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バス停地名学のすすめ

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2009.03.27
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カテゴリ:品川区
バス停データ
◆所在地:品川区 ◆路線:都営バス[反96]系統

みなさん、こんにちは。

都内に「御殿山」と名の付く場所はいくつかありますが、今回ご紹介するのは、品川の御殿山です。御殿山ヒルズとして再開発された場所といえば、ご存知の方も多いでしょう。五反田駅から通称「ソニー通り」こと八ツ山通りを東へ走る都営バス[反96]系統は、昭和22年から近年までソニーの本拠地であったソニー村とも呼ばれる一画を抜けると、間もなく御殿山バス停に到着します。

目黒川左岸に舌状に延びた高輪台地の先端に位置する御殿山は、江戸時代初期の頃、徳川将軍家による品川御殿が置かれ、将軍鷹狩りの際の休息所として、また茶会などの場として利用されたことからその名があるといいます。古くは、江戸城築城前の太田道灌が居館を構えた地とも伝えられます。江戸期から桜の名所として知られた場所で、その名勝ぶりは北斎や広重らの筆によっても美しく描き出されてきました。

そんな御殿山ですが、ここは江戸の中心から近い「山」であるが故に、江戸城の補修工事や、幕末の品川台場築造などの際の格好の土取り場となり、長年にわたり膨大な量の土が削り取られ、遂には「山」としての原形を留めないほどに崩され尽くした場所でもあります。従って、厳密には御殿山という名の「山」は既に無く、地名だけが不変のまま残されているというのが実情で、現在御殿山ヒルズの建つ高台は、かつての御殿山の北西側に続いていた台地部分に該当しています。

(次回へつづく)

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最終更新日  2009.03.27 22:48:13
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