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カテゴリ:パワーポリティックス非公式情報
イラン情報省は5月26日、「イラク占領軍とイラク人グループ」のスパイ網を見つけ出したと発表した。この時に「ジュンドゥラー」という武装集団のメンバー、10名が拘束されているのだが、このグループにCIAは資金や武器を提供してきた。イラン側の説明によると、拘束された集団は現金50万ドルのほか、重要施設周辺の地図や「スパイ装置」を持っていたという。この発表とほぼ同じ頃、イランに対する「ブラック・オペレーション」をアメリカ政府はCIAに対して許可したとする話も伝えられている。軍隊を動かさずに核関連施設を破壊する計画ではないかとする推測もある。マスメディアで世論を誘導、特別に編成した「破壊工作部隊」で敵をたたくということになるのだろう。
もっとも、アメリカ側がイランで秘密工作を続けていることは1年以上前から指摘されている話。当初は空爆を支援する目的だったとされているが、ここにきて侵入部隊がイラン攻撃の中心的な役割を果たすことになったのかもしれない。 なにしろ、アメリカ軍の内部には、イラク攻撃前からネオコンの軍事戦略を非現実的、あるいは無謀だとする意見が少なくない。軍需産業とつながりが深く、個人的な利益に引きずられている軍人がブッシュ政権の戦略を支えているだけのようだ。統合参謀本部の現幹部の中にもイラン攻撃に反対している将軍は多いと言われている。攻撃力の高い「高性能兵器」で敵を圧倒できるというような子供だましの話が通用するのは、コンピュータ・ゲームやアニメの世界だけのことだ。 イランの核関連施設は分散、しかも地下に建設されているため、全てを破壊することは不可能だと言われているが、「レジーム・チェンジ」、つまり社会体制を変えることを目的としているならば、核関連施設が残ってもかまわないのだろう。そうした次期にレバノンでアメリカとの関係が指摘されている反イラン(スンニ派)武装グループが治安部隊と衝突している事実は興味深い。(この辺の事情は今週の木曜日に「オーマイニュース」で掲載される予定の「桜井春彦コラム」で説明している。) 意図的なのか、単に取材不足なのかは不明だが、ネオコンが描く「仮想現実」を事実として少なからぬ記者が報道してきた。さすがに最近は、イラクが「大量破壊兵器」を保有しているとする話が誤報だったことは否定しようがなくなり、メディアも露骨な「親ネオコン」的な姿勢を隠すようになったものの、その責任を取ったという話も聞かない。 2005年10月にはイラン絡みの深刻な誤報を少なからぬ記者が伝えている。イランのマフモウド・アフマディネジャド大統領が「エルサレムを占領しているこの体制(レジーム)は歴史のページから消え去るだろう」と「予言」したのだが、メディアは「イスラエルは地図から消え去るべきだ」と主張した伝えたのである。 しかし、イラン大統領の発言中、「地図」や「イスラエル」という単語は見あたらない。「体制が消える」という表現が問題ならば、「体制を変える」というネオコンの主張はどうなるのだろうか。「レジーム・チェンジ」はクーデター、あるいは革命を意味している。宣戦布告に近い発言だ。もっとも、日本では体制の中心的存在であるはずの政府が「戦後レジームからの脱却」、つまり体制の打倒を公然と掲げているが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/05/29 01:17:01 PM
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