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カテゴリ:哲学
十数年前、新宿に住んでいたぼくはまだ学生でした。 今の学生さんや、その年頃の人たちを見ていると、ぼくは彼らとはまた随分と違った「青春時代」を過ごして来たような気がしますね。 何が違うのか? 苛立っていましたね。何にかにつけ・・。 当時のぼくには、世の中に蔓延る常識はまず疑うものであり、それはきちんと糾していくべき性質ものだ。ということが前提にあり、身の回りに”信用に足る”ものなど殆どなにもなかったような気がします。 「考える」ということに、深く染まっていった時期です。 (´-`*)y-゛ ∞ すでにマルクス主義は過去のものとなり、「反抗的」な若者に行動の指針を与えてくれる。めぼしいカウンターカルチャーなど何もない時代に、世間と自分の位相を、常に対立軸の中に置いて考えていたわけです。 あの頃の自分と比べると、今の人たちは保守的ですね。 つまり「伝統的な価値」に縋って生きようとする姿勢が強い。 大人がすでに信じなくなってしまっている「スローガン」さえ、彼らにとっては、あたかもそれが純然たる現実のように受け止められてしまっている。 これは如何なものか? ∞ 「伝統的な価値」の外側で、社会は激しく変貌し、これからも変貌し続けるでしょうし。今こそ必要なものは、新たな価値の到来を宣言する言葉や、行動や、様式なのではあるまいか? 昨今よく言われる「家族」「地域」「伝統」を重んじる大切さなど、この先、社会がどんどん進んでいったとしても、果たして変わらない姿で、残り続けるものなのだろうか? 例えば「転勤族」が家族や地域や伝統と、十分な繋がりを持ちうるだろうか? 核家族化や離婚率の高さなどが常態化し、エスタブリッシュメントを形成しつつある世の中に於いて、そのうえ従来の価値を唱え続けることに矛盾はないのか? 数え上げれ切りのないほど、ぼくらが信じてきた価値基準の空洞化は、進んでしまっているわけです。 ∞ 信じることよりも、疑うことの方がよっぽど容易い時代になってしまった故に、若者たちは「疑う」ことよりもまず。「信じる」ことの方を優先する。 現在は、そんな時代ではなかろうか。 平成の世の若者の”保守化”傾向も。 つまりは。 何時の頃とも変わらぬ。世相の映し鏡であり。 静かに時代と向き合う「抗い」の姿なのである。というわけです。 世の中にとって、今本当に必要とされるものであるのに。そこに決定的に欠けてしまっているものへ。 そこへ乾坤一擲。注ぎこまれるエネルギーの力それこそが、若さの所以なのではないでしょうか。 しかし「若さ」はまた。 何時の世も、愚直でひた向きであるあまりに、時に間違いの多いものであるということを、ぼくらは大人なることで、身をもって知っていくのです。 (*^^*)b お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 17, 2009 08:36:46 PM
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