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999円DVD！！

DVDソフトの低価格化は消費者にとっては嬉しい限りです。近頃では1500円だったり一枚買うともう一枚ついてくるなんて手を使って（だったらまどろっこしいことせんで半額にしてくれよ）実質2000円前後のものも多数。ただこの手のものは大作系の屑な作品が多いんで正直あんま魅力を感じていませんでしたが、前々から噂としては聞いていた1000円を切るDVDソフトが売られているのを発見。なにも～発売元のFOXは以前2003年12月に『タイタニック』と『インデペンデンス・デイ』、『ホーム・アローン』の3作品のDVDを各980円で発売すると発表、その後発売を中止していた。～という前科があるらしく（だからホームアローンが抱合せ販売みたいなヘンテコな形で売られているわけね…）今回の999円作品群もHP上には載って無いみたいなんですけど、ラインナップの30作品をみてみると～* ブロークダウン・パレス (FXBP-15388) * ヤング・フランケンシュタイン特別編 (FXBP-1103) * ファントム・オブ・パラダイス (FXBP-1473) * 危険な遊び (FXBP-8553) * 赤ちゃん泥棒 (FXBP-5191) * 雲の中で散歩 (FXBP-8900) * ハード・プレイ (FXBP-1959) * タップ・ドッグス (FXBP-20089) * いとこのビニー (FXBP-1876) * フューリー (FXBP-1097) * BODY/ボディ (GXBP-22922) * サルバドル/遥かなる日々特別編 (GXBP-21232) * 若き勇者たち (GXBP-15892) * 悪魔のいけにえ2 (GXBP-17195) * モッド・スクワッド (GXBP-15747) * 悪魔の棲む家 (GXBP-21221) * ダブル・インパクト (GXBP-17266) * ロード・オブ・イリュージョンディレクターズ・カット版 (GXBP-19905) * ビッグ・マネー (GXBP-22482) * 鬼ママを殺せ (GXBP-19889) * ブルージーン・コップ (GXBP-15798) * 殺しのベストセラー (GXBP-16490) * コードネームはファルコン (GXBP-15806) * ミッドナイトクロス (GXBP-20488) * ローラーボール (GXBP-16215) * ギリーは首ったけ (FXBP-20019) * ビッグママ・ハウス特別編 (FXBP-20108) * ポーキーズ (FXBP-1149) * ポーキーズ2 (FXBP-1294) * リバース・エッジ (GXBP-22932) えー『ファントム・オブ・パラダイス』あるじゃない！デ・パルマにコーエン兄弟、バーカーのまであるし『いけにえ2』もあるじゃないですか！！『タイタニック』、『インデペンデンス・デイ』、『ホーム・アローン』なんかより断然イイ！！！企画が一度頓挫して方向転換したのでしょうか？FOXのささやかな反逆か？？でもでもメイキングとかの映像特典は無し。。。う～ん買うかな～迷い所ではありますが、千円札一枚で買えるという魅力と多少高くても特典付きのが欲しいという多少の葛藤。。。ちなみに～店頭在庫が無くなり次第キャンペーンは終了となる。～というのも焦らすわけだな。

2004年05月28日

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『サイクリスト』モフセン・マフマルバフ監督

89年製作で、日本ではTVで放送された後2000年に劇場公開されたイラン映画。キアロスタミの『クローズアップ』では主人公がマフマルバフの名を語って騙そうとしている。イランでは全国民が観たというようなことが書かれているが真偽のほどは定かではない（というかかなり怪しい）妻の入院費を捻出するためにナシムは一週間自転車に乗り続けるという試練に挑んでお金を儲けようとする。しかし、それは周囲の人の“賭け”の対象となり様々な思惑が交錯するのだった……。まず一週間自転車に乗り続けることでお金を儲けようという発想や、それに対して賭けを行おうというあたりは土地柄が出ているかと。。。やはり埃っぽさは満載。しかし、話の展開として肝心の部分や気になるところ（運転を代わるというイカサマの後の部分なんか）をうやむやにしてしまったりするあたりでいまいち納得がいかない。またコントみたいなベタ～な感じはちょっとあざとく感じてしまう。強い女性なんかが登場するあたりは中々興味深く印象的だった。

2004年05月27日

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『狂気を語る女たち』アリー・ライト監督

マイケル・ムーア監督がカンヌでパルムドールを捕ったこともあってドキュメンタリー作品を。93年製作のアメリカ作品で日本劇場未公開。実際に精神病院へ収容された女の人達数人のインタビューを中心に本人達の再現や再構築を交えて展開される。幼少の頃にうけた虐待の告白なんかは生々しく強烈。自分の身を守ろうとする為に自らの中に多くの人格を生みだす多重人格症、自傷行為、躁鬱病、分裂症、様々な理由での精神病院への入院または拘束。その精神病院での実情。薬漬けと過酷な治療（電気ショックなんてのも）、無神経で横暴な医者達、そしてすし詰め状態の病室と異様な患者達。極度の人間不信に自殺願望、そんな中でも立ち直ろうとするきっかけを与えたのは、やはり人との出会いや繋がりなのでしょうか。“人”の織り成す不条理な現実。それぞれのインタビューは“現実のもの”として強烈な印象を持っていて深く考えさせられるものだと思う。終盤の意外な展開は救いがあって助かりました。

2004年05月23日

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『クリスチーナの館』ギャヴィン・ワイルディング監督

99年アメリカ製作の作品。日本未公開です。TSUTAYAの会員証が4月から共通で使えるようになった（チェーン店ならもっとはやくそうしろ！）のと、半額クーポンが23日までだったのと、たまたま寄ったということもあって渋谷店へ行ってみた。確かに数、種類とも多いけど“ここになければ世界中どこにも無い”なんて謳い文句はかなり言い過ぎ……何処からそんな自信が出てくるんでしょうか。。。なんて思いつつも物色…それにしても土曜の昼間だってのに空いてるな～天気が悪いからか？？でも外には人がたくさん居るんだからもっと混んでても良いもんだろうけどやっぱり地元の人が少ないからなのかしら。それなら借りる人が少ないのに品物が多いなんて“穴場”なんじゃないかと思いつつもここで借りると持ってうろつくには邪魔だということが判明。だからなのね。。。でも“穴場”には違いないデス！～いやいや本題『クリスチーナの館』は途中で警察が出てきてサスペンスっぽい展開なのかと思ったら、全くの無能で役に立たない（これでこそホラー）。それでもって弱いものは助かるが終わらない悪夢を予感させる定石の展開。これといった見どころはないがそれなり～に観れる一作。しかし、家の中にビオランテというかラフレシアみたいな奇妙な装置を造ってたら感づくような気がしないでもないし、人に見られたく無い日記を学校で持ち歩く神経もワカラン。まぁそんなトンチンカンなところもご愛嬌かな。殆ど関係無しにアッサリ殺された人達はホラー映画の宿命としていたしかたないのでしょうが、それにしても気にしなさ過ぎだよ～

2004年05月22日

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『チェーン』清水厚監督

…観てしまった。。。やめときゃ良いのに観てしまったワ～０３年の７月公開で同年９月にはもうDVD化されているというなんとも迅速なソフト化が行われている意味深な一面も。なんともダークな感じのあるグラビアアイドル（？）小向美奈子が主演というとこからして既にヤバイ香り。果たして彼女のコアなファンがどれ程いるのだろうか……そしてその求心力で劇場まで足を運んだ人がどれだけいるのだろう？冒頭のいわゆる“馬鹿で浅はかな若者”なんて辺りは地でいってるからぴったりなんだろうけどそれ以外は…。どうせアイドル（とおぼしき）人を主演させるなら多少不自然でも割り切ってイメージビデオみたいに綺麗にカワユク撮ってあげりゃ良いのにこれじゃね～。一体どうしたいのよ？？どう考えてもNGテイクを無理矢理OKにしたりするから、無理な格好させてる死体が動いてたりするんですよ！しかもバレないようにしようとするから変な繋ぎになってかえって気になっちまう。。。どうしょも無い……もういちいちツっこんでたらキリが無いのでやめます。こりゃアイドルオタクだったとしても納得しないでしょ。作品として成立させる為、劇場枠ギリの７８分という尺までがんばって引き延ばしたんでしょうけど、ものすごく長～～～～～～～～く感じて苦痛そのもの。

2004年05月20日

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『ザ・ミラー/悪魔の棲む鏡』マリナ・サージェンティ監督

９０年製作で日本未公開のアメリカ作品。ちなみにマリナ・サージェンティ監督は劇場用映画の監督はこれ一本のみです。。。　悪霊に支配されて呪われたウェザーワースの家に残された大きな鏡。そこへ引っ越してきた母と娘とくれば案の定娘は学校でいじめられてその邪悪な力で復讐するのだが次第にその力の抑制がきかなくなっていくのだった……。といった感じでどこぞの設定をそのまんま借りてきた感じ……というか『キャリー』のパクリですね。転校生があんないかにも魔女みたいな格好で学校に行ったら誰も寄り付かないのは当然のような気が……。しかも力がコントロール出来ている間でも呆気無く人を殺し過ぎだし、別に悪くも無い人達まで惨殺してしまっては、とり憑かれいるとかいう以前に単に恐ろしい人にしか見えないのです。したがって力が制御できなくなって苦悩したところで自業自得にしかみえない。それよりか関係の無い人の冥福を祈りたい心境なのです。しかも家が呪われている感じがして鏡が出てくる必要性を感じないのは致命的でしょうか。いろんなホラー作品から拝借したアイデアをくっつけ合わせるなんてのは常套手段なので良くあることなのですが、単にそれだけの作品でしかも上手く再構築されていない作品を観るのは正直チトつらいものが。。。

