過大な需要予測で新空港建設促進 国土交通省の企み
↑「わたしたちと福岡空港」(2005年2月発行の福岡市総務企画局パンフより)福岡空港建設が、秋の深まりとともに、大きく動き始めているようである。「福岡空港調査連絡調整会議」なるものが、国土交通省、福岡県、福岡市で構成をされているが、その「会議」が、新北九州空港や差が空港などの金港空港との連携は、抜本的な対策にはならないと判断した。(PIレポート参照)そのうえで、「新福岡空港建設」と「現空港の滑走路増設」の2つの案の選択肢を市民につきつけ、最終案をまとめるという。その場合、新空港には1兆1000億円が必要との試算も出している。なぜ福岡空港の建設問題を、国土交通省が躍起になって提案しているのかといえば、滑走路処理容量の年間14万5000回が2010年代には、「余力がなくなる」というものである。そうなると、「ピーク時以外でも増便できなくなる」「新たな路線の開設が困難になる」「慢性的に遅延が生じやすくなる」と、HPで、市民を脅しまくってる。そのHPでは、イラストも使って、サラリーマンに「早く戻りたいのに、日帰りできる便がない」と言わせ、外人に「福岡への直行がないから相互交流に不便」と言わせ、お年寄りに「希望する便がもう予約でいっぱいじゃ」と言わせている。福岡県内を見ても、この需要予測というもんが、当たったためしがない。新北九州空港は、当初580万人の利用者としていたが、328万人に修正され、現在は100万人と言われている。北九州の響灘コンテナターミナルも、年間10万TEUの予測を立て、5000TEU前後、わずかに数%だという。福岡市の地下鉄七隈線は、当初予測の40%。この七隈線の予測をした会社がたたき出した数字が、福岡空港の需要予測であるから、国土交通省も最初から、予測は当たらなくていいという考えなのだ。予測の数字で、市民をだまし、あわてさせて、税金投入ができればそれでよし。最初に、建設ありきなのである。だいたい、2011年には新幹線も鹿児島から青森までつながる訳だし、原油も高騰し、「貧困と格差」も拡大する中で、果たして利用者が増えるのか。佐賀空港も、新北九州空港も、せっかく作ったんだから、もっと利用してもらわんと困るわけだし、別の空港作るなんてことは、建設土建屋と、そいつらから金もらっている政治家以外だれも望んでいないことだ。福岡の街へ遊びに来る人にとっての魅力は、この空港の利便性にもある。空港地下から地下鉄に乗れば、天神までは5.8キロで10分、博多駅までは3.3キロで5分という、超便利さは世界一だろう。福岡市民は、おかげで毎日、航空機の騒音が気にはなるが、夜に飛ぶ事はめったにないし、むしろ、この便利さで、福岡が発展しているとすれば、歓迎なのである。それよりもなによりも、新たに1兆円の負担を強いられる方が腹立たしい。同じく1兆円費やした人工島は、いまだに、「どうすんだろう???」という感じだし、もうこれ以上のムダなことに税金使うなという市民の世論は大きい。何しろ、実質日本一の借金市民なのである。というわけで、国土交通省のたくらみにくみせず、しっかりと空港建設には反対して行きまっしょい!新空港建設に反対の皆さんは、下記のHPをあけ、ご意見をドンドン出してください。●「福岡空港の総合的な調査PIレポート(ステップ3)」に対するご意見募集