津久井湖・・・
神奈川県下2大激タフリザーバーとは、津久井湖、相模湖のことである。どちらも日本のB.Bを語る上では決して外すことの出来ない歴史あるB.Bレイクである。丁度、私の世代前後の人はこの両B.Bレイクに於いて釣りをスタートするキッカケになったり、釣りを学ぶこととなったのであろう。特に相模湖は中学生時代のホームレイクで東京からの電車のアクセスもよく、始発電車に乗って通った思い出がある。その当時、決してB.Bが容易に釣れたわけでもないのだがオレと同世代の少年達の集いの場となっていたし、現に当時の週末の湖上には、ローボートの手こぎ少年で溢れかえっていたのだ。オレもそんな手こぎ少年の一員であったけれど毎回の様に釣果はゼロで、とにかくB.Bを釣り上げたい、触りたいという強い気持ちで釣りに通っていたことを今でも覚えている。ボート乗り場の水槽の中を泳ぐB.Bを見る度にドキドキしていたし、釣りの帰りの電車のホームでビニール袋にB.Bを入れて帰る他の釣り人の姿が羨ましくて仕方がなかった。今になってみれば、いい思い出になっているが実際の釣りの思い出となるとたくさん釣れたり、少年B.B釣り大会で人生初の優勝を経験したりもしたけれど、釣れない印象の方がオレの中では強くここ十数年、この2大リザーバーに近寄ることは無かったのである。そんなオレが今回この2大リザーバーに訪れるキッカケになったのは、いつもお世話になっているサングラスショップの釣り大会を津久井湖で開催することとなり、ゲストとして参加することになったからである。津久井湖は相模湖の下に位置されるリザーバーでオレ自身、今までに4回しか行ったことがなかったが、この春からはじめたANGLERS HOOD “極めた釣り道、スキルアップ”を試すにはもってこい?の釣行となるのではと考えたのである。今回の津久井湖での釣りは梅雨が明けるか明けないかという状況であるが、いずれにしてもトップウォーター系で貴重なバイトを確実にものにすることが釣果に繋がるし又、晴天になったらオーバーハングを中心とした練習中のパワーフィネスが発揮できればと考えていた。実際の津久井湖は、2m減水のクリアウォーターでアオコが浮いている状態で幕が明けられた。思ったよりもベイトフィッシュが多い様でボート屋(津久井観光)の前のフラットの水面は賑わっていた。やはりトップウォーター系が利きそうなので、ザグスティックペンシル、ザグスティックミノー、ザグバグ、ピクピク(ファットフラット)のローテーションでスタートである。ボート屋前のフラットには非常にひかれたが、あまりにも広大すぎてハマリそうなので、もっと絞り易い岩盤帯にある岬状の地形や赤土の張り出しなどのスッポトを効率よく廻ってみることにした。今月中、亀山や高滝湖を釣って感じていたことは雨の後の上流域が極端に水温が下がってしまう為にベイトが少なく、B.Bの活性も低いことである。よって、今日はその教訓を生かすために中流域を中心に展開することにした。ボート屋対岸の岩盤帯を上流にボートを流すことにした。上流から下流へと緩やかな流れがあったからである。早速、ザグバグに派手にバイトしてきたがザグバグは浮いたままで、フォローにレディーフィッシュのジグヘッドを入れるが反応がない。時よりオレの流した後の岸辺でボイルが起こるが、戻っても何も起こらない。ザグバグより弱いザグスティックペンシルに変えてみたり、ボートポジションを岸と平行に変えたりと試しても反応がない。再び、ザグバグに戻し流して行くと岩盤帯から赤土バンクに変わる小さな張り出しだけB.Bの反応があるがルアーに付くものの水面まで上がって水を割ろうとはしない。ザグバグのポップ音と泡といったアピールの高いルアーと赤土バンクの小さな張り出しのみ反応があることを考えるとB.Bの絶対数が少ないような気がした。ここまで、約3時間エリアを変えながら展開したが5バイトノーフィッシュ。スタート前に主催者側から“魚は必ずウエインして下さい。参加者に魚を見せてあげたいんです。”と言われたが、“オレがみせてもらいたいぜ。”って感じです。丁度そんなことを思い返していたら、同行ゲスト参加のMr.Tさんがやってきた。ずっとボート屋前のフラットをやってたらしく、まだノーフィッシュであるが何やらいい情報を入手したらしい。最上流で落ち鮎にB.Bがバストしまくっているそうである。こういった情報は経験上、大体不発でおわることが多いのだが今までのオレの釣りに限界を感じていたこともありMr.Tさんと共に最上流に掛けることにした。やはり、上流に近づくにつれて水温が下がってゆく。アオコの量も逆に増えてきて不安になってきた。大量に溜まったゴミをクリアするとそこから200m先が最上流のようで水も超クリアになり20m先の底までよく見える状態で見る限り、鮎を含むベイトの影もなくB.Bがバストしまくっている図はなかった。さらにゆっくりとボートを進めると、50アップの真っ黒なマァンスターが5,6尾で悠々と泳いでいる。すかさず、ロッドを振り上げるとその瞬間一気に逃げていってしまった。この手を追い続けてしまうと益々、オレのペースが狂ってしまい無駄な時間を費やすハメになるのですぐに中流域に戻ることにした。途中、気になっていた赤土の広いフラットに立ち寄るとこのエリアにはオイカワが浮いている。たまにボイルも起こるがボイル中のB.Bは朝からバイトしないので無視してフラット上の1m位にあるレイダウンの枝に狙いを絞った。今回、減水の為にオーバーハングが全くなく、パワーフィネスの釣りが試せなかったので今回唯一の場なのである。やっと、カバーフィッシングができるので釣りの流れもリセットできる。テスト中の“ムシむら君”を枝に絡ませ、アクションをさせると45アップがゆっくりと浮いてきてバイトしてきた。すかさずに合わせるとラインが“ギィー”と音をたてる。ドラグがユルユルになっていたのだ。前回の釣行で自分の手を痛めていたのでユルユルにしたままだったのだ。魚は付いておらず、貴重なバイトを無駄にしてしまった。完全にオレのミスである。その後、ポイントを休めながら2回魚を掛けたがすべてバラしてしまった。“ムシむら君”はまだ試作の段階でフックが小さすぎたのが原因のようだ。悔しいが次の段階に進める貴重な時間だった。結局、ノーフィッシュで大会を終えることになってしまったが30人中6人位のウエインがあり、大半の方が中流から下流域のトップ系で釣ったそうだ。お見事である。大会終了後、納得が行かないのでMr.TさんとORIと3人でもう一度、トライしました。結果、ORIがトップで3尾、オレが小B.B1尾、Mr.Tさんは巨鯉をゲット。オレはやっと釣った感じで、激タフレイクの洗礼を味わってきました。今回、減水でオーバーハングなどのカバーが一切なく喰わせるのが難しかったけど、いずれにしてもまた10年後位に挑戦してみましょうかって感じで津久井湖をあとにした。さて、次回はその上流に位置する相模湖です。釣れるのかぁ?。西村の独り言:“ムシむら君”の改良で大忙しです。 このベイトの名付け親は、Mr.Tさんです。 今回すっかり写真撮るの忘れてました。余裕がなかった証拠だね。