2004年05月19日

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リニューアル？？

長らく日記の更新もままならず半ば放置している状態でした。とりわけ理由という理由も無いのですが五月病（？）というかモチベーションの低下というかで、映画をあまり観たいという気も起こらなかったのであえて無理して観たりすることなくそのままにしてました。　まあまた観たいという気が起こってきたというのもあってこれからまたちょこちょこと動いていこうかと思っています。　以前は日記はほぼ映画のことについてのみだったのでもう少し色々なことも書いていこうかなと思っています。とはいえやはり（ホラー）映画を中心としたところは変わらないと思いますが。見た目的には殆ど変わらないので何処がリニューアルなんだと言われそうですが、単に気持ちの問題ですので自分の中でリニューアルです。。。と、いうことで今後ともよろしくお願いします。

2004年05月18日

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“イメージフォーラムフェスティバル2004”4/30

4/30のプログラムからアジアン・エクストリームと題されたプログラムHを。双子の監督キム・ゴクとキム・ソンの『光りと階級』、ツォー・ホンシャン監督の『ひらめく赤旗』、チャン・チェージン監督の『凌遅考：古い写真からの数シーン』の３作品。　特に『凌遅考：古い写真からの数シーン』は、1905年に満州で撮影された「凌遅」（切り刻みの刑）の写真にインスピレーションをうけて製作されたものらしく、現在のイラクの状況なんかもかんがみてとてもタイムリーなのでは。植民地的支配の実情とその問題点を抽出し、過去から未来にわたるまで内在する（もしくはするだろう）残酷性を切り取って提示したものであるように思う。突き付けられる現実の「痛さ」を痛感させられると共に強烈な映像で深く印象付けられる一作であった。　『光りと階級』も強烈なインパクトのある映像が綴られていて脳裏に焼き付いて“夢に出てきそう”な感じである。ただし“悪夢”になるだろうけど。。。

2004年04月30日

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“イメージフォーラムフェスティバル2004”4/29

　4/29のプログラムA（日本招待作品＋一般公募部門入賞作品）。奥山順市氏の『OMEGA HERO ME』や中島祟氏の『公園に来る人々』等の招待作品と、一般公募部門の入賞作品の『墨華譚』、『あわのの』ら若い作家の作品と大賞授賞作品の『TEXTISM』。　『墨華譚』は手間と労を惜しまないで根気よく創り続けた作品。スタッフ達の苦労が思われます。　『あわのの』は不思議でキュートな世界感の音と映像がマッチしていてなんとも面白い作品かと。あとこれくらい短いとサクっとしていて良いなんてのは『体積熱』を観た後だけに感じてしまうのでした。。。　なにはともあれ大賞を授賞した平林勇監督の『TEXTISM』には登場する人物が居ないのにここまで惹き付けられる作品を創るのは凄いなと感心。映像とテキスト、さらに無機質な音声によって織り成される世界が決して冷たい世界を表現するだけに留まっていないところが考えられている気がする。　アイデア的にはそう目新しく無くてもアプローチの仕方でここまで新鮮な作品になるんだなと。あと簡素なCGの使い方も好感がもてました。

2004年04月29日

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『演技する都市：ロサンゼルス』トム・アンダーセン監督

　現在開催中のイメージフォーラム・フェスティバル2004にて鑑賞。多くの映画（特にハリウッド映画）に登場する都市ロサンゼルス、そのロサンゼルスの登場する映画のシーンを引用し繋ぎ合わせて居住空間としてのロサンゼルスと映画の中のそれのギャップを映し出していく。　ロサンゼルスのその雑多なイメージはある時はスイスの湖畔として登場し、またある時は中国の田園地帯として登場する。しかし、いつしか犯罪都市や人種対立都市、悪しきショービジネスの中心といったネガティブな側面ばかりが表面的に描かれていくようになる。　実際の劇映画に於いて同じ“建物”であっても各監督の捉え方によって異なった意図のメッセージが込められていたり、多様な思想が垣間見れるが、その為には多くの作品を並べ比較することによって、より明確になると思うが、それを体現できるという点でも本作は貴重なもののように思う。　もちろんロサンゼルスだけに『エスケープ・フロムL.A』が登場したり、ロジャー・コーマン先生の名が挙げられたりしていることも必見だけど…。　ただ、最も注目すべきは“劇映画にはドキュメンタリー的な価値がある”という監督の言葉通りその多量な情報量に裏付けされた観察眼と鋭い洞察によって、多種多様のフッテージを繋ぎ合わせただけの凡庸な作品に陥ること無く、“映画”という虚構の造り出す“真”を見事に現わしていると思う。　また外国人監督の方がロサンゼルスを自然な形で表現しているとする点も興味深い。

2004年04月28日

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“イメージフォーラムフェスティバル２００４”

　東京、横浜、京都で行われる“イメージフォーラムフェスティバル２００４”。東京での開催は、4/24のみ代官山ヒルサイドプラザ：4/27～5/5は新宿パークタワホール。　映像アートの祭典と銘打たれて行われる本イベントは大きく分けて実験映像日本招待作品/実験映像海外招待作品/一般公募部門入賞作品に分けられている。　また特集として“シュート！シュート！シュート！”としてロンドン・フィルムメーカーズ・コーポラティブとイギリス・アバンギャルド・フィルムの最初の10年/1966～1976の作品が集められたプログラムが組まれている。　さあ果たしていかなるものなのでしょうか～。。。

2004年04月27日

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『ヴァージニア』佐藤嗣麻子監督

　イギリスのインターナショナル・フィルムスクールで学んだという佐藤嗣麻子監督の長編デビュー作で９３年の作品。　後に佐藤嗣麻子監督は日本に戻りTV作品などを手掛けている。　イギリスと日本の共同製作。イギリスの図書館を中心に繰り広げられる吸血鬼もの。ちょっとホラーというジャンルよりもロマンスの要素が強い気もするのですが一応吸血鬼ものということで……。　全編に渡って少女漫画チックなテイストが溢れている。美男子な吸血鬼（不老不死）が人間との愛に苦悩していく物語り。　霧に覆われたイギリスの街を幻想的に表したいのだろうけど、たった今モクモクと立ちのぼってきた人工的スモーク感が溢れていたりしてどこか“軽い”感じ。　メインの舞台を図書館に限定したのは正解だと思うけど、所々に挿入される乙女チックなシーンはどうも……。やけに血が出てくるシーンが多いように感じるが（そりゃ吸血鬼だから血は肝心なんだけど…）美しく見せようとしているあたりが鼻につく感じ。　“物語”としては、それなりに丁寧に創られているように思うのですが、とりわけ惹き付けられるようには感じない及第点といった感じの作品なので、どうせならもっと幻想的にするとか、耽美な感じに特化させた方が魅力のある作品に仕上がったのではないでしょうか。

2004年04月25日

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『ザ・グリード』スティーブン・ソマーズ監督

　９８年に製作されたモンスター・パニックもの。監督のスティーブン・ソマーズは後に『ハムナプトラ』や『スコーピオン・キング』も監督している。クリーチャーデザインは『ハウリング』や『遊星からの物体X』等の特殊メイク/特殊効果を手掛けているロブ・ボッティン。　最新鋭の豪華客船を舞台にして未知の人喰い生物との死闘が繰り広げられるのだった～。いやいやパッケージには“喰って喰って喰いまくる、怒濤のモンスター・パニック”“９０分で３０００人”（食べ放題の文句みたいだな）とあって、モンスターがガンガン人を喰いまくっていくもんだと思ってたら、もう２９９０人位は既に喰われていて骨だけ……。まぁ後に回想シーンででもその惨劇の様子が出てくるのだろうと思っていたけど最後まで登場せず…別にいいけど。。。　モンスターが姿を露にするまではなかなか緊張感があるけど、どうもタコお化けみたいなモンスターには正直あんまり魅力を感じない…。そもそも既に３０００人近くも喰われているんだから、もう残りの人がどうなっても良いような気がしてしまうのですが。。。　かな～り強引に、それでもって畳み掛けるスピーディーな展開と箸休め的に随所に散りばめられた奇妙な設定でラストまで一気に乗り切ってしまっている一作。（B級ですがな）　SFXとCG技術の発達は日進月歩だなと感じます。あんま、なんも考えずに観れる一作ではあるかと。

