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テーマ:世界を動かす国際金融(375)
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欧州最大規模の金融機関であるHSBCのボンド会長が来年5月に退任するとのこと。後任にはスティーブン・グリーンが就任するもよう。ボンド会長の“定年退職”については、今年の夏頃から噂されていた。 HSBCと日本の関わりは、長く深い。HSBC(香港上海銀行)が日本で営業活動を開始したのは、1866年である。日本銀行が設立されたのは1882年であるから、香港上海銀行が横浜に支店を構え営業を開始してから現在に至る歴史の方が、日本銀行の歴史よりも長いことになる。1866年といえば薩長同盟成立の年であり、薩摩と長州の集会所はグラバー商会であった。トーマス・グラバーが明治維新の最重要人物のひとりである。そしてグラバー商会は、香港上海銀行やロイズ保険の代理店でもあった。 坂本竜馬暗殺が1867年である。竜馬の利権を受け継いだのが岩崎弥太郎で、HSBCは、1880年に三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎に融資を行なっている。この1880年には横浜正金銀行が開業しており、同行は当時の日本で最大級といわれ、1919年には「世界3大為替銀行の1つ」と称された横浜正金銀行ではあるが、横浜正金銀行はHSBCを規範として組織された(と言われてる)。つまり、日本において「近代銀行業」のモデルとされてきたのがHSBCという金融機関であるとも言えるだろう。 HSBCは、通貨制度について、「日本政府に対して助言と援助を行なった」ことを自慢としているが、これを逆に言えば、日本政府は通貨制度を、英国を代表する金融機関に“植え込まれた”とも表現できるだろう。この“植え込まれた近代銀行業”が現在の銀行業・金融業の基礎になっていることが重要だと私は思っている。日本は明治維新という「革命」をジャーディン・マセソンやトーマス・グラバーに操られて成し遂げたが、同時に、銀行業・金融業も“移植された”のである。このことの是非は、各自が考えて判断すればいいことだろう。 さて、HSBCホールディングスのグループ会長としてあまりにも有名なジョン・ボンド会長であるが、ボンドは他にも香港上海銀行やフォードモーターやボーダフォンの重役なども務めており、ロンドン証券取引所、ブリティッシュスチール社、イングランド銀行などで「ノンエグゼクティブ・ディレクター」を務めてきた経歴をもつ。ボンドは、2001年から04年までイングランド銀行のコート(役員会)にいた。 ジョン・ボンドは1941年7月に生まれ、1961年にHSBC(香港上海銀行)に入社。1988年に香港上海銀行の事務局長となり、1991年に「HSBC USA Inc」の最高経営責任者兼社長となり香港から渡米。1993年にHSBCホールディングスのグループ最高責任者となってロンドンに渡った。 英HSBC:グリーン氏をボンド会長の後任に-ゲーガン氏はCEO(ブルームバーグ) 2005年11月28日(月)19時33分 11月28日(ブルームバーグ):時価総額で欧州最大の銀行、英HSBCホールディングスは28日、ジョン・ボンド会長(64)が来年5月26日付けで退任し、後任にスティーブン・グリーン最高経営責任者(CEO、57)を就ける人事を発表した。英事業責任者マイケル・ゲーガン氏(52)がCEOに就任する。 ボンド会長の退社までの勤続年数は45年となる。同会長は1998年に会長に就任して以来、アジアを拠点に創業140年の同行を時価総額でシティグループとバンク・オブ・アメリカに次ぐ世界3位の銀行に育て上げた。ボンド会長が手がけた事業買収は460億ドル(約5兆5000億円)以上にのぼる。また、英事業責任者の後任にはディフリグ・ジョン氏(55)が就任する。 ドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン(ロンドン)のアナリスト、サイモン・モーガン氏は、「HSBCを世界有数の銀行としたのはボンド会長だ。重要な遺産だ」と述べた。 http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext.html?id=28bloomberg12aM4sxPPPLxKM HSBC:ジョン・ボンド主席が06年5月に辞任 2005/11/28(月) 19:35:15更新 世界最大級の総合金融グループの持ち株会社である匯豊控股有限公司[香港上場、HSBC(エイチエスビーシー)、0005]は、主席職を務めているジョン・ボンド氏が2006年5月26日に開催される予定の株主総会で辞任する見通しを発表した。28日付で香港・財華網が伝えた。 現在、ボンド氏は65歳。45年間同行に勤務し、1998年より同行の主席職を務めていた。 後任の主席職には現CEO(最高経営責任者)で57歳のステファン・グリーン氏が就任するもよう。また、CEO職にはHSBCイギリスのCEOを務める52歳のMichael Geoghegan氏が有力視されている。