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2010年07月30日
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カテゴリ:布川事件


43年前、
20歳の若造が、ズボンを盗んだ罪で逮捕された。
窃盗を認めて、起訴されて
あーあ、バカなことをしたなぁと悔やみもした。

そんなときに40日前のアリバイを思い出してみろと迫られる。

そもそも、定職にもつかず、風の向くまま、気の向くまま
ふらふら遊び暮らしているのだから、
40日前のことがわからないのも当たり前。

いったい何の取り調べかと問えば

「強盗殺人だ、
お前とあいつを見たという目撃者もいる」と。

あまりの展開に、必死でアリバイを思い出す。
兄貴のアパートに泊まっていたと告げれば、
「兄貴は否定している。もう調べはついてるんだ」と。
「母親も、犯した罪は早く認めて謝れといっている」と。

兄貴も母親もそう言うのでは、
もうダメだ・・・と落ち込んだ矢先、
嘘発見器で調べてやると言われて、一筋の光を見いだすが、
「残念だったな、おまえの話はウソと出た」
と告げられ自暴自棄になる。
警察がいくら話しても信じてくれないなら、
早く認めて検察でわかってもらおう
と、思い至り、自白する。



一方、別の警察で取り調べられていた
喧嘩で暴力ざたを起こした若造は

この罪だといつ帰れるのかな?なんて考えていたら、
「お前があいつと強盗殺人を犯したことは
すでにあいつが認めているんだ。」といきなり告げられ、
日頃からいびっていたあいつとあの兄貴にはめられたんだと、
必死で抵抗するも、
「早く認めないと死刑になるぞ」と脅され、自白する。



元々やってもいない事件だから、
しかも、二人でやったというんだから
辻褄の合う調書が出来るわけがない。

何色のシャツだったかと聞かれれば、
赤かな?
ちがうだろ。
じゃあ黒だったかな?
ちがう、ちがう。
それなら、青か?
そうか、青いシャツだったんだな。という具合。
(そんな具合だから、
取り調べの記録テープはプツプツと中断していることに
後に弁護団が注目する。)


その自暴自棄な、
警察がダメなら検事に調べてもらえばわかるという
甘い見通しの自白が
無実を証明するための
43年の長い長い闘いの始まりになる。


今、二人の若造は還暦を越えた。
20才から49才まで刑務所で無罪を叫び続け、
49から62の今まで、
仮釈放の身分で、市民権もとられたまま働きながら
今日も無罪を証明するための闘いを続けている。


その月日の長さを想像してみてほしい。
拘束されて生きる43年間を想像してみてほしい。

今日は土浦の地裁で第2回公判が開かれたはず。

いったいいつまで彼らは強盗殺人犯でいさせられるのだろうか?






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最終更新日  2010年07月31日 15時59分18秒
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