《2005年12月、英国グラスゴーで結成されたトリオ・バンド。06年4月に「The Fratellis Debut EP」でデビュー。ガレージ調の軽快なロックンロールとキャッチーなメロディが評判を呼び、“アークティック・モンキーズ以来の衝撃”とメディアからも絶賛を浴びた。同年10月には結成から1年を経ずにフル・アルバム『コステロ・ミュージック』をリリース。このアルバムは全英チャートでトップ3入りを果たす大ヒットとなった。iPod&iTunesのCM曲にも起用され話題となった。》~CDジャーナルより~
サーカス団の団長が、客の呼び込みをしているようなカバー・フォットを見て、今回の【フラテリス】の2ndアルバムも良さそうだなと直感しました。やはり聴いてみてとても良かった。
のっけから西部劇のクライマックスに、いきなり連れてこられたような曲調の「My Friend Johnに興奮させられてしまいました。
「A Heady Tale」はデキシーランド・ジャズ・スタイルのカントリー&ウェスタン風ロックンロールと言った感じで良いです。
ノスタルジックでメリハリの効いたポップナンバー「Look Out Sunshine!」も好き。
ダークで幽幻な雰囲気が漂う「Stragglers Moon」は、ほんとに繰り返し聴きたくなるような魅惑な曲。エレキギターのワウやディレイの効果を思う存分堪能できます。
ファーストシングルになった「Mistress Mabel」は、老若男女が楽しめる、分かりやすくて乗りやすいビート。独創性には欠けるけど、シングルにする曲はこうでなきゃいけないんですかね!?
「Babydoll」は切々としたバラード。4年前に書かれた曲とか。確かに耳にこびり付くメロディーラインです。名曲ですね。
セルフ・プロデュースと言うことで、『コステロ・ミュージック』よりもストレートで素直なギターロックに仕上がっています。より
彼等の素が表現されているアルバムと言えるのかな。聴きやすさではこちらの方が上です。
じゃ、『コステロ・ミュージック』よりも面白みが無くなっているのかというと、そんな事はなくて、相変わらずキラリとするポップなメロディーが顔を覗くし、親しみやすいヴォーカルもさらに研ぎ澄まされている感じです。
レイ・デイヴィス的な曲線的ひねくれポップ・ロックが、ジョン・レノン的な直線的ひねくれポップ・ロックに変化したというか………。
特に「Lupe Brown」と言う曲なんか、ノスタルジックなメロディーラインが初期から中期にかけての【ビートルズ】似だなぁと思った。
「Milk And Money」も可能性を感じる1曲。今後、彼等がロック・ミュージカルやロック・オペラへと進む伏線かもしれない。
凝縮されていて密度が濃かった『コステロ・ミュージック』と比べると、アルバム全体を通して、ゆったりとしているし、
表情が豊かで、統一感があります。バンドの成長は確実に確認出来ました。
ギターポップ好き、60年代から70年代ポップ、ロック好きにはこちらの方が受けるかも。
私も、『HERE WE STAND』の方が好きかもです。
またまた愛聴盤になりそうです。
昨年に続きサマーソニック08に来日決定。被る【the pillows】、【ADELE】と悩んでいたけど、この新作の出来の良さでフラテリス行き決定ですね。(笑)
ヒア・ウィ・スタンドをチェックしてみる?