2004年04月20日

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『パリ、夜は眠らない。』ジェニー・リヴィングストン監督

　９０年に製作され多くの映画賞を授賞したドキュメンタリー作品。　舞台はニューヨークのハーレム。黒人でありさらにゲイでもある人々は独自のコミュニティを形成しそれを“パリ”と呼んでいた。　“自由の国”と謳っているが、依然として強大な白人中心主義であり“金は力”の資本偏重主義のアメリカで偏見と抑圧にさらされながらもエネルギッシュに生きようとする“ゲイ”達の姿を「ボール・パーティー」で生み出された「ヴォーギング」を中心に描いている。　自らを全ての“ゲイ”の代表とはしないで、あくまで異端であることを認めながらも、その中で誇りと自信を持ち社会性とのギャップに不安を抱えながらもアグレッシブかつ独創的なパフォーマンスを生み出そうとする彼らの姿勢とパワーに圧倒される。　見せ物的にとらえることに終止しなかった作り手の姿勢にも共感できる。　手放しに肯定できるようなことばかりではないと思うが、マイノリティー派の生き方として考えさせられることは多くあるように思う。　それにしてもレンタル屋に置いてあるドキュメンタリー作品少なすぎ！！

2004年04月19日

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『マジカルビュー！トニー・ヒル作品集』トニー・ヒル監督

　ロンドン生まれの映像作家トニー・ヒル監督の作品で８４年から９３年に製作された『車輪の歴史』、『ヴュアーを持つ』、『時報映像』、『ウォーター・ワーク』、『拡張映画』、『ダウンサイド・アップ』の６作を収録したもの。　一般的に言われるような商業的劇映画では無く「実験映画」の部類に属するものでしょうか？？　人間の通常の視覚では体験できないような世界が繰り広げられる映像作品です。　考えてみると、人間の記憶なんかはとても断片的であるように思う。日常生活の中でも不確定的要素に覆われていて、筋書き通りにはいかないし、そうそう明確な展開があるとも限らないのではないだろうか。　しかし、どうも商業的劇映画は万人受け入れられようとするあまりにも明確に展開を開示しすぎて面白味の無い結果を招いているということも多々あるように思う。　「お話」としてはまあまあ良くできていても観終わった後に何も残らずサラリと流れていってしまう作品よりも、どこか奇妙だったり不条理であっても強烈な印象を持っていたり、小骨が喉に刺さったとでもいうような後に残る作品に出会いたいものである。　多少本筋をはずれた感はあるがその点、この作品には“驚き”や映像を通して始めて「見える」ようになる不思議な世界を体験できるものだと思う。特に『ダウン・サイドアップ』なんかは、日常風景がまるで別世界のように感じられ強いインパクトを持っているように思う。　

2004年04月17日

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『ヘルシンキ・ナポリ/オールナイトロング』ミカ・カウリスマキ監督

　弟のアキ・カウリスマキと共にフィンランドを代表する映画監督のミカ・カウリスマキ監督（可愛い名前だけど男）の８７年製作の作品。　ジャンルは…サスペンス風のコメディといったところだろうか。それにしてもフィンランド、西ドイツ、スイス、イタリアの合作と多国籍かつ珍しい組み合わせ。　ドイツのベルリンを舞台にタクシー運転手のアレックス（カリー・ヴァーナネン）がアタッシュケースを持った２人組のフランス人を車に乗せたことから物語は展開していくのだった～。　登場する人も多種多様。フランス人にイタリア人、ロシア人にもちろんドイツ人、はたまたラテン系にアフリカ人とまさに多国籍。様々な人達の歯車の合わないチグハグさが軽妙なタッチで描かれているが、決してノーテンキな感じではない。　独特のリズムに引き込まれていくのはサミュエル・フラーら俳優陣の魅力も大いに手伝っていることだろう。　演出もあくまでも過剰すぎず、抑えのきいた感じで「ニヤリ」とした笑いを誘うが、ただ単にそれだけでなくどことなく哀愁すら感じさせるあたり、どこぞの国の大衆向けおバカ映画とは違うものを感じる。　終盤の夜の闇が次第に白々と明けていくあたりの情景は非常に美しく壮観。　安っぽい博愛主義の押し付けでなく、また「善」と「悪」の二元論的な考えにおさまらない“含み”がある一作だと思う。　天然銀髪ジム・ジャームッシュやヴィム・ヴァンダースの友情出演も見逃せない（？）。

2004年04月16日

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『ギロチノイド』ノーマン・J・ウォーレン監督

　『悪魔の受胎』（一応DVDも出てるのでこっちのが有名かな）のノーマン・J・ウォーレン監督の７８年の作品で日本未公開。当時ブームとなっていたオカルトもの。　それにしても原題『TERROR』に対して『ギロチノイド』とは凄い邦題の付け方…。　300年前の魔女狩りによって殺された魔女（本物）の積年の怨みが、その子孫に対して復讐を始めるのだった～てな感じですが、なんとも不可解すぎるストーリー展開のためにどうもちょっと…なんせ復讐するのは良いのですが、殺されるのは全く関係の無い人たちばかりで可哀想（？）。なかなか残虐な殺され方で当時としてはスプラッタ度は高い作品かと。冒頭なんか雰囲気はソコソコ出てる気がするんですけど、いかんせん話に整合性がなく散発的なショックシーンに終止しているあたりには引き込まれるものはありません。　次第に殺され方もエスカレートしていき最後のほうでは、パトカー大暴走！撮影スタジオ大暴れ！！などと壮絶な状態に。　赤や緑の無気味な色彩や煽るような音楽、そしてショックを与えるような描写や魔女という設定なんかはかなり『サスペリア』をパクッている気が……。オカルトブームと『サスペリア』のヒットに便乗して製作されたとしか思えない一作。

2004年04月14日

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『アリーナ』ピーター・マヌージアン監督

　８９年、アメリカ製作で、同年の東京国際ファンタスティック映画祭正式参加している作品。クリーチャーデザインにはスクリーミング・マッド・ジョージも参加！　時は４０３８年（！）宇宙に漂うコロニーのような場所の中のアリーナ（闘技場）で繰り広げられる多種生命体の闘いを描くSF。５０年ぶりに登場した人類の戦士はアリーナでどのような闘いをみせるのだろうか～。　冒頭からなんかガラクタみたいなロボットの弱っちい戦闘を見せられて、うわ～こりゃヤバそうだなーなんて思っていたら、これがそんなに見れないことも無くて意外やあっさり観てしまった。　いろんな造型のクリーチャー達がウヨウヨいて節操の無い未来の描写にも感じるがそれはそれで楽しめるし、話の中心にアリーナでの闘いという軸があるためストーリーが空中分解せずにまとまっている。　また、ありがちな人物の心理描写を刻々と描こうなんて気も無いので小気味良いテンポだし、シンプルにプロレスな戦闘シーンのゴリ押しで乗り切ってしまっている潔さも好感が持てる。公開時のコピー“銀河系大決戦！”とは言い過ぎだと思うが……。　確かにB級SFの部類なのだろうけど、割り切って観れば結構楽しめる作品かと。

2004年04月13日

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『交差死体』ポール・ウィリアムズ監督

　９５年製作の日本未公開作品。出演している人はそこそこ有名なのだが、どうも題名が安っぽいような……。　ジャンルとしては、さしあたりミステリーサスペンスといったところでしょうか。　元警官のマットが大金を積まれて妻のボディー・ガード及び監視を持ちかけられるところから物語が展開していくのだった～…が、どうも強引＆自分勝手すぎる展開に観ている側は蚊帳の外。。。前半では多重人格なんかでてきて良い感じかななんて思っていると結局狂言だったなんてトホホなことに。　その後起こる“事件”がある意図を持って画策されていたものだったというのが明らかになっていくのだが、よくもそう都合良くシナリオ通りに事が運ぶもんだなと。もう、出てくる人みんな頭が悪いというか弱いというかで、「勝手にやってくれ！」と言いたくなる。　伏線が一応消化しているところもあるのだが、ほったらかしのものもあって観ている方も消化不良。ラストに到っては今まで観ていたこと自体バカらしくなってしまうな終わり方で閉口。。。　あえて言うならカリフォルニアの砂漠のロケーションが良かったくらいでしょうか。　

2004年04月12日

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『プラデューム/悪夢の閃光魔宮』マイケル・フィスチャ監督

　『ゾンビ』に出ているというだけ（？）で他のホラー作品にも多数出演しているケン・フォレーなんかが出演。日本未公開で８８年製作の作品。　コンピューターに制御、管理されているフィットネスクラブにて巻き起こされる惨劇。暴走するコンピュータを操るのは一体……。　フィットネスクラブという限定的な場所で繰り広げられる惨劇というのはアイデア的には中々良いと思うのだが、暴走するコンピュータの恐怖を充分に描ききれてはいないと思う。どうも、不自然すぎる展開と周囲の人間の頭の悪さが気になってしまう。。。だって何人も死人が出ているフィットネスクラブの中で、人が死んでることはそっちのけで開催される予定の仮装パーティーの事ばかり気にするなんてあり得ないでしょ……。　所々に散りばめられているショックシーンも凡庸で効果的では無いように思う。　結局のところコンピュータの暴走はオカルト的でもあり、巻き起こる惨劇はパニックの要素も含んでいるのだがどっちつかずだし、これといった見どころも無くかなり退屈であるように感じる。　　もう少し設定を上手く生かせればもう少し観られる作品になったのでは。　蛇足ですが、邦題の付け方が悪いのでは…『プラデューム』ってなんのこっちゃワカラン。どうせなら「死のエクササイズ」とか「地獄のフィットネスクラブ」てな感じのが良かったのでは無いかと。。。

