前回書いた「野球害毒論」論争勃発(1)の続き。
■今回(2)は、東京朝日新聞が唱えた「野球が与える悪影響」論に反論した人と、
その趣旨。
以下、『甲子園野球と日本人』(有山輝雄著、吉川弘文館刊)を参考。
猛然と反発したのは、天狗倶楽部のメンバー。
押川春浪、中沢臨川、押川清、橋戸信(頑鉄)、飛田忠順(穂洲)らの早稲田系
を初めとした主に私立大学等の野球関係者だった。
反論の要点。
・野球選手は決して不良ではない。学業の優れた者もいる。
・野球によって質実剛健の元気が養成されている。
・徴兵検査でも、その体格が称賛された。
・東京朝日記者は、野球界の実情について無知である。
※天狗倶楽部の主なメンバーとは、(以下、wikipediaより引用)
メンバーの中でも特に、プロ野球の創生に大きく関わった押川清と河野安通志、
「学生野球の父」と呼ばれた飛田穂洲、社会人野球に大きく貢献した橋戸頑鉄、
スポーツ評論の草分けである太田茂の5人は日本野球の歴史に大きく関わって
おり、野球殿堂入りしている。
この他にも、郷里の岩手で野球振興に努め「岩手野球の父」と呼ばれた
獅子内謹一郎、後楽園イーグルスの監督を務めた山脇正治、第一回早慶戦時
の一番打者であり、後に宮内省野球班を組織する泉谷祐勝、アメリカのプロ野球
チーム「オール・ネイションズ」に入団し、日本人初のプロ野球選手となった
三神吾朗などがいた。
(続きは次回に)
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