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ゲニウス・ロキ

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Apr 26, 2009
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カテゴリ:NOVEL


カモノハシとブタは
2人して押し黙ったまま
川べりのテトラポットに腰を掛け
肩を並べて
両足をぶらぶらさせていた

ブタはポケットからキノコを取り出し
カモノハシに差し出した

「ナンだよ」

不機嫌そうに
カモノハシがブタに口を尖らせて言うと

「お腹すいてると思ってさ」
「空いてねーよ別に!」
「じゃ、ボク一人で食べても ホントにいいんだね?」

ブタはカモノハシの瞳の奥を窺う様に言った

「勝手にしろよ!ボケっ!」

     ∞

30分くらいして
赤い靴を履いた女の子がやってきた

「待った!?」
「ううん!!」

カモノハシとブタは千切れそうなくらいに
首を横に振り
上ずった声を震わせながら同時に叫んだ

女の子はノリちゃんといい
この先の森の奥に建つ
お屋敷に住んでいた

「これからどこへ行く?」

ノリちゃんがそう訊くと
ブタはポケットからキノコを取り出して

「食べる?」と言った

カモノハシはブチ切れて

「そんなブッそーなモン 仕舞え!」と怒鳴った
「美味しいよ」

そうツブラな瞳でブタが言うと
さらにブチ切れたカモノハシは

「お前な 毒キノコかもしんないだろ!ボケが!о(><;)о」
「ボクは毎日3食これだよ」と言うブタ君
「お前な 女の子に生キノコって 俺まで誤解受けんだろ!」

「2人で何の話?」
「いやー コッチの話・・・
 とにかくキノコは仕舞え!ブタっ!!」

カモノハシがブタに厳しい調子で言うと
ブタはやるせなさそうに
キノコを上着のポケットに仕舞った

     ∞

「ねぇ あたしん家にこない?」
「賛成!大賛成だよな おいブタ!」

カモノハシはブタの背中をパツンと叩いた

「ブタとか言わないでよ」
「だってお前どっから見てもブタだろ!
 動物図鑑でよくチェックしとけ!ボケがっ!」
「・・・」
「決まりね」

そういう言うとノリちゃんは
ドコモのケイタイを取り出し電話した

「島崎 いい肉が2つ入ったの
 すぐにコック長の吉岡に段取りさせて」

そういう言うとノリちゃんは
カモノハシとブタの引き締まった腿に目を走らせた

「スイマセン 肉とかって何ですか?」
「気にしなくていいのよ」
「おー 気にしなくていい (><)
 ノー・プロブレムだよな ブタ! о(><;)о」
「うん ボクは全然気にしないよ」

いいわね

「少し遠いけど歩く?」
「ハイヤーとかないんですか?ホラ 白い手袋とか
 嵌めた運転手さん付きの・・」
「ないわね」
「おー!ないっ!無いに決まってる
 俺たちはいつも歩きだ!」

「ボクは原チャの免許持ってるよ」
「アホかーっ!ブタ!
 こういう時は都合よく話を合わせとけばいいんだよ!ボケがっ!!」





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Last updated  Apr 26, 2009 03:45:45 PM
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