2004年04月10日

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『ホラー・スコープ』ロバート・イングランド監督

　あの『エルム街の悪夢』シリーズのフレディ役をはじめとして数々の映画（特にホラー）に出演しているロバート・イングランドの初監督（といっても一度きりだが…）作品で８８年に創られたもの。　いじめられっ子の少年が怪し気な“占い”によって魔界の力を借りるようになっていって遂には完全に魂を売り渡してしまうと……。　「魔太郎がくる！」とか「エコエコアザラク」とかいったような作品と同様（？）の復讐もの（そんなんあるんか？）のホラー。　もう、他のジャンルに媚びることなくホラー道まっしぐらな所は好感が持てます。　狂信的キリスト教信者の母親を持つ息子がいじめられっ子でオカルトにのめり込んでいくあたりの設定にはニヤリ。　サクサク進んでいく展開と、変に余韻を持たせない感じは身の丈をわきまえている造り。やはり何をやりたいのかが明確なので、それなりに観れる作品に仕上がっているんだと思います。　あと、悪魔化した少年の攻撃方法はイングランド監督だからこそハマルのでしょう。まぁその後、顔の傷が左右反対になっているなんてことをツッコむのは野暮というもんでしょう……。　意外性のある展開とかではないけど（B級ホラーとして）それなりに楽しめる一作であるかと思います。　あと公開時のコピーが中々のハッタリなので追加しておきます。

2004年04月09日

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試写にて『CASSHERN』紀里谷和明監督

　試写会に行ってきました。松竹のスニークプレビュー（覆面試写会）で作品は行ってからのお楽しみとのこと。　で、『CASSHERN』でした。金を払って観に行くつもりは毛頭無かったのでまあタダなら良いかと思ったのですが……。　一応、断っておきますが紀里谷監督の事が嫌いな訳でも無く、興業を妨害しようなんて意図も全くありません。むしろ紀里谷さんのPVなんかは非常に良く創られているなと思っていて「UH2」も「UH3」も持っているくらいです。特に「Final Distance」なんか良いのでは～。　が、しかし！これはこれは、酷すぎやしませんか～。まあPV監督だけに「映像」ありきなのは仕方ないにしても、「映画」として創るからにはPVのツギハギというか映像の断片を寄せ集めたみたいなのではどうしょも無いかと。。。５分や６分のPVとは違って２時間以上あるんですからね～辛いワ。ストーリーも破綻してるし、役者の演技もギャップがありすぎてチグハグ（唐沢さんのヤケクソ具合が物語ってますね…）。説教臭く同じこと何回も言ってるのが押し付けがましくて観てる人をバカにしてるのかしらとさえ思ってしまう。　　製作過程で予算が足りなくなったりしたらしいですが、なんか終盤ではみんなかなりヤケクソ気味。ここまで来たらとりあえず創らなきゃ感がミエミエで、もうほんと勘弁てな感じがします。こりゃヒッキーも貧乏くじ引いたんでないかい？？　どうせならもっとアクション場面をメインにしてもっとアメコミっぽくしてしまうとか方法はあったと思うのですが……。まあ、お話がこれでは救いようも無い気はしますが。　やっぱり金払って観る価値は無い！！（キッパリ）　蛇足ですが佐田さんはアクションな感じの女優まっしぐらなのでしょうか？キリリとしててなかなかカッコイイです。

2004年04月08日

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『オウガー』ランベルト・バーヴァ監督

　マリオ・バーヴァの（ダメ）息子ランベルト・バーヴァ監督の８８年の作品。日本では一般劇場未公開だが、“イタリアン・ファンタスティック・コレクション”というイベントの中で『オグル』の題名で限定的に公開されたことがあるらしい。　前半は中々雰囲気があると思います。イタリアの古城のロケーションは素晴らしくて一度行ってみたいと思ってしまう。ただ、あんなに広くて夜中には周りは真っ暗なんてなったら何にも起こらなくても怖そうではあるが……。　スッキリしない画や、定まらない色彩とがが意図しているのかはわからないが不安感を煽っていて、イタリア人特有（？）のハッタリも垣間見られます。　ストーリー的にはかなり『シャイニング』をパクっ…いや意識して創られているように感じますが、それとの差別化をはかる意味も兼ねて人喰い鬼の「オウガー」が登場するのだと思います。でもその「オウガー」が登場すると一転してアララな展開に……。やっぱり姿を露にしない方が良かったのでは。どうせハッタリなら、なんか出るぞ、なんか出るぞともったいつけておいて結局なんにも出ないくらいのあざとさが欲しかった。。。　夢と現実の境界が曖昧になるというありがちな展開のうえ、クリーチャーにもなんの思い入れも無く、後半はファンタジーっぽい展開にシフトして行くなんていったい前半の思わせぶりはなんだったんだと思ってしまう。　やっぱりコダワリの無い作品を観るのはチト辛いところでしょうか。あとホラーなのに人が死なない希有な作品でもあります。

2004年04月05日

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『デストラスト』エリー・コーエン監督

　エリー・コーエンて誰じゃそりゃ？？ラリー・コーエンなんてのは聞いたことあるが…。９４年の日本未公開作品。題名がよさげだったのですがフタを開けてみりゃもう～こりゃ酷い非道いぃ。。。　サスペンスなのか知らんけど強引すぎる展開にくだらん演出。容疑者と思われる人がものの３分で発見されたり、とってつけたようなカーチェイスのシーンなんかは全く不自然極まりない。その上重要なシーンはすっ飛ばされているので一体どうしてその場所までたどり着けたのかさえも解らない。　安易に恋愛を絡ませていてすごく嘘っぽいし、ラブシーンもどきなんかは胸クソ悪い～。　しかも怪しい人が、犯人で無いというお決まりのパターンかと思いきや、なんと怪しすぎる人がそのまま犯人というトホホさ。　愛がどうのこうの言ってますけどそんなん微塵も感じさせないというどうしょも無い作品。　しかもなんかメデタシメデタシみたいな感じで終わってますけど、ちょっと待ってよ、ちっともメデタシでは無いですよ！！！　なんでこんなんがDVD化されるんだと思ったら、キャリー＝アン・モスが出てるからなんですねー。ええ、もうただそれだけなんでしょうね～

2004年04月04日

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『エピデミック～伝染病』ラース・フォン・トリアー監督

　『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で一躍脚光を浴び、最近では『ドッグヴィル』が高い評価をうけている（らしい）トリアー監督の８７年の作品。　『エピデミック～伝染病』はカンヌ映画祭等では常連となっているデンマーク出身のトリアー監督の作品の中では珍しく日本の劇場で未公開の作品。　はっきり言って私には至極退屈な作品でした。。。映画が始まると左上に常に表示されている「EPIDEMIC」のロゴ。これは所詮映画だ、ということを強調したいが為なんででしょうか？？挑戦的な感じにしたいんでしょうけどなんか興冷め。　映画を大枠として捉えながらそのなかで進行していく２つの「話」が現実と虚構を現わしながらも次第にその枠が曖昧になっていくといった感じなんでしょうか。　難解なんだかどうかはよくわかりませんが（退屈すぎて）作品を詳しく読み解こうとする気にもなりません。これでは公開に耐えられなかったというのも納得の行く所でしょう。　トリアー監督は人間〈自体〉を捉える事を中心にしているように感じるので作品の良し悪しも役者の腕に大きく左右されるように思います。そこらへんが『ダンサー～』がヒットした一因でもあるのかと。。。　

2004年04月03日

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『エイプリル・フール/鮮血の記念日』フレッド・ウォルトン監督

　４月１日ということで、お約束ですが。。。『夕暮れにベルが鳴る』のフレッド・ウォルトン監督８６年の作品。　孤島の別荘に招かれた大学生達に巻き起こる惨劇（？）という（青春）ホラー定番の設定。そこに「エイプリル・フール」ということが絡まって様々な仕掛けで客人達を驚かすというのだが、そこに登場する微妙にヘタな絵なんかが狙ってるのかはわからないけど無気味。そして、一人また一人と若者達が殺されていくのだった……。　展開はよくある感じで、若者達のとる行動がバカ過ぎるというのも、いつものことなワケで言ってしまえばクダラナイのですがそう言いつつもそれほど退屈しないで観進んでしまうあたりは悲しいトコでしょうか。　しかし、本作の「肝」となるのは（マイク水野の『シベ超』ばりの）大ドンデン返しのようです。そこで他作品との差別化をはかっているようですが、どうでしょう反則気味では…？狐につままれたような感じを受けるかと思いますけど、このドンデン返しはなんか予想できたなという感じ。なんせ題名が題名だけに……。　脚本が行き当たりばったりなので、んなバカなという突っ込み所は多々ありますが、なんも考え無いで観る方が良いかと。。。かなり頭の悪い作品であることは確かです。　フィンチャー監督の某作品とアイデアは一緒か、なんて言ったら袋だたきでしょうけどね。。。　ところで「エイプリル・フール」は嘘ついて良いって誰が言い出したんでしょうか？？なんか、それ自体ノーテンキというかすごいバカっぽい気がするんですけど。。。いや嘘です。　　

