「お盆玉」夏の風物詩に
お年玉ならぬ「お盆玉」が,新たな夏の風物詩に育ちつつある。
お盆に帰省した子供や孫に小遣いを渡す「お盆玉」と呼ばれる新習慣が広がりを見せている。「お盆玉」専用のポチ袋も続々と登場。購入者のリピーターも増えているという。
■帰省者向けの専用袋も登場
東京都の雑貨量販店「渋谷ロフト」が,お盆玉袋の取り扱いを始めたのは2年前。昨年から特設コーナーを設けており、今年は63種類を取りそろえた。柄は金魚やひまわりの絵に「お盆玉」と書 かれた夏らしいデザインから、「自由研究費」「宿題がんばれ」「またおいで」といったユニークなメッセージが書かれたものまで多種多様である。
「お盆に帰省する子供や、孫に渡すお小遣い入れに購入する年配者も多い。最近は親類用に買っていく若い人もいるという。
■江戸時代からの風習が今に続く
帰省した子や孫に小遣いを渡す行為は古くからある風習の名残とも言われる。一部地域では 江戸時代の頃、お盆になると奉公人に衣類やげたなどの“お盆小遣い”を渡す習慣があった。それが昭和初期に子供へ小遣いを贈る習慣に変わったのだという。
こうした古くからある風習を「お盆玉」という新たなトレンドに変えようと企画したのがある紙製品メーカーである。同社は平成23年に「お盆玉」という名称を商標登録。お盆玉袋の製造・販売を行っている。