LOVERS ROCK (2)
【 ラヴァーズ偏差値 65 】
CARROLL THOMPSON / LEAD ME ON (SAN 10010)'81?
79年にイギリスの黒人シンガーの
Maxine Nightingaleがヒットさせた曲のラヴァーズロック・カバー。おそらく80年代初頭の作品で、ラヴァーズ・コンピ「RELAXIN' WITH LOVERS VOL.5 SANTIC AND MORE LOVERS ROCK COLLECTIONS」にも収録されています。オリジナルは哀愁を帯びたきれいなメロディをマキシン・ナイチンゲールが静かに繊細に歌いこんだソウル・バラード。大ヒットしただけあって流石のメロディラインですが、アレンジ含めて耳あたりが良すぎるのか、どうも引っ掛かりが足り無く何度か聴いてると早く飽きがくる感じ。
一方このキャロル・トンプソン版ですが、ハイトーン・ヴォイスで少し荒削り感のあるヘタウマ唱法は、マキシン版に緊迫感と切実さを加え、より味わい深く印象に残る出来となっています。「甘茶ソウル的要素が加わった」と言い換えることも出来ましょう。更に元曲には無かった活き活きとしたリズムに載せることによって、魅力を倍増させました。長めにとったイントロはその後の名メロを予感させ効果抜群。そこでも聴ける太めのベースラインは、全体のメロディラインに負けず劣らず魅力あるもので、このベース・アレンジによって新たなるグルーヴを吹き込むことに成功しました。
こちらで45秒ほど試聴できます。