2004年04月01日

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『血を吸うカメラ』マイケル・パウエル監督

　以前から一度観てみたいと思ってたのですが、なかなか近くのレンタル屋に置いて無かったこともあって観たことはありませんでした。。。ところがどっこい最近になって最寄のTUTAYAのリクエストコーナー（いったい誰がリクエストしたんだか…）に入荷してたので借りてみました。　１９６０年製作のイギリス作品。カルト的作品としてソコソコ認知はされているみたいですけど、どうなんでしょうか。　かなり前の作品ということもあって、露骨な暴力描写やなんかは殆どありません。（古い作品だけあって）展開のスピードなんかも目まぐるしくなく一つの映画としてなかなか丁寧に創られている感じはします（イギリスってこともあるのかな）。なんかそれだけをみてると普通の作品かと思ってしまいますが、そんなコトはありゃしません。　なんてったって設定が凄い。父親の〈恐怖が人間に与える影響〉の研究の為、絶えず実験台にされていた少年がそのトラウマによって成長していくにつれ偏執的になっていき、遂には女性の「死」に際した女性の恐怖の表情をカメラに収めるようになっていくというもの。　当時としてはトラウマによる殺人ものというのはなかなか斬新だったのではないかと思います。　またマイケル・パウエル監督の実の息子を実験シーンに用いてるあたりはアルジェントを彷佛とさせます（もっともこっちが先だが）。　ショッキングなテーマのせいかこの作品の後パウエル監督は冷遇されたみたいです。。。チョットばかし世に出すのが早すぎたのかなという感じがします。　あんまり大きな声では言えませんが、けっこう好きな作品。。。カルト好きは必見かな～

2004年03月29日

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『死神博士』ザミール監督

　う～ん題名からして怪しいなー。「死神博士」って死神に詳しい博士のことなのか、博士の死神なのだろうか……なんてことを考えていたら、そんな杞憂は必要無かったみたいです。　９９年製作のTV用作品で製作国はドイツ。ザミールという監督名からして、個人名かどうかも疑わしいところ（プロジェクトチームの名前とかなんじゃ無いかしら）。　内容といったらもうそれはそれは。。。冒頭から死神が原発に連れてこられて放射線によって封じ込められようとしているという至極突飛な設定。しかもその原発（警備がユル～い）に一般人が紛れて侵入してしまうなんざもう事件が起こらないはずもありません。案の定、死神以外に人が入っていることに気付いて放射線を止めて死神も助かって逃げだすわけです。しかもやっかいなのは触れただけで死神が乗り移ってしまって、一度乗り移られた人間は必ず死に到るというやっかいすぎる設定。　そういえば『悪魔を憐れむ歌』（退屈な作品）なんていうのにも触れただけで乗り移るなんて設定がありましたが……。死神も能力を存分に使えば良いのに、なんか遠慮してる感じだし、物語りの展開もなんかメロドラマっぽくなったりして最終的には結果オーライ的ヒーローものみたいな感じに。。。御都合も御都合。　う～んこんな作品を掘り出してきては、さも怖～い作品であるかのように仕立てるアルバトロスさんの姿勢には頭が下がるのですが、どうせならもう少しインパクトのある作品をお願いしたいものです。。。　　

2004年03月28日

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『パニック・ルーム』デビッド・フィンチャー監督

　今、流行り（？）のMTV/PV監督出身、『エイリアン３』で映画監督デビューし『セブン』で一躍有名になったデビット・フィンチャー監督の２００２年の作品。　以前友人が予想してたより面白かったといっていたのもあって観てみました。　「パニック」とあるだけにパニックもの…なんてワケもなくジャンルとしては一応サスペンスなんだろうけどサスペンス好きに受け入れられるかどうかは微妙そうですが。。。　「パニック・ルーム」を鍵にして巻き起こされる心理的駆け引きの妙は流石。フィンチャー監督お得意の「罠」と一筋縄では行かない展開。多少強引な感じもありますが厚みのあるストーリーでテンポも中々痛快なので中だるみも感じないし１１３分という長過ぎず短すぎない絶妙な時間もあいまってラストまで一気に観れました（興ざめしないラストも個人的には好きです）。　PV出身の監督にありがちな鼻につく映像偏重といった感じもあまり受けなかったので食わず嫌いの人にもよろしいかと。　監督の「罠」にまんまとはまってもう一度観たいと思える稀な作品でした。　

2004年03月27日

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『ファニー・ゲーム』ミヒャエル・ハネケ監督

　ええもう壮絶。ドイツ生まれのハネケ監督、９７年製作のデビュー作。同年カンヌのパルム・ドールにもノミネートされてます。以後の『コード：アンノウン』『ピアニスト』もカンヌにノミネート（『ピアニスト』は審査員特別グランプリを授賞）。　挑発的で暴力的な描写が世界各地で議論を呼んだらしいのですが、『ファニー・ゲーム』との題名からしてかなり挑発的。　不条理に展開される殺人ゲームは、動機の無意味さを端的に現わしている。まさに、快楽殺人的な〈ゲーム〉の恐ろしさと、ごく普通の生活の中に潜む病理的暴力の内在、映画という虚構の中に見出される現実を濃縮した現実。そして、これでもかとばかりに救いようのない絶望的展開。その残酷さは目を背けられない現実でもあるのでは。。。　「暴力」を描いた作品は暴力賛美との批判を受ける。あえて確信犯的にその矢面に立ちつつもそこから汲み取るメッセージがあることだろう。　表面的に平和で偽善的なハリウッド作品では絶対に表現できない展開と、映画に対するアンチテーゼともとれる挑戦的な姿勢は〈アンチハリウッド〉をも提示しているかのように思える。　そんな作品自体を深く読み解こうとしないで暴力賛美の映画とのレッテル付けはいささか洞察不足というしかないのではと思う。　観ている人の神経を逆なでするかのようなリモコンのくだりなんかも個人的には好きです。　この作品を観て、スカっとしたとかいう人はいささか異常気味でシリアルキラーの素質があるかも知れないが、なにも感じないという人もマトモじゃ無いだろう。。。　　概して不快に思う人が多い気はしますが、とにかく考えさせられる一作だと思います。

2004年03月26日

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『コールド・ルーム』ジェームズ・ディアデン監督

　『危険な情事』の脚本が８７年のアカデミー脚色賞にノミネートされたジェームズ・ディアデン監督のデビュー作で８３年製作。　パッケージには捕われた少女の絵と共に「一人の少女が体験した血も凍る霊現象」とのコピーが。かなりオカルトな作品なのかと思ったら、作品自体はかなりミステリーっぽい感じ。ホラーなのかと言われるとかなり微妙。。。怖がらせようという意図はあまり感じられないので。。。　舞台はベルリンの壁崩壊以前のドイツ。東ベルリンのホテルを訪れた少女の身に巻き起こる出来事をめぐる物語。　　東西ドイツを分断する壁、部屋と〈コールド・ルーム〉とを隔てる壁は、過去と現在、幻想と現実とを象徴的に現わしているのだろうか。　実年齢より５歳程若い役柄を演じたアマンダ・ペイズのデビュー作でけっこう知的美人な感じなのですが、どうもアクが強い役で後々『キントレッド』や『リバイアサン』といったキワものに出演することに……。　霊現象というか過去の幻想的フラッシュバックというかで時制が行ったり来たりするのでノーテンキなホラー作品を観る姿勢でいると置いてけぼりになってしまいます。　日本未公開で、小品ですが残酷な描写も皆無なので誰でも安心して観れる（？）可も無く不可も無くといった感じのサスペンススリラーかと。。。　ただあんなトコ刺してたら絶対死んでる…とツッコみたくはなりますが…。音楽も、なに気にマイケル・ナイマンです。　

2004年03月25日

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『アンデッド』ピーター＆マイケル・スピリエッグ監督

　えぇもうホントとりまめさんとネタがかぶってしまってすいません。。。同じく雨のピカ４です。。。　3/20～公開中のオーストラリア産ゾンビ～。やっぱりゾンビが出るとなりゃなにがなんでも撃ち殺せ！そうだ頭だ頭を狙うんだ！！そうだ逃げるンだ逃げ切れ！！！え、エイリアン！？きっとそいつらのせいでゾンビになったんだ、みんなまとめて撃ち殺せ～ワキャキャーってな感じ、でもそれが……。　低予算ホラーで監督さん暴れてるな～見せたいトコは力が入ってるんだけど、そうじゃないトコはけっこうおざなり。ソコが監督さんの趣味が素直に出て良いといえば良いのだろうケド。でもカメラのせいか会話のシーンとか画がキチキチでちょっと窮屈。　それでもイケイケで笑える残酷シーンとか満載、マカロニテイストも絶妙にマッチ、ビジュアルアクションだそうですがアメコミっぽさもチラリ、キラリ。　バークレーからばっくれられネェ井の中の蛙か！？そうだ飛んじまえ～！！うんにゃ、やっぱ飛ぶんじゃなかったナ、こんなコトニなるんならおとなしくしてりゃ良かった。。。仕方ねぇ、それじゃ牧場で……。　藤子・F氏の「流血鬼」なんて面白～い短編もありますよ。

