Mashaの中国生活日記。

問１９４
電気炉の壁の外面に垂直に穴をあけ、温度計を挿入して壁の外側から１０ｃｍ、３０ｃｍの箇所で壁の内部温度を測定したところ、それぞれ７２℃、１４２℃が得られた。炉壁の熱伝導率を０．９４【Ｗ／（ｍ・Ｋ）】とすれば、この炉壁からの単位面積あたりの熱損失（Ｗ／ｍ＾２）は？
（壁面に垂直な方向のこう配は一定とする）

１０ｃｍ→３０ｃｍで、７２℃→１４２℃より、２０ｃｍ（０．２ｍ）で７０Ｋ。
１ｍ当たりで考えると、７０／０．２＝３５０（Ｋ／ｍ）
（※温度差で考えると、℃とＫは同じ幅）
さらに、熱伝導率は０．９４であるので、求める熱損失は、
３５０×０．９４＝３２９（Ｗ／ｍ＾２）

問１９５
面積２５（ｍ＾２）、厚さ１０（ｃｍ）、熱伝導率０．４【Ｗ／（ｍ・Ｋ）】の壁がある。この壁の内外面の温度差が４（Ｋ）に保たれているとき、熱伝導によってこの壁を伝わる熱流の値は？

１０ｃｍで温度差４Ｋより、１ｍ当たり４／０．１＝４０（Ｋ／ｍ）の熱損失。
熱伝導率０．４より、４０×０．４＝１６（Ｗ／ｍ＾２）
つまり、単位面積当たり１６の損失があるので、壁の面積を乗じて、
１６×２５＝４００（Ｗ）

問１９６
１気圧で２０℃の水５．６ｌを一定の割合で加熱し、４時間ですべての水を蒸発させるには、何ｋＷの電熱装置が必要か？
ただし、水の蒸発熱を５４０（ｋｃａｌ／ｋｇ）、電熱装置の効率を０．７とする。

５．６ｌ→５．６ｋｇを、２０℃→１００℃、より、
５．６ｋｇを８０Ｋ温度上昇させ、さらに蒸発させる。
これに必要な熱量は…、

８０×５．６＋５６０×５．６＝５．６×（８０＋５６０）
　＝３４７２（ｋｃａｌ）

１ｋＷｈ＝８６０ｋｃａｌより、必要な電力量は効率０．７のとき…、

３４７２／（０．７×８６０）≒５．７７（ｋＷｈ）
４時間で蒸発させれば良いので、

∴５．７７／４≒１．４（ｋＷ）

問１９７
電圧１００Ｖ、容量６００Ｗの電熱器、電熱線の直径は０．７ｍｍ、表面電力密度（電熱線表面の熱流密度）は５×１０＾４（Ｗ／ｍ＾２）である。このとき、電熱線の長さは？

電熱線１ｍあたりの表面積は、０．７π×１（ｍ＾２）。
よって、１ｍあたりの電力は、０．７π×５×１０＾４＝３５π（Ｗ／ｍ）

総容量６００Ｗより、求める長さは、
６００／３５π≒５．４６（ｍ）

問１９８
以下は誘電加熱に関する記述である。

１．発熱量は印加電圧の周波数に比例するので、高周波電源が用いられる。
２．被加熱物自身の発熱であるから、一様に過熱できる。
３．誘電損失の大きい物質は熱伝導率が大きく誘電加熱に適している。
（問ではこれが「誘電加熱に適さない」となっていて、誤り）
４．複合誘電体を加熱する場合に、選択加熱ができる。
５．発熱量は、印加電圧の２条に比例するので、温度上昇速度を簡単に制御できる。


以上。補足はこちらから…。