続・停電レポート in NY
昨日の日記が途切れてしまいました・・・スミマセン。尚、書き込みにて、あたたかい励ましやお見舞いのお言葉を下さり本当にありがとうございました。* * * * * * * * * * * * * * * * * * *ラッキーなことに、うちはキャンプに親しんでいるので、いわば原始人的なアイテムには事欠かない。役に立ったモノ・・・子供用携帯ラジオ、各種懐中電灯、ローソク&マッチ、保存食など。皮肉なことに、いわゆるハイテクなモノ程役立たなかった。その日の夕食は、電気のコンロが使えないため「カセット・コンロ」で米を炊き、インスタントのカレーと腐ってしまわないように冷蔵庫の中のモノを全部使ってスープとサラダを作った。また今回は水に障害がなかったのが幸いであった。庭やベランダがある家から、美味しそうなバーベキューを灼く匂いがただよって来た。電話はこちらからは掛けられないが、なぜか人からは掛かってくるのだ。夜になって日本の実家から電話があり事の次第を初めて知る。どこかで読んだことがあるが、まったく情報は、現場にいる人間よりもずっと遠くにいる人間の方がずぐにキャッチできるシステムになっていることを実感した。町中の電灯が一斉に消えた夜。いつもより空が大きく感じる。長い夜をやり過ごすためにアパートから人が1人、また1人集まって、いつの間にか、ローソクの輪が広がっていた。どこかで、ギターを鳴らす音も聞こえてくる。”あの最悪の911を無事に生き延びた自信”と同じものを共有した仲間との更なる親睦を深めた思いであった。翌日、朝起きる頃には我が家の地域には電気が復旧した。しかし、まだ市の半分は直っていないという。特に地下鉄が復旧しないからには、子供を連れて街へ出かけられない・・・。もはや、私たちは電気なしの生活に戻ることは考えられない。でも、ほんのちょっとだけ原点に戻ったような「貴重な体験」であった。