2004年03月24日

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『プリンス・イン・ヘル』ミヒャエル・シュトック監督

　93年ドイツ作品。舞台はドイツ統一直後の混乱の中でベルリンの一角、社会からドロップアウトした人やジャンキーなどの掃き溜めと化していた。奇抜な道化師が現実を暗示するお伽話とリンクする形で話が進んでいく。　ゲイカップルの露骨なSEXシーンなんかが随所に織り交ぜられていたり、ネオ・ナチが登場する等して“ヨーロッパ中にスキャンダルを巻き起こした”らしいが、話題になれば良い作品てわけでも無いのにこんなコピーにたよっているようではたかがしれているかと……。　お伽話とかグランギニョルとか登場するような作品は結構贔屓目に観てしまうのだが、この作品はどうもあんまり。。。　ハードな感じと、お伽話のメルヘンな感じの対比がいまいちでメリハリが感じられない為、少々退屈。　特異なキャラクターも作為的すぎて鼻につく感じ。あんまり画も練られていないように感じる。教訓的な展開にも入り込んでいけなかった。　　　音楽が生きていないのも作品を凡庸なものにしている一因だと思う。ゲームボーイのマリオはチト懐かしかったが…。　

2004年03月23日

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『ザ・クラフト』アンドリュー・フレミング監督

　『スリーサム』で青春ものを描いたアンドリュー・フレミング監督、96年製作の作品。スクリームでお馴染みのネイヴ・キャンベルも登場しております（キリリとしててカワイイ）。　魔女というオカルトの要素と学園青春ものの組み合わせ。多感な時期の乙女達の友情はかくも脆いものなりと……。ゴス少女に恋愛沙汰は御法度。様になっているゴスな服装はなかなかカッチョイイものですな～日本でもキ○ガイゴス娘が人殺ししたりして話題になったりもしましたが、日本ではゴスとロリータが混ぜ合わさってゴスロリになっちゃうあたりいかにもファッション的ですな。。。そんなファッションをしている方達も彼氏や好きな人ができるとあっさり普通になっちゃうあたりカワイイもんだと思いますが。　すんごい怖いっていうのは無いけど、思っていたよりもちゃんと作品として出来上がっているなと。憑かれ具合もナカナカキレた感じで良いです。終盤の魔術対決も特殊効果に頼ったハデハデドッカーンに陥らないあたりが監督の手腕かと。　

2004年03月22日

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『大脳分裂』カリム・ハッセン監督

　ええ、もう題名だけで借りたようなもんです。コレをホラーとして良いものか迷いましたが…まあ一種のホラーかと。ちなみにカルトのコーナーに置いてありました……。　一体監督は誰なんぞや？？DVD特典のインタビューを観たらやたらと若いお兄ちゃん。音楽のテルヒコ・スズキが気になりましたが登場せずじまい。完成まで7年半かかったとか。　理性を司る左脳が崩壊して云々～なんだかんだ言いつつも赤、青、緑のドギツイ色の映像とともにグロ～い画像のオンパレード（グロ度は結構高いかと……）。とりあえずショッキングな映像で驚かせてやろうという意図なのでしょうか。オムニバス形式で理性を失った人達が登場しますが、後半はダラダラした感じがします。　インタビューでクリーチャーエフェクトの一部では『遊星からの物体X』をパクったと告白してますが、その他の場面でもアイデアを含め他の作品から借りてきたところが多々あるような気がします。　いかにも映画オタク達の造った作品といったところでしょうか。それにしてもこんな作品を掘り出してくるあたりアルバトロス本領発揮ですね。　

2004年03月21日

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『ボウリング・フォー・コロンバイン』マイケル・ムーア監督

　2002年にはアカデミードキュメンタリー長編賞を授賞し、そのスピーチの過激さもなにかと話題になった一作。　コロンバイン高校の銃乱射事件を中心にアメリカの銃社会の問題に斬り込んだ作品。コロンバイン高校の事件を基にしたガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』も3月27日から公開ということもあり気になっていた『ボーリング・フォー・コロンバイン』を観てみました。　率直にいうともっと過激な感じを想像していたけれど、そこまで感情的ではなく考えて造られているように思えました。　アメリカの情報コントロールと「恐怖」に根付く資本主義の進展への斬り込みにはスカっとさせられます。　アメリカの力を誇示することによる支配と統制は問題の根本解決には到らず諸々の弊害を生み出すものだなと改めて感じました。　その弊害の原因を具体化されたものに押し付けるのは簡単なことで、本作の中では映画、TVゲームなんかが挙げられていて、マリリン・マンソンもその標的として登場しますが、そのインタビューがいかにも普通でマトモに感じてしまうのはどういうわけか。。。　後、一考すべきはコロンバイン高校の事件についてですが、一般的に乱射事件と言われてますが、大勢の生徒、教師集まる中で1000発近くの弾丸を発射したのに、12人の生徒と1人の教師を殺害し、23人を負傷させたというのは、明らかに“無差別”に狙っていたわけでは無いように思える。手当りしだいに撃っていたというより、ターゲットを選別していると思われる。（ここではこれ以上深く触れないが本など出てるので興味のある方はそちらで……）　やはりアメリカで青春を謳歌するのは、アメフトやチアリーディングをやってたりする体育会系中心らしい（アメリカ青春映画も大体こんな設定だし…）。　弱者に冷たいアメリカというのはKマートの本社がバリアフリーでないことからも解る。　そして冷たくあしらってきた連中の仕返しに怯えるアメリカには、銃が必要でアメリカは自らの影に怯えているのだろう。　ここまでパフォーマンス的にやらないと問題が浮き彫りになってこないアメリカはもはや末期的でしょうか。。。ムーアさんこれからもガンガンいっちゃって下さい。なんてったて“自由”の国アメリカですからね。。。

2004年03月20日

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『ビヨンド・ザ・ダークネス/嗜肉の愛』ジョー・ダマト監督

　いくつもの偽名、変名を使って続編でも無いのに続編を装ってみたりしながら多くの便乗作、亜流のB級、C級（もしくはそれ以上か～）モンド/ホラー作品を粗製濫造してきた悪名高き（？）ジョー・ダマト監督の78年の作品。　剥製家（！？）の夫が病死した妻を溺愛するあまりに墓から掘り起こして剥製化させて一緒に暮らすという異常な愛を描いた作品。　ビデオパッケージには描写が残酷すぎて公開できなかった作品が今ビデオで蘇るみたいなことが書いてありますが、描写云々の前にただ単にクオリティが公開に耐えられるだけのものじゃないから日本未公開なんじゃ無いかと思ってた訳ですが（そもそもダマトの作品なんて殆ど日本未公開だし…）ダマト作品にしてはそれほど突飛でハチャメチャだという印象はうけませんでした。　それにしても、病死の妻を剥製化してからは、それが他人に見つかりそうになるとあっけなく殺して、しかもやたらと残酷だったりでダマトのパワー全開といった感じ。力技の展開もここまでキッパリやられると不思議と違和感がないのはどういうわけか。。。　お話的にはそこそこマトモでもやはりこの描写じゃ公開は難しいでしょうね（ということでコピーもあながちウソでは無いかと…）。。。　なんか聞いたことある感じの音楽だなと思ったらゴブリンでした～　

2004年03月19日

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『ジーパーズ・クリーパーズ』フランシス・フォーッド・コッポラ“製作”

　01年製作で、公開時にはフランシス・フォード・コッポラの名前が大きく掲げられていましたが、彼は製作総指揮で監督は『マニアック1990』や『パウダー』などの作品を手掛けているヴィクター・サルヴァ。これならコッポラの名前に乗っかるのも当然といえば当然か（この手の映画にゃよくあるコトだし）。　ストーリーがどうこういう前に画面が暗すぎというか黒すぎるというか……いったいなにがどうなってるんだか解らなくて眼がやけに疲れる（特にTVだと）。シルエットを映し出すのもいいけど、メリハリをつけなきゃ効果的では無いかと。。。　『ジーパーズ・クリーパーズ』はいわゆる都市伝説の一つらしいが、ストーリー自体ものすごくツッコミどころが多いような気が…。それにしても、天候変化のせいでいきなりカットがプツっと切れていたりするあたり、かなりB級の匂いがします。　特に中盤から登場するおせっかいな超能力者（霊能者？予言者？）は、なんだかんだ口を挟んだ挙げ句にちっとも解決するには到らないという奇怪かつ意味不明なキャラクターです。怪物の造型もなんだか愛情が感じられない。　尻すぼみで消化不良に終わったのは、編集の段階でとりあえず尺が90分いけばいいというような感じだったからなんじゃ無いかなと勝手に解釈してます。かのコッポラもB級映画の帝王ロジャー・コーマンの門下生であるだけにそのくらいのことを指南するというのはありえることかと……。　『ジーパーズ・クリーパーズ２』が『ヒューマン・キャッチャー』という題で５月に日本公開らしいです。ギャガは懲りたんでしょうかFOXの配給になってます（だから続編ってことを前面にアピールして無いんだと思いますが……）。。。　

