今更ながら年末の亀田世界戦 興毅編
昨日書いたのが回線異常でデータが飛んでしまったので再び。興毅の生命線はスピード。卓越するハンドスピード、フットワーク、ボディワークはだてに2階級制覇していない。2階級上げてバンダム級での3階級目の挑戦に周囲の声は冷ややかだった。父親でさえもだ。ただ私はといえばかなり楽観的に亀田の勝ちと考えていた。相手は日本人に相性の良い、中南米独特のリズムをもった百戦錬磨のムニョス。これまでの彼の戦歴、試合内容、そして体格を考えたら興毅降りの予想もうなずける。だが負ける気がしなかった。中南米のリーチを生かした風車のようなパンチ。そしてリズム。これに対抗するには相手のスピードを上回るボクサーファイター。興毅はまさにこのタイプ。初タイトル戦はKOにこだわったのかファイタースタイルに徹し、「疑惑」の判定で辛くも勝利した彼は、初防衛の再戦で見事に自らの武器であるスピードで相手を完封した。この方向転換は本人も陣営もかなり勇気がいる決断だ。だがそれをやってのけた。派手でやんちゃな言動とは裏腹に実にしたたかに地味でものすごい過酷な練習をしてこその結果。弟の問題もあり興毅は一皮も二皮もむけた。彼が負けるときはさらに上をいかれるか、かみ合わない相手だろう。ムニョスはかみ合う。そして試合結果は、前の弟の試合のもどかしさを払しょくする良い試合。さすがにムニョスは簡単ではないが、終始一枚上を行き最終回にはKO寸前まで(レフェリーによってはストップしただろう)追い込み、文句なしの判定勝ち。今後の防衛戦が待ち遠しい。油が乗っているうちにビッグネームとのビッグマッチを見てみたい。ところで亀田ジムってどこにあるの?近所のはずなんだが。