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カリフォルニアで思うこと

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2010.06.18
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昨日、今日と「ライシャワーの日本史」と言う本を読んでいます。ハーバード大学教授や在日アメリカ大使などを務めた歴史学者のエドウィン・ライシャワーさんが戦後すぐにお書きになった本ですが、その後何度も改定され、私が読んでいるのは1986年に発刊された改訂版です。国弘正雄さんの訳で、文藝春秋社から発行されています。原題は「Japan The Story of a Nation」です。もともとは日本の事をあまり知らないアメリカ人やヨーロッパの読者を対象に書かれたものです。

私も当時読みました。今でも我が家のガレージのどこかにこの本はあるはずですが、たまたまついでがあったのでロサンゼルス図書館のリトル・トーキョー分館で借りて来ました。あらためて読み返して見ると、まず気づいたのはとても判り易いと言う事です。あまりこまごまとした人名、事件などの描写を避けて、日本の歴史の大きな潮流を捉えて説明してあります。それだけに流れが良く判ります。次に気づいたのはライシャワーさんが持つ日本に対する愛情が文中各所の説明に感じられることです。

例えば「日本は中国や西洋の文明を模倣し、独自の文明はない」と言った一部の誤った意見を否定し、日本列島に生きた来た人々の営々とした努力を伝えています。また強大な中国の文明の影響を日本が取り入れた事実を、ヨーロッパの国々が地中海文明の影響を受けて発展した事実と比較して説明しています。漢字と仮名が交じった日本語の独特な言語の説明ではヨーロッパ各国の言語の中にラテン語などの影響がある事実を指摘したりしており、欧米人にも理解し易い説明になっています。

この本を読んで感じる事は古代から中世、そして近代まで日本民族は本当に良くやって来たと言う事実です。地理的な孤立や文化的言語的独自性、さらには天然資源の乏しさなどの環境の中で、しっかりと国の発展がなされて来たと言う事実です。20世紀に入って、中国との戦争や太平洋戦争等で一時は国が破滅するような状況に追い込まれましたが、その苦境ですら日本は乗り越えました。最近のイスラエルやエジプトの旅の途中で妻が、「考えて見れば日本は凄いよね。とてもきちんとした国だよね」と言いました。私も同感です。日本は、日本人は、総体的、相対的に、とてもちゃんと国作りして来たと思います。

日本ではメディアを中心に将来に対する悲観論でいっぱいです。しかし外国から見ると、その悲観論はあまり理解出来ません。確かに若者の就職率が低下し、高齢社会の到来と共に将来の年金の心配など不安な要素はあります。発展する中国との経済競争などの点もあります。しかし日本人の真のバイタリティはそれらの不安や懸念を吹き飛ばすだけの力があると思います。ライシャワーさんのこの本を読むと、その事が歴史から感じられます。是非皆さんにもご一読をお勧めします。もっともライシャワーさんは日本人の少し内向きで引っ込み思案な性格を懸念し、もう少し積極的に異国の人々の中に飛び込んで行く必要性を指摘しています。私も全く同感です。心を開き、自信を持って世界と付き合う中から、今まで以上の日本の活力が生まれるように思います。(終り)





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Last updated  2010.06.18 16:14:21
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