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テーマ:アニメあれこれ(26113)
カテゴリ:★アニメ・本・映画
夏目友人帳 伍 第8話 「歪みなき世界」☆前のお話は→ 第1話~第7話 あらすじまとめ *今回は、名取さんの話。高校生の名取周一と的場静司が登場。 小さなころから他の人には見えないものが見えた。 見えることを訴えると、祖父も父も激怒し、母は悲しそうな顔をした。名取家は、昔、妖祓い(あやかしばらい)とやらをやっていたが、見えるものが耐え廃業。以来、妖怪からの報復に怯える一族になった。 そこに妖を見、繋がりを持ってしまう俺が生まれ、この家で起こる災いは俺が引き込んでいると思われるようになった。母が病で亡くなったのも、祖父が足を悪くしたのもみんな。 蔵にある資料の中に妖怪や体を這うこのヤモリのようなものを消し飛ばす方法があるかもしれない。 祖父のところに式を連れた男が訪ねてきた。祖父は、我らは足を洗ったから祓い屋などとは関わらない。二度と来るな、会合など知らんと言って追い返した。会合? 3日後20時、石附渓谷。見える者なら会場はすぐわかる。式が言った。 『あれが、祓い屋...』 『見えればわかる、か』 名取が会合の場所に行ってみると式が案内板を持って立っていた。入り口の近くで声をかけられた。 「おい小僧。見かけぬ顔だ。どなたの紹介だ。答えられぬなら、この場で喰うぞ」 後ろから来た学生が俺の連れだと言った。ふたりで入り口へ。礼を言った名取は、祓い屋の会合があると聞いてきたが学生がここで何をしているんだと聞くと、それはお互い様のようだと言った。高1だという男は、そっちは?と聞いた。 名取:「2年だ。俺は名取。名取周一。妖怪について知りたくて来た」 お前はと聞くと、「へぇ、名取」と言ったあと、「静司でいいよ、周一さん」と言った。 的場:「俺はね、使えるものを探しにきた」 的場:「周一さん、あの木の上、着物が引っかかってるのが見える? あれ何色?」 名取:「濃い赤だ」 タクマ:「こら、静司くん、子どもがこんなところに来るんじゃないと言ってるだろ」 的場:「タクマさん、今回は一門のいいつけもあるんですよ」 タクマ:「的場さんはまた...」 タクマ:「彼はお友だちかい?」 的場:「いえ。でも彼まあまあですよ」 名取:「なんだと、まあまあって、どういう意味だ」 怒る名取をタクマがケンカはやめなさいと止める。的場は、「僕はこれで。七瀬さんを待たせてあるので」と言うと行ってしまった。 名取:「なんだ、あいつ」 タクマ:「的場一門の御曹司、的場静司くんだ」 名取:「的場一門ですか。そういえば蔵の資料にも」 タクマ:「的場は祓い屋でもトップクラスの一族だ。祓い屋大家十一家をまとめたのもあそこだ」 タクマ:「で、君は一体...」 名取:「あ、俺は名取といいます。名取周一」 タクマ:「えっ、名取って、あの...」 名取はタクマと会場に入った。話をすると家を訪れたのは天崎さんだろうと言った。 タクマ:「あそこは名取家に大恩があるから、またなんとか復帰してほしかったんだろう」 名取家の話をしている声が耳に入る。「あそこは名家だったのに見えるものに恵まれず惨めに廃業したはず...」 タクマ:「ここは雑音が多いね。やっぱり出ようか」 名取:「いえ、見える人間がこんなにいるなんて」 祓い屋といっても全員見えているわけではないんだと話すタクマ。外にかかっていた着物は人によって見え方が違うらしいと言った。 タクマ:「白いただの布や青白く光る着物だったり。私には赤に見える」 名取:「俺もです。かなり濃い」 タクマ:「なるほど、まあまあだ。いや、なかなか強いってことだよ」 タクマ:「赤系に見える者は妖力が強いとされているんだ。私にはオレンジ寄りだ」 タクマ:「ただ本当に強い人間には、黄色く美しい菊の花や大輪の芍薬の柄が見えるそうだ」 タクマ:「さっきの静司くんも柄が見える希少なタイプだ。彼はきっと将来有望な祓い屋になるよ」 名取:『あいつ、試したな』 タクマ:「見えるからといって誰でも祓い屋に向いているとは限らない。私の眼鏡は伊達なんだ。彼らには及ばないがガラスを通せばもう少し妖もよく見える」 タクマ:「私はね、奢りかもしれないが、できることなら守ってやりたいんだ。妖という不確かな影に怯えてしまう心を、人の恐れを祓ってやりたい。祓い屋にはきっとそれができる」 「名取だと、どこにいる」という声を聞いて、やっぱり出ようとタクマ。名取が、「俺はもう少しここに」と言い、タクマが名取の肩に手をやるとヤモリが見えた。 タクマ:「君、それは...」 名取:「さわらないほうがいいです。もしこいつがうつったら...」 