進学校の競争に疲れ、広大な大自然に囲まれた「大蝦夷農業高等学校」通称「エゾノー」に入学した八軒勇吾は、はじめての経験に悪戦苦闘......鋼の錬金術師の荒川弘が描く酪農青春グラフティーの第2期。怒涛の夏休みが終わり2学期が始まる。季節は秋に。
★第1期はこちら→ 「
銀の匙 第1期・全話あらすじ」
銀の匙 Silver Spoon 第2期
秋の部 第1話 「八軒、副部長になる」
朝の部活を終えた八軒。アキは朝の実習がまだ終わらないよう。終了間際に牛の出産が始まってしまってドロドロだとアキ。八軒がはやく着替えたらいいのにと言うと、そうしたいけど、ブラジャーを探しているのだと言う。
汚れたから洗濯しておいたんだけど......けっこう高いんだよアレ......一緒に探してくれない?.....色は黒で大きいやつ......
ホル部の人しらないかなとアキ。ホルスタイン部は、品評会に向けて牛の手入れ中。前足をちょっと高いところに乗せると背筋がまっすぐに見えると相川が教えてくれた。
牛に夢中のホル部。アキがブラジャーを探していると言うと部室に干してあると言いサイズを聞いた。「大でお願いします」「巨乳だな」
ブラジャーは、牛のブラジャーだった。乳房が大きくなりすぎると自分で踏んでケガをするから着けるのだとアキが言う。
★2学期は、エゾノー祭、新人戦など行事が目白押し。勉強が疎かになりやすいが、期末考査で赤点を取った者は試合に出られないから頑張るようにと先生から話があった。
駒場が八軒に送ってもらったベーコンのお礼を言う。野球部は秋季大会を勝ち進んでいて次は3回戦。駒場は投げる予定だが、母親や双子の妹は家が忙しいし応援には行けないらしい。
馬術部の3年生は今日で引退。9月末には1年のデビュー戦があるから気を引き締めていくようにと挨拶。次の部長は唯一の2年の依田。副部長は1年5名の中から選ばれるが、一番乗馬が上手いアキかと思いきや、八軒が指名される。
アキのほうが断然上手いのになぜ自分なのかと3年生に聞く八軒。まとめ役だから上手いとか関係ない。八軒は正直でわかりやすい。みんな話しやすいだろうと言う。ピザやベーコンの件で八軒は一部から「断らない男」と呼ばれているらしい。
「頑張ってね。断れない男」
一文字ちがうだけで、優柔不断男にwww
寮への帰り道、自分に副部長なんか務まるかなと考える八軒だったが、「そんだけ信用されてんだよ」という部長の言葉が嬉しかった。母からメールが届く。
お母さんです
先日ベーコンが届きました
全部勇吾が作ったと
慎吾に聞きびっくりしました
とてもおいしかったです。
お父さんに食べてもらったら
「おいしい」って言ってましたよ。
気分よく寮に戻ると入り口に駒場とアキ。アキは泣いているようだった。どうしたと八軒は聞くが、何でもないとアキは答える。駒場もおまえには関係ないことだと言った。気にしないでとアキに言われたが八軒は気になってしかたなかった。
考え過ぎて翌朝は寝不足、アキに聞こうとしたが結局聞けなかった。
「そのうち、御影さんちに挨拶に行くから。アキには迷惑かけるな」
廊下で駒場がアキに話してした。アキは大丈夫だから気にしないでと言い、それより八軒が心配していると言う。話してはいないが自分が泣いていたから心配してくれてるんだと。駒場は、
「なんで人のことに首つっこみたがるんだ、あいつは。知ったところで何もできないのによ」
トイレで駒場に会った八軒は再び聞いてみるが、何でもない、関係ないと言われた。
前期期末考査の数学が終了。出来たかという話に常盤が、「今回のおれは一味ちがうぜ」と言う。「八軒君の教育が花開いたんだね」と相川。喜ぶ八軒。常盤は、
「今回は秘密兵器つかったからだ!!!」
そして期末考査が終了して恒例の焼き肉。八軒はアキと駒場のことが気になっていたが、ふたりはいつもと変わらないようすだった。農業科の中矢が駒場に気があるらしく中学が一緒のアキに駒場は彼女いるのかとたずねる。アキは付き合っている女の子はいないと思うと答える。混乱する八軒。
寮に戻った駒場は母親から電話があり、折り返し電話するように言われる。そこに中矢が来て、ちょっと話していいかなと駒場を呼び止める。風呂に入りながら駒場はもてるんだなと話す八軒たち。風呂に来た駒場にどうなったかとたずねると、断ったと答える。今は試合のことで手いっぱいで彼女とかそういう余裕はないと。
駒場、3回戦の先発。監督が5回投げて無失点だったらメシを奢ってやると言う。いつもの食べ放題の焼き肉だろうとみんな。と、監督が「今度は寿司だ~!!!」俄然盛り上がるチーム。
「寿司、すし、スシ......」駒場は5回無失点の好投。
馬術部では、引退した部長、副部長もやってきてラジオで野球の試合を聞く。エゾノーの勝利。練習を再開しようと外に出ると馬が脱走していた。慌てて捕まえに走る八軒たち。アキが入り口を閉め忘れていた。
無事馬を捕まえ大事にならなかったが、車道に出たら大惨事もありうると注意されるアキ。あんなミスするなんて珍しい。八軒は校長先生の言葉を思い出す。
「苦しくても、うまく本音を吐き出せない子もいるから、そういう子に気づいたら力になってあげてください」
勇気を出して駒場と何を話していたか聞くが、あっさり「八軒君には関係ないこと」と言われた。
後片付けをしているとマロン号の蹄鉄が外れて落ちた。八軒が拾うとアキは、落ちた蹄鉄を拾うと幸運になれると言われているから、よかったねと言う。馬は人を踏まないから魔除けや金運や交通安全のお守りにもなると言う。Uの字の向きにして部屋にかけておくといいことあるよと教えられた。
『幸運のしるし』励ますつもりが逆に励まされてしまった八軒。
「よし、おれも頑張ろう」
【感想】
楽しみにしていた2期がはじまりました。試験が終わるたびに焼き肉っていいなあ。
それより、アキと駒場は心配ですね。駒場の家で何かあったようでしょうか。八軒がうまく力になってあげられるといいのですが。