2007年08月09日

出た、07人事院勧告

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人事院(谷公士総裁)は8日、2007年度の国家公務員一般職給与(行政職)について、月給を平均1352円(0・35%)引き上げ、期末・勤勉手当(ボーナス)を0・05か月分上げて4・5か月分とするように内閣と国会に勧告しました。

 月給の引き上げは、初任給を中心に若年層に限り、中高年層は据え置きとするものです。人事院が引き上げを勧告するのは2001年以来6年ぶり。勧告が実施されれば、年収が前年度より上がるのは9年ぶりです。

 人事院が実施した民間企業の給与実態調査では、景気回復に伴う有効求人倍率の向上などにより、昨年と比べて初任給が大幅に増加し、またベースアップを実施した企業が多く、今年4月の公務員給与は民間企業を0・35%(1352円)下回ったとしました。一方、政府は昨年度から5年間、公務員の基本給を平均4・8%下げていく給与構造改革を実施しており、今回は若年層に限定して給与を引き上げる形のプラス勧告としました。

 俸給の引き上げ幅は、最高で2000円、最低で200円からとなっています。行(一)1級で68号俸まで、2級36号俸まで、3級については16号俸までとなっています。行(二)1級で76号俸まで、2級24号俸までとなっています。なお、行(一)3級については06年3月期に、既に旧4級に格付けられていて、今も現給保障を受けている方は、その差額分が減額されることになり、昇格等で現給保障を受けていない人がメリットを受けることになりそうです。

 とはいっても、春闘相場が昨年と変わらない極めて厳しい状況下で、国公青年協を始めとした青年の賃上げ署名、人事院や裁判所当局に対する初任給改善の追及強化等の運動の積み上げ、公務員試験の申込者の減少等によって、国家公務員の総人件費抑制をかかげる政府、国会議員や公務員バッシングをつづけるマスコミからの逆風の中でも、人勧で初任給改善を勝ち取ったのは、労働組合がたたかってきたことの成果として、全体で確認しておく必要があります。
 
 すなわち、初任給改善は、これからの新採用職員だけではなく、既採用者との逆転が生じないようにそれに近い人に対する賃金改善もなされました。みなさんの方からも、労働組合がたたかって、初任給改善を勝ち取ったことを是非、職場の青年に伝えていただきたいと思います。

 今回注目すべきは、地域手当の支給割合の引き上げを、一部07年4月に遡って支給するというものです。遡及対象となるのは、06年3月の調整手当の支給率と地域手当の支給率(最終)との差が6%以上の地域について、0.5%繰り上げて支給し、08年4月には1.5%引き上げるというものです。

 給与構造の見直し当時、人事院は、地域手当の引き上げの財源としては、昇給の抑制措置でまかなっていくとしていましたが、官民給与格差で出てきた1,352円のうち、387円を俸給の改善に、350円を扶養手当の改善に、そして最も大きな比重を占めるのが地域手当の改善分です。560円で改善分の4割を地域手当に回したことになります。

 近畿の中でも、奈良、大津、葛城、亀岡が対象となりますが、注意しておく点があります。06年4月あるいは07年4月等で該当庁に異動し、まだ地域手当の異動保障を受けてい方は、0.5%遡及改善されても、それより高い地域手当の支給を受けているので全員が引き上げと対象となりません。なお、在籍職員全員が対象となる地域がひとつだけあります。それは東京都特別区です。支給率が全国一番高いからです。中央省庁優遇の側面は否めません。とはいっても、地域手当の支給率を暫時上げていくことは、見直し当時約束していることなので、仕方ないとしても、(あくまでも推測ですが)人事院が今回、較差の配分を地域手当にあてた最大の理由は、早く地域手当の引き上げ財源を確保して、未だ実施の目処すらたっていない本府省手当の新設を1日でも早く実施することにあるのではないのでしょうか。

 われわれとしては、格付け等で既に優遇されている本府省に新たな手当の設置は不要です。そんな財源があればみんなの処遇改善に回すべきだと思います。

 これから大きな問題となってくるのは、すんなり人勧を実施させるかです。過去にも人事院が賃上げ勧告したときに凍結されたにがい歴史があります。一部マスコミは、財政危機や公務員の不祥事から賃上げは論外だとしています。安倍首相もマスコミ報道によると、人事院勧告を実施するかどうかについて、「国民の理解が必要だと思う。その観点から財政状況などをよく見て判断したい。結論ありきではない」としています。
 青年を主役において、裁判所の外に向けて、人事院勧告の正当性、妥当性、労働者全体の賃上げにつながっていくこと等を訴えていく必要があります。

 人事院の報告の最後に、実施の要請ということで以下のとおり書いてあります。
「今日、効率的な業務遂行と行政サービスの一層の向上が求められる中で、個々の職員が高い士気を持って困難な仕事に立つ向かうことが強く求められており、公務員給与はそのような職員の努力や実績に的確に報いていく必要がある。中略 民間準拠により公務員給与を決定する仕組みは、・・・・・(国民から)支持される納得性のある給与水準を保障し、前述のような職員の努力や実績に報いるとともに、人材の確保や労使関係の安定などを通じて行政運営の安定に寄与するものである。」
 公務員みなさんの大多数も同じ思いではないかと思います。





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最終更新日  2007年08月10日 09時39分40秒
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