カテゴリ:本
望月諒子 著:★★★★☆
笹本弥生という資産家の老女が、高級老人ホームで殺害されているのが見つかった。いつもお金をせびっている孫の犯行なのか? そこに生き別れたもう一人の孫という男が名乗りでる。詐欺事件や弁護士の謎の事故死が、複雑に絡まりはじめ――。関東大震災、東京大空襲を生き延び、焦土の中、女ひとりでヤミ市でのし上がり、冷徹な金貸しとなった弥生の人生の結末とは。骨太ミステリーの傑作長編。(amazonより) 長かった。そして、文章が読みづらかった。 でも、内容は面白かったです。 現時点での老女殺害事件を軸に老女がどのような幼少期を送り、どのようにして今の地位を気づき上げて行ったのかを時間を行ったり来たりしながら物語は進んでいきます。 老女は幼少期に関東大震災を体験し、その時に父を失います。その後、母となんとか生き延びたものの20代にて東京大空襲に遭い母も失います。 一人ぼっちになってしまった老女は、ヤミ市で反物を売ることを始め、そこからのし上がり、最後は高級老人ホームで殺害され人生を閉じます。 関東大震災や東京大空襲の描写がすごいです。きっと、本当はこの本に書かれている以上の凄まじい世界だと思うのですが。 で、主題の殺人事件の方ですが、こちらもあらゆる出来事が絡まっていて色んな人物が出て来て、頭の中が大変でした(笑) 最後にはそれらの人々が事件にうまく絡んでいくんですけどね。 もう一人の孫を名乗る男。 コイツは救いようがないヤツだな~と思いました。 腐葉土 (←クリックよろしくお願いします) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.01.26 09:37:45
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