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カテゴリ:・・読み聞かせ
『すずおばあさんのハーモニカ』(2年生)に、次のような場面があります。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ やせた子ぎつねが、けんめいな顔でハーモニカをふいています。 ソーソー ファーファー ミーミー レー 音を長くひきずりながらつづけています。 がんばれ。がんばれ。 ・・・・・・・・・・・・・・・ この場面を、ある市の先生方の研修会で表現よみをし合いました。 ほとんど全員の方が、 ソーソー ファーファー ミーミー レーのところを、 ソーソーファーファーミーミーレーレーと続けて、きれいに歌って、表現していました。 ここを、このように続けて、きれいに歌ってしまったら、聞いている子供たちは、(ああ、そう)という、とおりいっぺんの気持ちしか、持たないでしょうね。 これでは、子供たちを、この作品の世界に連れ込み、夢中にさせることが、うちばになってしまいますね。 作者は、ここで、 (このハーモニカの吹きかた、おや?へんだぞ。 どうしてなのかな?) と思わせることで、この作品の世界に入り込ませるように書いているのですね。 ですから、その記述が、 ソーソー ファーファーのところなどを、つなげないで、開けてありますね。 この曲は、きらきら星です。先生方は、普段うたっているように、ここの表現よみをしてしまっているんですね。先入観による読みが、出てきてしまっているんですね。 * これも、根本は、読解の浅さが原因でしょうね。でも、このような理解の浅さは、このようにちゃんと読むという学習をしてこなかったからなのですね。その証拠が出ているんですね。 ですから、一度、このような読解の方法もあるということを学べば、別の作品では、ちゃんとできるようになりますね。 このぼくだって、研究会に入って、このような読解を学習したので、できるようになったのですよ。教員養成大学で習ったわけではないのですね。
ここでは、ハーモニカをふいた後、地のの文で音を長く引きずりながらとあります。音を長く引きずっているのは、子ぎつねが、音を探っているので、長く引きずってしまうのでしょうね。 この音をさぐっている子ぎつねに対して、聞き手には、頑張れよという応援の心情を持たせるように作家は、書いているのでしょうね。それが、物語を聞く楽しさですからね。 決めつけ・先入観を排除して、書かれていることを読み取って、作品の世界に入っていくことが、大切なのでしょうね。まさに、読解力ですね。 このようなことは、古典・漢詩の暗唱などを繰り返していても、つかない力ですね。このように読む指導が必要なのですね。指導要領がそうなってほしいものです。 皆様のコメントなどから、大事なことを学ばせて戴いています今日さんです。 とにかく、ご訪問ありがとうございます。それが、今日さんが書くエネルギーになります。コメントいただければ、なお、うれしいです。 このブログの応援クリックを戴けますと、なお・なお、うれしいです。それは、下記のマークです。一日、1っ回有効です。
・・・・・・・・以下は、再録です・・・・・・・・・・・・
都内のA小学校・3・4年生です。 『ちからたろう』(今江祥智・大型絵本)の分け読み。 5人で分けて読んでいます。 中学年の子どもにも、このように絵本を見せながら 読み聞かせをします。 絵本は、低学年までと言う、決め付けではなくですね。 北原白秋の『お祭り』の群読です。 発声・発音の勉強にもなりますね。 読み聞かせと言って、聞かせるだけではなく、 子どもたちにも発表のチャンスを与える事も大切ですね。 群読ですから、舵取りが必要ですね。 読み手の後ろの黒板に 『お祭り』の台本が貼ってありますね。 その台本を見て、群読をしています。 はっきり、見える台本は、次の画像にあります。 『手ぶくろを買いに』(新美南吉) これは、一人による読み聞かせです。 読み聞かせ者は、 僕らの研究の姉妹団体・朗読集団『やまびこ』の田村操さんです。 この人は、以前の光村教科書5・6年で、範読CDを入れています。 このCDには、樫山文枝・市原悦子さんらも範読を入れています。 また、別の教科書の朗読のカリキュラム作成に参加し、 教師用指導書も書いています。 あと、この日記で、お知らせをしています 『表現よみ』1~6年の実践報告をし、 範読CDに参加しています。 この『手ぶくろを買いに』にも、バック音楽もつけて、それと合わせて読み聞かせをしています。
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すごいですね。
では、そのハーモニカの部分を子ども達に読ませただけで、内容の理解の程度がわかりますね。 今、読み聞かせの仲間達に、なんとか波風立てずに「読み込む」習慣をつけてもらうか色々考え中です。 練習なんかほとんどしないみたいなんですよ。まあ、シンプルな筋立ての絵本が多いから、まだなんとかなってるようですが・・・・・ (2008.04.25 14:10:17)
かなにゃん3728さん
