好きな場面は リックの店の強制封鎖を命じたルノー署長が賭博の儲けを何のためらいもなく受取るシーンなんか うなずける