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バス停地名学のすすめ

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2007.07.09
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カテゴリ:渋谷区
(前回からのつづき)

水道道路を越えると、小さな公園の裏手から、見るからに水路跡と思しき道路が北東方向に続いています。もともと幡ヶ谷一帯には湧水が多く、幾筋かの小さな流れが神田川の支流となって谷地を流れていましたが、この通りもそうした小流のひとつだったと思われます。辿っていくと、中幡小学校の先からは、明らかに水路に蓋をした暗渠の道となり、左手に幡ヶ谷新道公園を見ながら進むと、六号通り商店街と交差する場所に、新道橋と刻まれた銘版の残る橋の遺構を見ることができます。傍に住居表示街区図が掲示されていますが、そこには今歩いてきた道筋に「神田川支流遊歩道」の表示がはっきりと読み取れました。

新道橋跡から六号通り商店街を歩きます。昔ながらの商店街の趣が残っていて、左右のお店をゆっくりと見ながら歩ける気安さが、気ままな散歩にはうってつけといえます。近くには七号通りというのもあるようですが、この号数は、先ほどの水道道路こと玉川上水新水路に架けられていた橋が、淀橋浄水場寄りから一号橋、二号橋~と命名されたことによるもので、橋は全部で十六号まであったといわれます。商店街の街灯に掛かるペナントには、玉川上水六号橋の文字とともに、橋と富士山の絵が入っていますが、厳密にいえば玉川上水新水路六号橋と表記すべきところだったのでしょう。

商店街を抜けると、再び水道道路に出ます。水道道路の名も、新水路跡を道路にしたことに因むと思われますが、築堤上の直線道路という外観からすると、道路下に水道管でも埋まっているかのように思ってしまうのは、きっと私だけではないでしょう。

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最終更新日  2007.07.09 23:21:33
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