タクマ:「君は優しいんだね」 名取:「いえ、不安なだけです。どこまで普通にしていいのかとか、わからないことが多すぎて...俺はどうあるべきかを知りたいんです」 タクマ:「そうか」 名取:『ああ、言葉が通じる...』 名取:「また来てもいいですか」 タクマ:「だから子供はダメだ。困ったときは家に来なさい。いいね」 タクマさんはああ言ったけど、俺は時々こっそり会合に通った。 少なくても見える人間たちの中にいる間、俺は嘘をつかなくて済んだ。 あそこに通っていれば、いつかこいつの消し方もわかるかもしれない。そうすれば苛立ちは薄らいでまわりにもっと優しくできるかもしれない。 あんな家族にさえいつか...いつか優しい人間に。 会合に行った名取はタクマがケガをしたことを聞いた。馬洗塚のあたりで三本角の大妖が現れて祓い屋の匂いがする者を襲うらしい。恐ろしいからしばらくあそこには近づかないようにしようと祓い屋たちが話していた。 名取の家のことを、さっさと逃げ出して足を洗った臆病な一族と話している祓い屋がいた。 『バカバカしい、どっちが臆病だ。ああでも、もし俺が祓ったらタクマさんは俺を認めてくれるだろうか』 夕食の時間も蔵で資料を調べる名取。スミさんは部屋で勉強していると言ってくれたが父は、「食事を削ってまでやらねば結果が出せぬなど、あれは所詮その程度なのだ。おかしなことを口走って一族を怯えさせ、気をひくことしかできんやつだ」と言った。 少しずつだが術の使い方や陣の書き方がわかってきた。 でも、心が騒ぐ。妖怪を追っていると、まわりの雑音がすっと遠のいていくようで... 気配を感じて振り返ると、三本角の大妖がいた。 名取が護符を出すと三本角は逃げた。「チッ、仕損じた」と言っている的場がいた。 的場:「周一さんもあいつを追ってる? ならば俺と組まない?」 名取:「断る。俺は俺の力でどこまでやれるか試したい」 的場:「ハハハハハ」 名取:「笑うな」 的場:「ま、一応考えておいてよ周一さん」 名取:「うるさい、お前とは組まんからな」 『あいつ、名家のお坊ちゃんなら取り巻きなんていくらでもいるだろうに。まるで上から品定めするような目。使えるやつか試されるなんてごめんだ』 家に戻ると門の前に天崎と式が立っていた。何の用ですと言うと、最近、祓い屋を襲う妖怪がいると聞いて名取さんの家も心配になってと答えた。 名取:「家を守ろうと?」 天崎:「いや、と言ってもこっちも廃業寸前の力のない祓い屋なんだ。だからついコソコソと...」 名取:「廃業って...」 天崎:「まあ...見えにくくなって。先代が常々、名取家には世話になったと言ってたのをなんだか思い出して...依頼ももうないし最後は恩返しってのもいいかなと思ったんだ」 天崎:「迷惑なだけかもしれんが、君は祓い屋になるのか?」 名取:「はい」 『父さん、報復ばかり恐れているけど、家は祓い屋として、例えば誰かを救った存在だったこともきっと...』 『あの三本角、思ったよりでかかったな。祓い屋になればああいうのと対峙していくことに...』 学校で妖怪のことを考える名取。女子に話したいことがあるから、ちょっと来てほしいと呼ばれたが、忙しいと断ってしまった。 何もしてないのに悪者みたいな気分だ。気持ちが悪い。グニャグニャしてくる。俺は何か間違っているのかな... 『ならば正しくなりたい。正しい者はきっと周りを傷つけない』 この前と同じ場所に来てみたものの... 「やっぱり来ませんね」と的場も来ていた。 的場:「まあ、あっちにとっては反撃を受けた場所でもあるから、しばらくは来ないかもしれないな」 名取:「なぜここにいる。組まんと言ったはずだ」 的場:「俺は俺で行動してるだけですよ」 的場:「それにしても、すごい荷物ですね」 名取:「どれが効くかわからんだろう」 的場:「ハハ、まあ安い道具はそうでしょうね」 名取:「お前、俺にケンカ売りに来ているのか」 的場:「あれ、すみません。ただの感想なんですが」 的場は、周一さんなら陣を覚えて、いい壷さえあれば、そこそこ出来るはずだと言った。名取家は有能な紙使いだったと聞いていて、紙をうまく使える者は神々と交渉できるそうだと。 「それなのに何があるかわからないものですね」と言われた名取は「的場の一門もいつまでもトップでいられないかもな」と言った。 的場:「それは、どうでしょう。俺が落とさない」 『俺の肩には何にも乗ってないんだな。だからグラグラと世界が歪んで見えるのだろうか』 ふたりでタクマの家に行った。 タクマ:「周一くん、まだ祓い屋の真似事なんかしてるのか。危ないだろう」 名取:「名刺くれたじゃないですか」 タクマ:「あれは妖怪について困ったらという意味だ」 的場:「ハハ、周一さんは帰ったら?」 名取:「お前...」 