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カテゴリ:3・3・8を考える会より
338を考える会の牟礼すずめです。 3月14日(日曜日)に行われた『歩いて、知る338号線』に参加しての感想を述べさせていただきます。これは現地でお話して下さった、Sさん、Oさん、Gさんのお話をメモしたものをまとめ、メールにて投稿した際、拙文に、皆さまが補足・訂正して下さったものを追加させて頂きました。うまく織り込めたかと心配しています。そうでなかったらすみません。またあれこれ訂正しつつ、みんなで歩いたことの記憶の共有になればと思います。 参加する前と参加した後では、大きく変わったことがありました。やはり「百聞は一見にしかず」でした。みんなで歩きながら、SさんやOさん、Gさんの説明を現地で聞かせて頂いて、道路が出来るということはこういうことなのだと実感しました。最終的な参加者は22名、新しくご夫婦で参加して下さった方、チラシを見て参加して下さった方、国分寺部分の運動をされている方、市議の方、338のメンバーなどで構成されています。 3月14日晴天です。13:40分に多摩総合医療センターを出発。右手の国分寺崖線に向かいました。雑木林に囲まれた小高い丘で、この下には湧水が流れ、東京経済大の方にまで向かっているとか。道路で多くの崖線が削り取られたそうです。かなり急な角度で手すりのある階段が設置されています。階段を下るとひんやりとした木立の向こうの右手に神経病院。養育院、などが見えます。小さな公園もありました。残された環境からも、工事の前の自然の豊かさが想像できました。 そこから南西に下り、府中3・2・8道路の「完成部分」に出ました。10メートルの環境施設帯があります。電柱は地下に埋設され、何も知らない歩行者は、広く歩きやすい歩道という印象を持つかもしれません。しかしここにはかって市民が生活していた生活の思い出があるのです。それを行政の力でもぎ取った上にこの道路はあるのです。それを忘れてはいけないと思いました。都はこの辺りを「快適な都市空間」のモデル地域として特に整備したいのかも知れません。しかしいくら環境施設帯を設けても、騒音と排気ガスがなくなるわけではありません。道路に沿った住宅の東側は道路が完成してから新築された住宅です。道路を挟んで向こう側は古くからある住宅で、多少景観が違って見えました。住宅からの車が3・2・8道路に入るときには、直接道路にアクセスできる訳ではなく、いったん家の前の「側道」を通ってから道路に出ることになります。 3・2・8道路に沿って少し南に歩いて、東八道路(東京—八王子)との交差点を見に行きました。
また戻って、先ほどの多摩総合医療センターの裏手に当たる場所を右手に見ながら、「3・2・8の完成部分」を歩きました。医療センターは道路を挟んで向こう側の、崖の上にある形になります。両側の崖の切り通しの法面には階段状にブロックが積まれ、その一つ一つに小さなつつじが植樹されています。これが「都自慢の緑化ブロック」だそうです。つつじの葉はまだ細く、頼りなげに揺れています。全体的に黄ばんだ葉や、虫食い状態の葉が多く見られます。これから夏にかけて雑草が生えた場合、しっかり保全されるのでしょうか。ともあれ植物に罪はありません。過酷な環境に耐えてくれることを祈るばかりです。 この坂は、下から登って来る左車線の方が特に音が大きく、また強くアクセルを踏み込むため排気ガスも多く発生します。完成部分の坂の下には、元からあった道路もそのまま残されていました。ここに暮らす住民の方は、ベランダが真っ黒になるなどの被害を訴えておられます。坂の上の切り立った崖の上には、唐突に竹林が揺れていました。おそらく道路に切り取られて崖の上に僅かに残されたのでしょう。この竹は高台から土地の変遷を眺めていたのでしょう。この辺りを歩いているとき、今まで以上にほこりと排ガスにまみれている気がして、不愉快になりました。完成部分を過ぎると、途端に空気が静かになりました。 「道路予定地。部外者の立ち入りを禁ず」 中央線の高架部分は36メートル。奈良橋通りをつぶさないために高架にしたそうです。私たちが立っている高台から、下に中央線の線路が見えます。向かって右方向が西国分寺。左方向が国立です。この高台のフェンスに、線路に沿うように細い道があり、人や自転車が盛んに通っています。これは抜け道としてかなり利用されており「この道は生きる」のだそうです。 第五小学校前は用地買収に応じた畑もありますが、まだ今のところは広々とした畑が残っています。窓から豊かな畑を見ながら勉強していた子供たちは、一転して道路の排気ガスと騒音にさらされることになります。「暑い時には窓を開けて授業をしていたんですよ。これからは窓を閉めてクーラーということになるんでしょうね。道路が完成すれば、校庭のプールから30メートルの場所に車が走ることになります」とOさん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年03月25日 17時42分51秒
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