ギターポップ推薦曲(4)
【 おまけコーナー 】
アズテックカメラの元ネタは? AZTEC CAMERA / HIGH LAND, HARD RAIN
ネオアコの大傑作アルバム「ORANGE JUICE / YOU CAN'T HIDE YOUR LOVE FOREVER」と並び評価の非常に高いアズテックカメラの1STアルバムはネオアコ開始の大号令でもあった訳で、それだけに如何にしてネオアコは始まったのか?という疑問を紐解く意味でも実に重要なアルバム。両アルバム収録のネオアコ良曲の元ネタは、フリッパーズギター元ネタのページを作っている私としては長年気になっていました。先日表題アルバムの日本盤にロディフレイムによる各曲の解説が掲載されているのを読んだので、ここではそれらの元ネタをご紹介。
「OBLIVIOUS」:アレンジはちょっとラテンっぽい。ギターソロは「LOVE / ALONE AGAIN OR」(1970年)のトランペットソロにインスパイアされている、とのこと。
「LOVE / ALONE AGAIN OR」(トランペットソロは1分48秒から2分12秒まで)聴いてみるとスペインのフラメンコのようなちょっと哀愁を帯びた暗めのメロディ。正直なところギターソロ部分との類似点は感じられなかったんだけど、曲全体で聴けるギターの感じは、なるほどこの曲辺りの影響が強かったのかなという印象。ただ、曲全体がラテンっぽいか?というとそんなことはないんじゃないのかなあ。
「WALK OUT TO WINTER」:「DIANA ROSS / AIN'T NO MOUNTAIN HIGH ENOUGH」にかなりインスパイアされていたのが分かる、とのこと。
「DIANA ROSS / AIN'T NO MOUNTAIN HIGH ENOUGH」うーん、全く分からん。サビのメロディですかね?
Marvin Gaye & Tammi Terrell版の方なら少しはサビかな?と感じられるけど。曲全体がソウル/ディスコっぽいかというと全くそんな感じはないですしね。
「PILLAT TO POST」:このアコースティック・ギターはスタックスの曲の一部かな、とのこと。スタックスはアメリカ南部のソウルのレーベルだけど、あまりにも漠然とした表現なので特定は難しそう。分かる方います?特に間奏のギターの元ネタは知りたいですね。こちらも曲全体がソウルっぽいかというと全くそんな感じはない。
「RELEASE」:ウェス・モンゴメリーにインスパイアされた曲、とのこと。
ある程度元ネタに言及されているのは上記のみ。どうも本人の言葉からは、パーフリのように明確な元ネタは分からなかった感じがします。個人的には「WALK OUT TO WINTER」や「PILLAT TO POST」の疾走感と瑞々しさ等の具体的な元ネタがあったら知りたかったのだけど、ちょっとしたヒントを大きく膨らませ、あくまでロディフレイム本人のオリジナリティに寄与するところが大きかったのかなという印象が残りました。何か元ネタに気づかれた方いましたら是非教えて下さい。