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カテゴリ:論理的思考・・・学習論理語・教育基本語い
漢字の学習はコトバの学習のはずですが、今の漢字教育は、読みと書きに中心がいっているようです。それでは、コトバの学習としては、十分ではないですよね。
それでは、コトバの学習として位置づけるとは、具体的にどういうことでしょうか。それを見て見ましょう。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 漢字指導研究会夏季アカデミーの模擬授業で、紺屋 冨夫先生(町田市)は、3年生の新出漢字『物の授業』を次のよう展開しました。 T なんと読みますか Cブツです。 Cモツです。 Cものです。 Tこの漢字、どこで見た事がありますか(生活経験と結びつかせる) C動物園でみました。 C物産展でみました。 Tでは意味を調べましょう。わかる人? C物や品物のことです。 C物事のという言葉の時に使います。 Cことがらです。 Tそれでは漢字・「物」の成り立ちを説明します。 「勿」は、(絵を描きながら)色々な色の切れで作った吹流しです。 遠くから見ると色が混じり合ってはっきりしないので、これだ、とはっきりしないものという意味を表します。 それに「牛」は、牛の代表・動物の代表、物の代表という意味で、「勿」と一緒になり、今は、動物その他の色々な「もの」を表すようになりました。 Tそれでは筆順に気をつけて書いてみましょう 子どもたちには、それぞれ漢字学習プリント配布しておき、そのプリントで練習をする。 C一人一人、書く 「牛」と「午」は区別しよう。「牛」は突き出ますが「午」は突き出ませんね。 Tでは、( )に読みがなを書き入れましょう 1 人にかりた物( )はたいせつにね。 2 兄は、動物( )の名前をたくさん知っている。 T 次は漢字を書き入れましょう 1 クラスで、おとし(もの )係(がかり)になった。 2 父は、荷(もつ)をロッカーにあずけた。 T「物」を使って文を作りましょう。 (子どもたちは、一人一人、文を考えそれをプリントに書く(3分ほど) T書いた文を発表しあいましょう。(子どもたちが発表する) Cこれは、わたしのもち物はこれです。(鉛筆を指して) Cチューリップは、植物です。 Cごはんは、たべ物です。 C食べ物の事を食物(しょくもつ)ともいいます。 Cぼくは、物がたりがすきです など、一人一人が発表する。(このような授業を1セット5過程を通して『手首化』へ・・・駆使できること・・・の授業と呼んでいます。) 実際の子どもとの授業では、こんなにスムースには進みません。 間違いを発表する子もいます。 その間違いを話し合い、正していく中で「物」という漢字の意味(概念)をより深く身に付けていきます。 また、「物」を使って文を書き発表すると、「物」という漢字は、このように使えるのかというイメージがわき始めます。 この文を書く(文作り)でも間違った使い方をする子もいます。 「ぼくは幸せ物です」 「わたしは物レールに乗った。」 どです。 このように実際、文に書いて、使ってみると、その漢字のイメージが身に着き、使い方も分かっていきます。 以上のような展開を コトバの学習と位置づけた漢字学習と、僕らは、言っています。これでも、まだまだ、不十分だと思っています。 ただ、読みと書きの指導をして、「はい、テスト」という風にはしたくないと考えています。 しかし、実際、このような授業をすると1字の漢字で15分は必要です。 この事をイメージして、漢字の教師用指導書、2社、1~6年まで書いた時、この指導書の時間配分では、現場の先生は、読みと書きが中の授業をする事にならざるを得ないなあと思いました。 指導書の内容は、僕らの研究の到達点に立って書いてありますから、後は、指導時間数の問題です。 その時間数が、極端に少ないのです。 教える時間数が、少なくては、どうしようもありませんね。 これは、「お金僅か、買いたいものたくさん状況」ですね。 多くの方に読んで戴きたいので、ブログランキングに参加しています。クリックすると点数に加算されます。よろしかったら、クリックを こういう中で、品川区は、「4年生の漢字300字とする」 を含む常用漢字の具体化を提案してきました。一体、これで、どういう漢字の指導をせよというのでしょうか。 品川区の指導書を見たいものです。 皆さん、このような問題に関してどのようにお思いですか。 わたしたちは、小学校で600字前後の漢字をこのように丁寧に指導する必要があると考えています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・ご参考です・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 下記の本は、漢字教育のあるべき姿と実践を載せています。 「1セット5過程」について触れ、文作りの実践も載せています。しかし、まだまだ、十分とはいえません。皆さんで、豊かにして欲しいです。 絵をクリックしますと、本の概略が分かります。そして、楽天での購入の仕方も分かります。
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