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テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:中国関係
私が対中交渉をやる上で、お手本にしている台湾人がいる。 駐在していた時の上司だった。 仕事上で思った事をすぐ口に出し、感情を表す私に 「君は率直すぎるんだ。」と言い、色々アドバイスをくれた。 彼が出すアドバイスの通りにすると不思議と全部うまくいく。 「うまくいきました!謝謝!」と言うと その辺が私にはとても笑えて一緒にいても全然不愉快に感じなかった。 計算高く見えるので、友達は少ないらしい。社内でも浮いていた。 そんな彼も「単純で真っ直ぐな」私とは結構ウマが合った。 ***** 駐在中に一度、とても困った事があった。 中国客から「御社が私の会社の品質が落ちた、等とエンドユーザーに 本社も巻き込んで調査をしても、そんな事実はなかった。 その旨を、その中国客に電話すると 「そういう事を言っていない、と書面にして責任者の署名・捺印してFAXくれ。」との要求。 何度私が「そんな事は言っていない」と言っても「それを書面で出せ」の一点張り。 当時の日本人駐在上司と大陸人の副総経理に相談。 「やっぱり書面提出せねばなるまい。客の言う事だし」と大陸人副総。 「どーしよー」と悩んでいた時に、 出張中の彼に相談してみた。 「OK。電話番号くれ」と言うので教えた。 5分後「出さなくていいってよ」と電話が返って来た。 ***** 後日、 「何て言ったの?」と聞くと ゆうれいがいない しょうこしゃしん? (存在しないモノの証拠→有り得ない→出しても意味がない、という事らしい) 「まともな事言わないヤツには、こっちはそれ以上の屁理屈言えばいいんだよ」 「世の中1+1=2で済めば天下泰平だろ(世の中そんな簡単じゃない、という意味)」←口癖だった(決めゼリフだったようだ。)
多分、本当は「幽霊がいない証拠写真は、どうやって撮れるんだい?えぇ?」 みたいにゴネたのだろうけど(想像)、結果的に一番望む結果に落ち着かせたのだ。 私はバカみたいに「へ~」と繰り返すばかりだった。。。
私が日本に帰ってきて半年過ぎた。 毎日毎日「まともな事言わない客」の相手ばかり。 早く、彼のように「屁理屈」を華麗に使えるようになりたい、 でも、 うまい屁理屈が出てこないのよね~・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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