(編集担当:黒川真吾) http://news.searchina.ne.jp/ 英HSBCのボンド会長が退任へ 【ロンドン=佐藤大和】英銀最大手のHSBCは28日、ジョン・ボンド会長(64)が来年5月の株主総会をもって退任すると発表した。同氏は1961年入行の生え抜きでアジア中心だった前身の香港上海銀行の経営基盤を欧米に拡大。時価総額で世界3位の国際金融グループに育てた有力銀行マンとして知られ、99年から現職。 後任にはスティーブン・グリーン最高経営責任者(CEO、57)が就き、新CEOには英国部門のトップだったマイケル・ゲイガン氏(52)が昇格する。 (00:09) http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20051128AT2M2801C28112005.html ※ HSBCのニュースリリースは次で読める。 Sir John Bond announces his retirement(28 November 2005) ※ 合わせてJP モルガン・チェースのCEOが今年の12月31日に入れ替わるので、そちらのニュースも紹介しておきます。 JP モルガン・チェースのCEOに就任、合併作業も順調に進行 2005年10月19日、ニューヨーク発 -JP モルガン・チェース・アンド・カンパニー(NYSE :JPM )の取締役会は本日、現社長兼最高業務執行責任者(COO)であるジェームズ・ダイモン(49歳)が本年末日付で、ウィリアム・B・ハリソン会長兼最高経営責任者(CEO)(62歳)の後任としてCEOに就任することを公表しました。ハリソン氏は、取締役会会長に留任します。今回の異動は、JP モルガン・チェースとバンク・ワンの統合作業が順調に進行していることを受けて予定より約半年早く実施されるものです。 今回の異動に対するコメントとして、ハリソン氏は次のように述べています。「主要な合併作業の多くが完了し、財務状況も大幅に改善していることから、私は取締役会に対し異動を早めるよう助言しました。私は、この卓越した企業の可能性を実現するため、ジェイミーと上級リーダーシップチームを支援するために最善を尽くすつもりです。」 ダイモン氏も次のようにコメントしています。「ビル・ハリソンは、今回の合併後の移行作業を通じて素晴らしいパートナーであり、これからも彼の支援と助言を得られることを嬉しく思っています。また、この優れた企業の指揮をとる機会に恵まれたことは大変光栄なことです。」 http://www.jpmorgan.co.jp/about/release/051020 もうすぐ就任するジェームズ・ダイモン JPMorgan Chase Tower HSBC:LGカードの買収に100億米$投入か 2005/11/28(月) 13:26:22更新 世界最大級の総合金融グループの持ち株会社である匯豊控股有限公司[香港上場、HSBC(エイチエスビーシー)、0005]が興味を示している韓国最大手カード会社LGカード社の買収について、同行は買収に100億米ドル(約780億香港ドル)を投じる姿勢を示しているという。28日付で香港・経済通が外電を引いて伝えた。 これまでに同行は韓国企業の買収を行わないと明言しているが、市場では依然同行が買収に意欲的だとの見方が濃厚。 LGカードの主要株主は韓国政府と韓国産業銀行(KDB)。KDBは過去2年間に行われた韓国クレジットカード業界の再編時にLGカードの株式を多数取得している。 これら株主は競売方式にてLGカードの株式を売却する。財務顧問にはJPモルガンを任命した。なお、応札が濃厚だとされるのは、HSBCを除くと英国に本部を置くスタンダード・チャータード銀行の最終持ち株会社である渣打集団有限公司[香港上場、チャータード集団(スタンダードチャータードピーエルシー)、2888]やシティ・グループだとされる。(編集担当:黒川真吾) http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2005&d=1128&f=stockname_1128_016.shtml HSBC:サウジ初の外国投資銀行に、営業許可を取得 2005/11/21(月) 14:04:44更新 香港経済通は21日、外電の記事を引用して、サウジアラビア政府が19日、世界最大級の総合金融グループの持ち株会社である匯豊控股有限公司[香港上場、HSBC(エイチエスビーシー)、0005]に外国投資銀行の営業許可を与えたと報じた。サウジアラビアが外資銀行の進出を許可したのはこれが初めて。(編集担当:伊藤亜美) http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2005&d=1121&f=stockname_1121_024.shtml お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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