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カテゴリ:植物(草本)
しかし、このスミレはその後、濃い青い花を着けるので屡々ニオイスミレと間違えられるViola papilionaceaと同一種とされてViola sororiaと名が変わり、また、日本では和名も付いてアメリカスミレサイシンと呼ばれるようになった。 今回はこのアメリカスミレサイシンの淡色種を紹介する。
アメリカスミレサイシンには色々な色のものがあり、我が家に生えているのは写真に示した通りで大した変異はないが(濃青色の種類は別に紹介する)、白花や斑模様のものもある。 花は大きく、縦横3cm位にもなり、側弁基部には沢山の毛がある(タチツボスミレやスミレサイシンには毛が無い)。 また、このスミレは山葵の様な形をしたかなり大きな地下茎を形成する。アメリカスミレサイシンと言う名が付けられたのも、日本のスミレではスミレサイシンが大きな地下茎を持つからとのこと(スミレサイシンの葉も非常に大きい)。
ところで、スミレはヒョウモンチョウ類の食草である。この辺りではツマグロヒョウモンが産卵にやって来る。一昨年の秋はツマグロヒョウモンの幼虫が大発生して殆どのスミレが丸坊主となり、日本産のスミレは衰弱し、弱ったところをダンゴムシに食害されて殆ど枯れてしまった。しかし、このスミレは地下茎にシッカリ栄養を蓄えているらしく、ツマグロヒョウモンに丸坊主にされても平気の平左、全然枯れない。
アメリカスミレサイシンは余りに繁茂するので、御近所のNさん宅では雑草と見なし、気が付いたら抜いているそうである。しかし、我が家では、この北米原産の余所者をヒョウモンの食草として「栽培」している。他のスミレに付いたツマグロヒョウモンの幼虫を見付けると、直ちに捕まえてアメリカスミレサイシンの葉に移すのである。 こうすれば、私の好きな日本のスミレとツマグロヒョウモンの双方を生かす事が出来るし、また、アメリカさんもこれで枯れる訳ではないから、八方(三方か?)丸く収まり目出度し目出度しと相成る。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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