バス停地名学のすすめ

2007/07/02(月)22:46

第69回 大関横丁(おおぜきよこちょう) 前編

荒川区(10)

バス停データ ◆所在地:荒川区 ◆路線:都営バス[里22]系統他 みなさん、こんにちは。 都営バス[里22]系統は、日暮里駅から三河島駅を経て明治通りへと入りますが、荒川区役所前を過ぎて台東区へ入るほんの少し手前に、大関横丁バス停があります。 現在の明治通りから第六瑞光小学校付近にかけては、江戸時代、下野国(現栃木県)黒羽藩主大関能登守の下屋敷があり、この屋敷地へ入る通りを大関横丁と称していました。明治通りの開通に呑み込まれるようにして、横丁の面影も拭い去られてしまいましたが、バス停名の他、明治通りと日光街道(昭和通り)の交差点名にその名を残しています。 バス停から常磐線のガードをくぐり、南千住1丁目の住宅地を入っていくと、正面に第六瑞光小学校が見えてきます。瑞光の名は、千住大橋南詰に近い素盞雄神社(千住天王社)に伝わる「瑞光石」に因むといいます。この小学校の校舎に添って西側に回ると、「大関横丁由来之碑」を見ることができます。これを読むと、黒羽藩第十一代藩主大関増業という人物が、多くの著作を残した学問好きの大名だったことがよくわかります。碑文の結びには、大関横丁の名が増業の偉業を讃えて大正13年に命名されたとする内容が書かれていますが、横丁の名は江戸期からの俗称としてこの地に定着していたと考えた方が妥当でしょう。 碑の後ろ側は、都電荒川線の線路で、荒川1丁目電停があります。荒川線としては実に70年ぶりの新停留所として、平成12年に開業しました。踏切を渡り、ジョイフル三ノ輪商店街のアーケードをぶらぶらと抜けると、三ノ輪橋です。 (次回へつづく) 人気blogランキングへ

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