タクマ:「静司くんまで。ああもう上がりなさい」 タクマは三本角は馬洗坂から渡ノ瀬あたりで目撃されていて、匂いで祓い屋だと判断しているようだと話し、あれはもう祓わないと収まらない。次の会合で相談されるだろうが、君たちはあのあたりに近づかないようにと言った。 名取・的場:「はい」 と言った舌の根も乾かないうちに... 的場:「馬か牛のような動物ぽい骨格だったし、火か鋳物系の術が効きそうですね」 名取:「やめろ、組んでいるわけじゃないんだ。ヒントなんて」 的場:「ヒント? ああ、すみません。あんまり基本だったもので」 名取:「こいつ...」 『でも、意地を張っている場合じゃないのかもしれない。本気で祓い屋を目指すならば彼は先輩なんだ』 名取:「その袋は?」 的場:「ああ、組み立て式の弓ですよ」 名取:「物騒だな」 的場:「まあ前回は仕損じましたが、次は一撃で仕留める」 的場:「周一さんは独学でやるの? それとも誰かに師事を? タクマさんとか」 名取:「うちにはうちの、やり方がある気がするんだ。だから...」 的場:「タクマさんは人はいいけど術に幅はないよ。どうせならもっと腕のいい...」 名取:「そういうことじゃないだろ。習うべきは、目指すのは、俺がなりたいのは...」 的場:「周一さん、強くならないと何にも守れないよ」 いろいろ助かったと言うと名取は的場と別行動を。術のことを調べようと荷物の中を探していると祓い屋がふたり通った。三本角を倒してしまえば名もあがるし恩もうれると話していた。 『考えることは同じか。やるぞ、やってみせる』 名取は気配を感じた。ふたりの祓い屋は気づかない様子。三本角が現れてふたりに襲いかかる。 名取は護符を投げるとふたりに下がってと言い、陣を広げた。 やったか? と思ったら足止めの札が落ちてしまった。三本角が再び襲ってくる。そのときキラリと何かが光った。 名取:「こっちだ静司。外すな」 的場:「誰に言ってる」 的場の弓は三本角に命中。一撃で仕留めた。 的場:「お疲れ様。周一さんの術が効いていたから、あっという間だったな。これでお互い箔がつくんじゃない」 名取:「さっきの祓い屋は無事か」 的場:「声をかけたら逃げて行った」 名取:「俺は仕損じた。仕留めたのはお前だ」 名取:「ありがとう。助かった」 的場:「じゃあ、ありがたく手柄はもらっておきます」 的場:「周一さん、もっとうまく生きなよ。強くなれないんならさ」 名取:「うるせえよ」 例の大妖をひとりで打ち負かしたと、的場静司のことは瞬く間に噂になった。次の当主はおそらく静司くんだ。羨ましい。的場は安泰だなとか、羨ましい? 右目を喰われるなど絶対に御免だなどと祓い屋たちは話していた。 『でも、人の事情など知りたくない。ただただ俺は心を揺らさず強くて正しい祓い屋に...』 家の前に天崎の式が立っていた。「もう例の妖怪は片付いたぞ、あれ、お前ひとり? 」と名取が言い、『しまった、式に声なんか...』と思っていると天崎の式は言った。 天崎の式:「主は昨日、他界した。病だ。長く患っていたが最期くらいはと好きにさせた。久しぶりに楽しそうだった。世話をかけたな」 「お前はどうするんだ」と名取。式は何も言わずに去った。 いつまでも、どこまで行っても見つからないかもしれない。 真っ直ぐ進める道も、優しくなる方法も。それでも... 静司? あいつでも川の流れをただ見るなんてこともするんだ。 離れていてよかった。見たくないんだ。あいつの顔がいつもと変わらず不敵に笑っていたとしても、何かを憂いて俯いていたとしても。 なぜだろう。何かに失望する気がした。あいつと同じものは見られない。道は違えた。 会合で、また一匹大物を退治したそうだが独学かと聞かれ、名取が、ええ、まあと答えると、危なっかしい、無茶するねと言われた。「うまくやってみせますよ」と名取は笑った。 『この道を行けばいつか何かに出会えるだろうか。何かを見つけられるだろうか』 的場:「周一さん、お久しぶり。って眠っているのか」 的場:「こんなので見ようとするから、歪んで見えるんじゃないの?」 ☆次回 「険しきをゆく」 【感想】 なんと、ホントに夏目もニャンコ先生も出なかった~まあでも、こういうのもアリだね。若い名取と的場の話も良かった。意外といい関係なのかもしれないね。 茜さす/everlasting snow (初回限定盤A CD+DVD) [ Aimer ] 夏目友人帳 21 [ 緑川ゆき ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.12.05 02:46:30
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