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カテゴリ:情報&知恵
読めば読むほど:「晴れて」 やっぱり気になる使い方 毎日新聞「読めば読むほど」 2011年2月21日 「根岸、鈴木両氏 晴れて授賞式へ」。これは、2010年のノーベル化学賞を受賞した根岸英一さんと鈴木章さんの授賞式出席を伝える記事に付けられた大阪本社早版の見出しですが、この「晴れて」の使い方は正しいのでしょうか? 「晴れて」は「天下晴れて」の略で「支障がなくなり正式に認められる」「世間に遠慮しなければならない状態から解放される」こと。辞書にも「晴れて自由の身に」「晴れて夫婦になる」といった用例が掲げられています。 しかし、その語感から「晴れ姿」「晴れ着」などと同じく、晴れやかな印象を思い描くためか、おめでたいことであれば、どんな場面でも使われることが多くなりました。過去の記事でも「晴れて大人の仲間入り 各地で成人式」「晴れて新設高校の1期生となった合格者」などが見られます。(中略) 文脈によっては、「晴れて」を使う範囲が広がっているのかもしれません。しかし今回の場合、根岸さん、鈴木さんには、ノーベル賞を受賞するまでに「支障」や「世間に遠慮しなくてはならない事情」があったということではありません。少なくともそういった「事情」は記述されていませんでした。結局、冒頭の見出しは、編集者と協議した結果、やはり原義に忠実でなければということで、最終版では1文字だけ変えて「晴れの授賞式へ」となりました。【校閲グループ・宇治敏行】 ◇細かいこと言うなよと思われているんだろうけど、わたし、実は会社では「言葉」にうるさいです(笑)。職場には営業で男の子が二年続けて配属になっちゃいまして、若い女子社員も含めて言語環境が少し乱れています。新しい言い回しは気にしないようにしますが、間違いはキッチリやっつけることにしています(笑)。 例えば、朝礼で「・・・している自分がいます」と臆面もなく言い放つヤツ。自己愛か!(笑)。その言い回しは日記か小説で使いなさい。ビジネスではまず用いられない言い回しだからさ。 それから「これもっと食べたら?」と言われて「ダイジョウブです」と答えるヤツ。あのね、なにが大丈夫なの? 「十分戴きました」とか「もう沢山です」と言えないかなぁ? (この「ダイジョウブ」が結構はびこっているんだ~) 上の記事「晴れて授賞式へ」には違和感を持ちます。「晴れてっていうんだから、きっとなにか障害があったんだろうなぁ」と思います。それを「晴れの授賞式へ」と直した「校閲」という仕事、素晴らしいです。雲がきれて空がサーッと明るくなった感じ。たった一文字でねぇ。日本語っていいなぁ。… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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