バス停地名学のすすめ

2008/02/19(火)22:31

第168回 【梅70編(2)】 [梅70]の予備知識 後編

はみだし(22)

(前回からのつづき) この路線の特長は、まず全区間のほとんどが青梅街道であるということ、そしてこの長大な路線の運行が、沿線5市1町(西東京市・小平市・東大和市・武蔵村山市・瑞穂町・青梅市)からの公的な補助金によって支えられているということにあります。特に市内に鉄道が通らない武蔵村山市では、市中心部を貫く基幹路線という位置付けにあります。また、沿線各市が共同運営している公立昭和病院(小平市)への足という役割も、見逃してはならないでしょう。 全線乗り通す場合の運賃は560円。一日乗車券は、700円の「都電・都バス・都営地下鉄一日乗車券」なら使うことができます。 都営バスの路線なので、車両は都心部のものと見た目は変りませんが、よく見ると、後ろ乗りであることや整理券が発行されること、八王子ナンバーであることなど、やはり都心部の路線との相違点がいくつか見られます。 「バス停地名学」的にこの路線を見ると、全部で93もあるバス停の中には、江戸城普請のために開かれ、その後の新田開発にも大きく寄与した青梅街道の歴史を浮き彫りにするようなバス停名がいくつも見出されます。さらには、そうした歴史を肌で感じることのできる寄り道散歩スポットも少なくありません。かねがね路線図を眺めながら、何度も乗車機会をうかがってきた私ですが、このたびようやく本ブログの企画の一環として全線完乗を決意するに至りました。途中下車を繰り返しながらとなるので、何日かに分けての行程になると思いますが、魅力あるバス停を順にピックアップしながら、[梅70]ならではの「のんびり路線バス散歩」を楽しんでみたいと思います。 次回、いよいよ柳沢駅へと降り立ちます。 ======== 参考文献 「東京都交通局80年史」 東京都交通局 「都バスの90年史」 佐藤信之 ======== 人気blogランキングへ

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