>すごいですね。 >では、そのハーモニカの部分を子ども達に読ませただけで、内容の理解の程度がわかりますね。 * そうなんですね。 どれだけ、注意深く文章を読んでいるか、そのことが分かりますね。 でも、このような読み方も、指導がされれば、詳しく読めるようになるのですね。 その詳しく読めた子を世間は、頭がいいといいますが、それは、そのような指導が、されたかどうかの証拠でもあるんですよね。 頭がいいとか悪いとかで、まとめられないですよね。 このことは、みんな、何でもそうですよね。 10代のバイオリン奏者がいますが、その指導を受けてきたからなのですね。 みんな、同じですよね。 だから、学校は、しっかりした、指導をしなくてはならない責任を背負っているんですね。 昨日、だいこんかーちゃんさん が、コメントをつけてきてくださいました。 その内容を見て、元、教師をしていた方かな?と思っていましたら、そうではないというのですね。 小学校などで、そのコメントのことを指導されたというのです。 ああ、指導って、このように残るのだと知って、感激しました。 漢字30字書く指導を受けた先生は、生徒に、そうさせる危険性がありますね。もっと進んだ1セット5過程の漢字指導を受けた方は、それをするでしょうね。 (2008.04.25 16:07:24)
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>今、読み聞かせの仲間達に、なんとか波風立てずに「読み込む」習慣をつけてもらうか色々考え中です。 * 楽しみです。それで、読み聞かせの質が上がれば、子供達も聞く耳が肥えてきますよね。 くだらないTVなんか、受け付けなくなりますね。くだらないTVが、横行しているのは、国民の文化が、低いからなんですね。 それを受け入れているからなんですよね。 >練習なんかほとんどしないみたいなんですよ。まあ、シンプルな筋立ての絵本が多いから、まだなんとかなってるようですが・・・・・ * でも、だんだん、聞き甲斐のある作品に入っていきたいですね。 3年生ですからね。 ----- (2008.04.25 16:08:09)
スラスラと読むのがいいとは限らないのですね。
文章をよく吟味することが大事なのですね。 (2008.04.25 16:13:37)
本当にそうだなあと想いながら、今日も読ませていただきました。
英語の授業でも、文法の問題集をやっていて、 正解ばかりを黒板に生徒達が答えていっても 「ああ、そう」で終わってしまって面白くありません。 「え?なんか違うよ?」という疑問、不思議、それがとても素敵だと思います。 (2008.04.25 16:47:50)
>このぼくだって、研究会に入って、このような読解を学習したので、できるようになったのですよ。教員養成大学で習ったわけではないのですね。
こういうことを先生を目指す全ての子どもたちに伝えて欲しいと思います。 それこそが“心の教育”なんですよね。 (2008.04.25 18:41:17)
読解はすごく難しいと感じることが今でもあります。
作者の気持ちを考えて文章を読むことが、いかに高度なことなのかを痛感します。 人と人とのコミニケーションが、うまく取れない人が増えているように感じますので、この読解力は小さな頃からぜひ繰り返し学んでほしいと感じます。 こうして、読み聞かせのプロの方のやりかたを学べるということは、本当に素晴らしいですね。 教育には、こんなふうに本物、いいものにふれさせることがとても大事だと思います。 (2008.04.26 06:09:42)
ちいちゃん0156さん
>スラスラと読むのがいいとは限らないのですね。 * そうなんですね。 >文章をよく吟味することが大事なのですね。 * そうしたら、スラスラは、読めないですよね。 ----- (2008.04.29 07:21:07)
時間の国のももさん
>本当にそうだなあと想いながら、今日も読ませていただきました。 > >英語の授業でも、文法の問題集をやっていて、 >正解ばかりを黒板に生徒達が答えていっても >「ああ、そう」で終わってしまって面白くありません。 >「え?なんか違うよ?」という疑問、不思議、それがとても素敵だと思います。 * これを授業作りの中に入れ込むことですよね。 ----- (2008.04.29 07:22:07)
森の声さん
>>このぼくだって、研究会に入って、このような読解を学習したので、できるようになったのですよ。教員養成大学で習ったわけではないのですね。 > >こういうことを先生を目指す全ての子どもたちに伝えて欲しいと思います。 * はい、大切なことですからね。 > >それこそが“心の教育”なんですよね。 ----- (2008.04.29 07:23:13)
みえこ55さん
>読解はすごく難しいと感じることが今でもあります。 >作者の気持ちを考えて文章を読むことが、いかに高度なことなのかを痛感します。 * そう、高度なのですね。 だから、読解力がつくんですね。 >人と人とのコミニケーションが、うまく取れない人が増えているように感じますので、この読解力は小さな頃からぜひ繰り返し学んでほしいと感じます。 *そうですね。 > >こうして、読み聞かせのプロの方のやりかたを学べるということは、本当に素晴らしいですね。 >教育には、こんなふうに本物、いいものに ふれさせることがとても大事だと思います。 * そうですね。ありがとうございます。 ----- (2008.04.29 07:25:08) |