カテゴリ:これでいいの? 教育の行方
福島原発をめぐる「風評被害」について、
損害賠償のニュース。 東日本大震災:福島原発事故 風評被害賠償、全国に広げず--文科省審査会 (2011/5/24毎日) 【東京電力福島第1、第2原発事故による損害の賠償範囲を決める文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会(会長、能見善久学習院大教授)は23日、第2次指針で示す風評被害の賠償地域について、福島県か出荷制限区域を含む県、その周辺都県のいずれかに限定する方針を示した・・】 被害賠償の審査をするのが「文科省」だという。(経産省でなく農水省でなく) 原子力というのが「商業」利用以前の「研究段階の技術」であることを、政府自身が認めた上で「民間企業」にやらせていたわけだ。 【・・また、観光業や建設業などについても、福島県かその周辺都県が候補とされた。「周辺都県」の範囲は今後検討されるが、「日本全国というのは指針になじまない」(事務局)として対象地域を限定する見通し・・】 しかし、「風評」の責任というのは誰に? 農産物の出荷制限の「線引き」は、放射能が「線引き」してかぶっている訳でなく、 「このへんから・・」の目安で決めてるだけ。 「風評」というより「ブランド力」の問題だと思う。 (かつての「赤福」賞味期限改ざん事件で、「冷凍保存赤福」は、 べつにお菓子として問題があったわけではないが、企業姿勢として非難された。) 「福島産」や「茨城産」が、「安全に問題はないのに買ってもらえない」のを「風評」というのはおかしいと思う。 本当の「風評被害」は、子どもが「放射能がうつる」といじめられたりする被害。 こっちのほうは、「線引き」に関係なく、本当に文科省が出て行かなくちゃならん問題ではないか? 両者をあえて「ごっちゃ」にすることで、原発被災地の混乱の責任をあいまいにする意図さえ感じる。 O-157やらBSEやらの事件も含め、 「新たな風評被害を生まない」ために何をするんだ、ということを、 教育界が考えなくちゃいけない。 教科書検定で、原発の危険性に触れると「修正意見」がついたりしたことを、 今になって文科省はどう思うのか。 中曽根臨教審やら「新学力観」やらのあと、「神話の登場する教科書」に至るまで、 筋道たてた考え方を否定するような路線をとってて、 何を今さら「風評被害」云々・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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