新生アインクラッド、24層の小島に現れる「絶剣」はオリジナル・ソードスキルを賭けたデュエルで対戦相手全員を打ち負かした。キリトも敗北。デュエル以外に何か目的があるのではと気になったアスナは戦いを挑む。
★前のお話は→
第1話~第22話 あらすじまとめ
★I期はこちら
→ 「
ソードアート・オンライン 第1話~第25話あらすじまとめ」
ソードアート・オンライン II
#23 夢の始まり
ユウキは学校へ行きたいと言った。キリト(和人)はユイのために作った装置を使って、その夢をかなえることにする。アスナの肩に装置を着け、ユウキはレンズ越しに学校生活を体験することに。
次の授業の現国の先生に挨拶をしに職員室に行く。先生はユウキにこれからも授業を受けに来なさいと笑顔で言った。教室ではみんながユウキによろしくと挨拶してくれた。先生が来て授業が始まる。今日は芥川龍之介の「トロッコ」指名されてユウキが朗読した(いい先生だなw)
授業が終わるとみんなユウキの周りに集まってきた。朗読上手だね、学校を案内しようか...ユウキは、みんな、ありがとうと言った。そしてアスナに、すごく楽しかった、今日のこと絶対わすれないと言った。他に見たいものはないかとアスナがたずねると、一か所だけ行ってみたいところがあると言った。
その町は空が広いきれいな町だった(相鉄線の星川のようですね) ユウキが見たかったのは今は空家になっている昔住んでいた家だった。もう一度見られるとは思ってなかったよとユウキ。ありがとうアスナ、僕をここに連れて来てくれて。中に入ってみるかと言うと、これで十分と答えた。
この家で暮らしたのは1年足らずだったが、あのころの一日一日はすごくよく覚えているとユウキは話す。庭でいつも姉ちゃんと走り回って遊んでいた。バーベキューしたり、パパと本棚を作ったりもした。楽しかった。でもこの家は取り壊されることになったらしい。だからその前にもう一度見たいと思ってたんだとユウキは言った。
ユウキに16歳になったら好きな人と結婚すれば、その人がずっとこの家を守ってくれるよとアスナが言うと、すごいこと考えるねとユウキは笑った。でも相手がいないかな。アスナにはもう大事な人いるもんねとユウキ。そして気をつけたほうがいいよと言った。あの人も僕とは違う意味で現実じゃないところで生きている感じがするから。
この家に住んでいたころ、ママはよくお祈りのあとに、僕と姉ちゃんにこう言ってくれた。「神様は私たちに耐えることのできない苦しみはお与えにならない」でも僕は少しだけ不満だった。ホントは聖書じゃなくて、ママ自身の言葉で話してほしいとずっと思っていた。
でもこの家をもう一度見てわかった。言葉じゃない、ママは気持ちで包んでくれてたって。僕が最後までまっすぐに前を向いて歩いていけるように、ずっと祈ってくれてた。ようやくそれがわかったよとユウキは言った。
アスナは私ももうずっと母さんの声が聞こえないと言った。向かい合って話しても心が聞こえない。言葉も伝わらない。ユウキはぶつからなければ伝わらないことがあると言ったけど、どうしたらユウキみたいに強くなれるのとアスナが聞くと、僕は全然、強くなんかないよとユウキは言った。
現実世界にいたころは、いつも自分じゃない自分を演じていた気がするとユウキ。パパとママを悲しませないように、いつも元気でいなきゃって思っていた。でも、演技でもいいやって思う。それで笑顔でいられる時間が増えるなら。
僕はもうあまり時間がないから、遠慮する時間がもったいないって思う。最初からドカーンとぶつかって相手に嫌われてもいい。その人の心のすぐ近くまで行けたことに変わりはないから。
ユウキがそうやってくれたから、私たち、たった何日かでこんなに仲良くなれたんだよね。アスナが言うと、ユウキはそれは僕じゃないよと言った。僕が逃げてもアスナが一生懸命、追いかけてくれたからだよ。だからお母さんともあの時みたいに話してみたらどうかな、気持ちって伝えようとすれば、ちゃんと伝わると思うよ。大丈夫、アスナは僕よりずっと強いから。
ユウキの言葉にアスナは母に気持ちを伝えようと思った。部屋をたずねると編入申請書の期限は明日だと言われた。そのことで話があるが、ここでは説明しにくからバーチャルワールドに来てほしいとアミュスフィアを渡した。嫌だと母は言ったが見せたいものがあるから、5分だけでいいからとお願いして、母は渋々ログインする。
バーチャルワールドのアスナの家。知らない顔が自分の思い通りに動くなんて妙な感じねと母。見せたいものって何なのと言われアスナは窓を開けた。外は雪。似てるとおもわない?というアスナに、ただのつまらない杉林と答えてハッとする母。ねえ思い出すでしょ、おじいちゃんとおばあちゃんの家。そこは母の実家に似ていた。
宮城のおじいちゃんとおばあちゃんの家が大好きだったとアスナは話す。母たちがお盆に京都の本家に行ったのにアスナだけ勝手にひとりで宮城に行ったことがあった。お母さんがお墓参りに来れなくてごめんなさいとアスナが謝ると祖父は母のことを、自分たちの大切な宝物なんだと言った。村から大学にすすんで学者になって雑誌にたくさん寄稿してどんどん立派になるのがすごくうれしいと。
でも、いつかは疲れて立ち止まりたくなる時が来るかもしれない。もし支えが欲しくなった時に、帰って来られる場所があるんだよって言ってやるために、ずっと家と山を守り続けていくんだ。アスナは最近になってようやく、おじいちゃんの言葉の意味がわかってきた気がすると言った。
自分のために走り続けるだけが人生じゃない。誰かの幸せを自分の幸せだと思えるような、そういう生き方だってあるんだ。まわりの人たちみんなを笑顔にできるような生き方をしたい。今はあの学校で勉強やいろんなことを頑張りたい。雪の中をウサギが駆けていた。母の目から涙があふれた。
翌朝、母は、人を支えるにはまず自分が強くなければダメなのよと言った。大学にはきちんと行きなさい。そのためにも3学期と来年度はこれまで以上の成績をとること。じゃ転校しなくていいのかとアスナが言うと、成績次第よ、頑張るのねと母は言った。ありがとう母さん。ありがとうユウキ。
☆次回 「マザーズ・ロザリオ」
★ユウキが学校に行けて、住んでいた家も見れてよかったですね。アスナは母に気持ちを伝えることができたようだし。(お母さん、意外とチョロかったなw) 次回いよいよ最終回か、きれいにまとまるといいな。