2004年03月18日

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『ガイアナ人民寺院の悲劇』ルネ・カルドネ・Jr監督

　ジム・ジョーンズことジェイムズ・ウォーレン・ジョーンズのカルト教団「人民寺院」の一連の事件を映画化したもの。　まずルネ・カルドネ・Jr監督（誰？）という時点で怪しすぎると思ったがなんと『サンタ・サングレ』の製作総指揮を務めてる人だった（それはそれで怪しいが…）恐れいります。。。　製作国もパナマ（！！）/スペイン/メキシコ（！）という組み合わせでいかにもいかがわしい感じ満載（失礼か…）。ジョーンズ（劇中ではジョンソンという名前だが）には『悪魔の沼』にも出ているスチュアート・ホイットマンが扮している。　どれだけ忠実に事件を再現しているかどうかは定かでは無いがそれなりに事件の概要をなぞっているようである。その中でも見せ物的に拷問シーンなどが挟まれていたりするが、映画自体は相当凡庸な作品に仕上がっている。いわゆるモンドフィルムなのだが、モンドフィルムに肝心のショッキングさのインパクトは弱いし、ドキュメンタリータッチだけどドラマ部分も中途半端。。。だけど実際の事件と照らしあわせて見てみると案外納得のいくものなのかも、興味のある方はどうぞ。　しかし、78年の11月14日に事件が起こって80年にはもう映画を造りあげているという迅速さ。やはりモンドの精神侮るべからず。　それにしてもコレで18禁だって！うそだ～

2004年03月17日

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『デッド・ボディ』ライナー・マツタニ監督

　ライナー・マツタニ（日系人？？）という聞きなれない監督の作品（とはいってもこれと『機甲戦虫紀』、『Ω』しかないけど…）。　95年/ドイツ製作で、パッケージには97年のジェラルメールファンタでは審査員特別賞と批評家賞を授賞、98年の東京ファンタにも正式出品となんやらコピーがありますが、結局、日本公開はされていないという代物。パッケージだけ見るとコテコテのホラーものかと思ったが、内容はちょっと予想外。　ストーリーはというと地獄逝きのはずの男が、死に際して（日本でいう閻魔様みたいなのに）3日の猶予を与えられ今まで自分が不幸にしてきた女性3人を救えたらセーフといった感じ。なんだか全編通して怖がらせるとかそういった類いのものでは無い。　死んだはずの母親が七面鳥になって登場したり、奇形の凶暴魚ネモ船長（ニモじゃないよ）が出てくるなどして、奇妙な雰囲気も、ああこれはファンタジーなんだと認識させられる。中盤ではちょっとテンポが悪いような気もするが、そこまで長い作品ではないので、展開でカバーといったところか。終盤も予想できる範囲ではあるが意外性があってけっこう良いのでは。　それにしても明らかにホラー作品として売り出してる点は失敗かと。ファンタジーという要素を前面に出していけばもうすこしは有名になったかと。。。（公開されたかはわからんが）　ホラー/ファンタジー/コメディ（混沌としたジャンルだが）だとしてみたらなかなか楽しめると思います。

2004年03月16日

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『ホーンティング』ヤン・デ・ボン監督

　『クジョー』や『ブラックレイン』等の撮影を手掛け『スピード』、『ツイスター』、『スピード２』を監督したヤン・デ・ボンがシャリー・ジャクソンの怪奇小説を再映像化（かつてロバート・ワイズが『たたり』として映画化している）した1999年の作品。。。それだけで映画が怖いというより観るのが怖い。かなり酷評されている作品でラジー賞にもノミネートされているだけある一作。　まずは登場人物のキャラクターが充分練り込まれているとは思えず薄っぺらい印象。それだけに役者も半信半疑の演技のように思える。　街から離れた古城という設定だけでもおどろおどろしい雰囲気なのにちっともそれを活かしきれていない。いったい観ている人に対してなにをアピールしたいのか全く解らない。ホラーにしたら全然怖くないしファンタジーにしたら思い付きで首チョンパする必要性が感じられない。CGを使ってもそれがゲンナリ感をさらに強めていて、失笑。　結局大味でノーテンキなアトラクションムービー（？）に仕上がっている。う～んいやんドボン　　

2004年03月15日

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『アドルフの画集』メノ・メイエス監督

　現在公開中で、ジョン・キューザックとノア・テイラー（ヒトラー役）が主演している。　ハンガリー/カナダ/イギリス/の共同製作でドイツを舞台にしているという多国籍かつ珍しい組み合わせの一作。　一言でいうと「アドルフ・ヒトラーがいかにしてユダヤ人を憎むようになったか」ということが描かれている作品。　テーマがテーマだけに製作にあたってのスポンサー探しや資金調達には苦労があったようである。　映像は全編暗くてなかなか落ち着いた感じ。ただいかんせんストーリーに捻りが無くてストレートすぎるので簡単に先が読めてしまう。。。ヒトラーの人物像も、哲学的言及とかあってなかなか興味深くはありますがもう少し造り込めたのではないかと。。。　以下多少ネタバレも入りますが、結局ヒトラーはそこそこ普通の人間だったけど自尊心とプライドが高すぎてそれを傷つけられたうえに思い込みが激しすぎたからユダヤ人を憎むようになったという事なんでしょうが、このことに対して「ヒトラーを美化している」とか、「ヒトラー礼讃だ」という批判はナンセンスではあると思いますが出てくることはしょうがないことだと思います。　　　　　ただ、そんなことを抜きにしても展開に説得力が欠けているというのが作品自体の魅力を半減させてしまっているように思います。心理的駆け引きも見事に描き切っているとはいえず、あと一歩という感じをうけます。憎悪を抱かせることとなる決定機も、数奇な運命を描くまでには到って無いように思いました。ラストの幸せそうな町中の情景との対比もいまいち。　ヒトラー役には（10年前の）ステーブ・ブシェーミが観たいです。さもなければ鳥肌実。。。　結局のところヒトラーの身勝手さが浮き彫りになっているように思いますが。。。これで虐殺をしむけたりするに到った理由だってするのには無理があるでしょう。

2004年03月14日

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『TABOO/タブー』ブルース・ワグナー監督

　監督は『エルム街の悪夢３』の脚本などを手掛けるブルース・ワグナーで、製作総指揮をデヴィッド・クローネンバーグが務めている（98年製作で日本劇場未公開）。　クローネンバーグが作品にどれ程関与しているかは定かではないがワグナー監督に対して「ブルース・ワグナーは驚くべきほど多くの才能を持ちあわせている。」とコメントしている（このコメントが無かったら観なかったとは思うが……）。　『TABOO/タブー』という題名からして、クローネンバーグの好きそうなグロテスクで奇妙な話なのかと思ったら、そんなこともなくいたって普通。。。原題は『I'M LOSING YOU』でちっとも「タブー」じゃないし！この時点で結構ダマされている！！と感じたが、人々をめぐる「死」という隠匿されて語られない、いわば「タブー」な部分にスポットをあてているということで『TABOO/タブー』にしたんだろう…と勝手に納得。。。　特に凝った映像があるという感じはしなくてかなり会話が多い印象をうける。ともすれば説明的になり過ぎると思うが押し付け感をそれほどうけないのでテンポも悪く無いように思う。　もともとワグナーの同名小説を本人が脚本を兼ねて監督しただけあってまとまりのある作品となったのだと思う。甘過ぎないラストもほのかな感動を誘う。　製作総指揮のクローネンバーグの名前を前面に押し出しだしたうえ『TABOO/タブー』なんていうホラーテイストの邦題をつけたのは明らかな戦略ミスだと思います。　　

2004年03月13日

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『ハロウィンH20』スティーブ・マイナー監督

　ジョン・カーペンター監督の記念碑的作品『ハロウィン』が創られてから20年目を記念して（？）1998年に創られた作品（シリーズ通算7作目）。　監督は『ガバリン』のスティーブ・マイナー。今やハリウッドの若手の中でも引く手あまたの人気者となったジョシュ・ハートネットの映画デビュー作（！！）でもある。　舞台も第一作『ハロウィン』の惨劇から20年後。元祖ホラークイーン（？）のジェイミー・リー・カーティスが子を持つ母親となったローリー・ストリードを演じている。　神経質で狂った程に厳格な母親（あの忌わしい記憶が原因となっているのだが）と、若者達のハロウィンパーティーという絶好のシチュエーションをマイケル・マイヤーズが逃す訳も無く、もちろん登場。いつものごとく画面の後ろの方をス～と横切るのだった。　これでシリーズ最後～などど謳っていながらもいかにして、次回作への道筋を造っていくかがシリーズ監督の宿命となるので絶対にマイケル・マイヤーズは死なない（そもそも死ぬという表現が当てはまらないと思うが…）のは解っていながらも観てしまうのは悲しい所だが、偉大なるマンネリということでそれが醍醐味なのかもしれない。。。解ってて観るなんてなんだか「水戸黄門」みたいだけど。。。　そんな中でどう味付けをしていくかがポイントになると思うが、『ハロウィンH20』ではやっぱりジェイミーのたくましさだろう。もう「母は強し」という言葉がぴったりというくらいの迫力で終盤ではマイケルをも圧倒している。そうそう最後もガチコ～ンと……うんうん容赦してはいけません。なぜならどうあがいても復活するのだから。。。　あと音楽は『ユージュアル・サスペクツ』や最近では『ゴシカ』を手掛けているジョン・オットマンですがカーペンターのオリジナルスコアを活かしつつもなかなかいい感じに仕上げてると思います。　　

