カテゴリ:国内経済
都会のど真ん中、池袋に野生のニホンザルが迷い込んでいるそうである。なんか、ほのぼのとした感じを受けるニュースなのだが、案外と深刻な問題なのかもしれない。記憶が定かでないが2年前にも渋谷で同じようなことがあったはず、都会のど真ん中で野生のサルがこんな頻度で見つかるってことは山間部では大変なことになっているのでは・・・・。 ニホンザルは、農作物に甚大な被害をあたえる害獣。人は古くから、里に近づけない様、人里と自然の山林との間に人工の森、里山を造り、彼らが下りて来るのを防いでいた。 里山は、草刈りや枝打ちで下草が茂らず、大方の動物は姿を隠す場所がない。犬を放せば、ニホンザルは里山を通り抜けることができない。 ところが、近年、里山に人の手が入らず天然林へと戻り、従来の方法では、ニホンザルから人里を守ることができなくなっている。 地方によりいろいろ違うのだろうが、地元の北関東で里山と言えば、クヌギなどのナラ林。成長が早く、伐採しても下生からすぐに再生する。持続的な利用が可能で、薪や炭などの燃料源として使用するには重宝されていた。 しかし、ガスや電気が普及した現在、薪や炭は、燃料源として価値がない、落ち葉などゴミ、利用価値すらない。里山に人の手が入らないのは、高齢化による人手不足ではなく。利用価値がなくなったからである。利用価値が見いだせないのだから里山の復元は無理、犬を放し飼いにしてニホンザルを追わせるわけにもいかない。 山間部での食害も相当にキツそうだが、今後は、都心部でもニホンザルが人をが襲ったり、交通事故を引き起こしたりで徐々に被害が拡大していくことが予想される。近い将来、東京の都心でもニホンザルが頻繁に出没する様になるのかもしれないが、あまり喜ばしことではなさそうな感じである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年08月10日 23時35分57秒
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