2004年03月12日

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『ロック公国/ジャゾン3世』ラウル・ルイス監督

　『ロック公国/ジャゾン3世』は1984年製作で、『三つの人生とたった一つの死』や『見出された時-「失われた時を求めて」より-』などの作品でカンヌ映画祭のパルムドール候補に既に四回（92、96、99、03）ノミネートされているラウル・ルイス監督のデビュー作。　近未来の架空都市ロック公国を舞台として、国民のスターとして常に国民が満足するような話題を提供し続けなければならない“国王”の座をめぐる物語。　国王の支持率は逐一調査されていて、支持率低下は死を意味する。管理社会と権力を取り巻く虚像がテーマだろうか。　多少複雑で説明が無いと良く解らない気がする。解ってもらおうとしてるかどうかは定かでは無いが。。。　近未来の架空都市という設定はよくあるものだが、映像作家というだけあってなかなか雰囲気のあるイメージを造りあげていると思う。しかし、画面の奥行きを充分にいかしきれていなくて、平面的であまり広がりのない画におさまってしまっているように感じる。　グロテスクな造型物には造る側の愛着が感じられる。死体から服を奪って王に着せるなんていうくだりはなかなか。　　　ルイス監督の本作以外の映像作品も観てみたいかなと。

2004年03月11日

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『スウィートホーム』黒沢清監督　製作総指揮：伊丹十三

　製作総指揮を伊丹十三、監督、脚本を今やかなりの大御所となった黒沢清が務めている、89年公開の作品。　SFXの指揮として『ゴッドファーザー』や『エクソシスト』、『タクシードライバー』などの特殊メイクなどを務めたディック・スミス氏が参加している（もちろん『スターマン』を手掛けたのも忘れてはいけません）。　ビデオでは本編開始前に『スウィートホーム』のファミコンソフトのCMが入っててなんか時代を感じます。。。　設定は日本版『悪魔の棲む家』というかそんな感じなんですけど、日本の怪談話のような雰囲気を生かしつつも、どこかヨーロッパ的な雰囲気も持ち合わせている。屋敷が西洋のお城みたいな造りだし、伊丹十三が扮する山村のいるガソリンスタンドなんかはアメリカ（ヨーロッパじゃ無いけど…）の田舎町のような雰囲気である（テレビにアメフトが映っているのも絶対に狙っていると思うのだが）。それでいてクライマックスのクリーチャー＆SFX大暴れシーンなんかでは『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』などの香港映画のような感じもする。　監督は雑多なイメージをうまくとりいれて今までに無い感じの和製ホラー映画を創ろうという試みだったのだはないだろうか。随所にちょこっと笑わせる要素があるのも見逃せない。　特殊効果をこれでもかとばかりに見せようとしてるあたりには賛否わかれる所だと思いますが、折角スミスさん呼んだんだし…ってことで遠慮してるところは確かにあると思います。そのせいかストーリーの展開がちょっと凡庸になってしまった感じはします。　結局のところ、まあそこそこハッピー（？）な感じに終わるのですが、特にホラー映画には無駄死にが必要となる訳で…古館さん報われない（演技的にもかな…）。　不条理な世の中に無駄死には必要ですよね、伊丹さん。合掌　

2004年03月10日

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『悪魔の赤ちゃん』ラリー・コーエン監督

　『悪魔の赤ちゃん』はオカルト映画が流行となっていた時期の73年に創られた作品。ラリー・コーエン監督は日本で昨年公開されたコリン・ファレル主演の『フォーン・ブース』の脚本も手掛けていてちょっとびっくり（う～むしぶとい）。　パッケージには「悪魔の赤ちゃん」が全身ハッキリ映し出されているので、安っぽい着ぐるみの怪物が暴れまくるだけの映画と勝手に思っていたのですが、意外とそんなこともなくB級映画としてまあまあまとも（？）な作品だなと感じました。　B級もB級なのですが、「悪魔の赤ちゃん」をハッキリと映し出すことをしないで、チープさが露呈しないように心掛けているのにはB級なりの丁寧さを感じます。　直接的なショッキングなシーンは無いながらも、溢れだす牛乳に混じって血が流れてくるシーンなんかはなかなか雰囲気が出てる。音楽も煽り過ぎて無いのには好感がもてます。　　「悪魔の赤ちゃん」を暗い下水道に逃げ込ませるあたり御都合ながらも結構上手い展開だなと。。。　やはり背伸びをし過ぎず身の丈にあった作品を創ろうとするあたりが自分を心得ていて業界で長生きする秘けつなのかと感じました。　それにしても『ローズマリーの赤ちゃん』から相当な影響（悪くいえばパクリ…）をうけていると思いますが、それも御愛嬌でしょうか。

2004年03月08日

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『ドラゴンヘッド』飯田譲治監督

　最近DVDが発売されたようで、そのテレビコマーシャルを見かけたので書いてみました。飯田譲治監督は「兄さん頭が痛いよ」の『NIGHT HEAD』で一躍有名となって『らせん』などを手掛けた監督。　『ドラゴンヘッド』は元々6、7年前に流行った漫画で、なんで今更映画化なんだ？と感じました。SAYAKAと妻夫木くんが主演……この時点でかなりヤバい予感。。。　単刀直入にいってちっとも面白く無い。まず閉じ込められたトンネル内がなんでそんなに明るいんだ！そりゃ光がなきゃ画が撮れないから〈映画〉にならんのは解るけど、こんなに雰囲気がなけりゃちっとも閉じ込められれた感じがしない！暗闇と閉塞感による狂気がちっとも描かれて無いからこの時点でアウト。。。きっとSAYAKAがしっかり映るようにして頂戴って松田聖子に言われたに違い無い。　前半ではカメラワークがいかにして制服姿のSAYAKAのパンツが映らないようにするかということに力が注がれていて結構苦労してるんだろうなとは思いますが（そりゃ下に短パンでも履いてりゃ著しく不自然だから…）、そんな事ばっかりに気をとられていては本末転倒。。。脇を固めるはずの藤木直人もダイコンだし、妻夫木くんはスーパーサイヤ人のように（？）不死身だし。。。CGはまあそれなりに雰囲気が出てるのにストーリーはなんであんな展開に…。漫画の方が緊張感あるし、結局映画化には向いてなかったというか、単にSAYAKAが出るという話題性にのってしまっただけの作品かと。　そのくせウズベキスタンロケがどうのこうの言っているあたりとっても商魂たくましい感じがしてエクスプロイテーションな臭いプンプンですよ～　

2004年03月07日

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『クリープス』フレッド・デッカー監督

　『ロボコップ3』の脚本、監督を手掛けた（といってもその後まともな仕事はしてないのだが）フレッド・デッカー監督のデビュー作。86年製作で当時監督は26歳。この監督どうもSFマニアらしく随所にその片鱗がうかがえる（良いか悪いかは別として…）。主人公の呼び名がJ・Cだし、女の子の姓はクローネンバーグ。。。出てくる犬がゴードンだったりするわけで…それにしても怖がらせようというよりもう映画を創ってること自体が面白くて仕方ないというかんじが伝わってきてB級まっしぐらです。　27年間冷凍保存されてた死体が　ブリーフ　をはいてたりして思わず吹き出してしまった…。人間の口から入って脳に卵を産みつけるというヒルみたいな地球外生命体は結構怖いのですがそれをとりまく展開がどうも笑わせようとしてるとしか思えないのです。。。テケテケした感じのダンスサウンド（？）もチープさに拍車をかけています。　ヒルみたいなやつに身体を乗っ取られるとゾンビになってしまって殺そうとして銃で撃つとそこからヒルが“ワシャー”っと出てきて手に負えないのですが、ヒルは火に弱いというけっこうあっけない弱点があるので結局、燃やし尽くすという単純明快な解決方法を選ぶ訳です。　でもラストはお決まりの……。期待通り（？）な結末が待っているのでした。。。　　完全B級の小品ながらもそれなりに楽しめてしまいました。。。

2004年03月06日

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『グリーンマイル』フランク・ダラボン監督＆スティーブン・キング原作

　いわずもがな『ショーシャンクの空に』のコンビによる説明不要の一作。今まで紹介してきた作品とは全く赴きの違う作品なのですが、まあ普通の作品も一応は観るもので…（圧倒的に偏ってはいますが）。　とりあえず私の周りでも感動したという声をチラホラ聞いていたのでそれなりの心構えではいましたが、どうも感動させるような話にはあんまり免疫が無いもので（どう臨んで良いものやら）いささか戸惑ってしまいました。　ダラボン監督は元々脚本屋さんというだけあって丁寧に創られていると感じました。トム・ハンクスをはじめとした俳優陣は流石の一言。ただ、いかんせん3時間超という時間には少々長過ぎる感じをうけます。ダラボン監督はその事を承知で、あえて短くできる所も丁寧につくりこんだのだと思いますが、せめてあと15分は短くできたかと。構成上仕方の無い事だったのかもしれませんが……。伏線やらも複雑過ぎず、そして単純過ぎもしないようなバランス感覚は鋭いなと思いましたが、練られていながらもやはり大衆を意識して創られているなと感じました。　自らの手腕を前面に押し出さないダラボン監督はキング作品にぴったりとハマったといえるのでしょう。散見される強烈な描写は元々ホラー作品出身（キング＆ダラボン）なだけにイキイキしているように思えたのは気のせいでしょうか。。。

2004年03月05日

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『スウィートホーム』黒沢清監督 製作総指揮：伊丹十三

『悪魔の赤ちゃん』ラリー・コーエン監督

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『クリープス』フレッド・デッカー監督

『グリーンマイル』フランク・ダラボン監督＆スティーブン・キング原作

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