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カテゴリ:本。
![]() 妙な名目の旅行?が始まった。 お父さんとハルのキッドナップ・ツアー。 今年の夏休みはむかついて楽しくてちょっと切ない。 ハルの視点で話が進んでいくのですが、この子の感情とかに すごい覚えがあって共感しながら読みました。 大人の身勝手さに振り回されて、子どもであることが悔しくて。 子どもであることが悔しいはずなのに子どもじみた方法でいじけてみたり 無視してみたり、そんな自分にまた腹が立ったり。 いろいろ反発したりしてるけど、結局この子はお父さんが好きで お母さんが好きなんですよ。 そして子どもだからと外さないで、大人の仲間に入れて欲しいと思ってる。 ああ、わかるなあ。と 結局、お父さんがハルを誘拐したその理由は明かされないままだったけれど この話ではそこは重要ではなく、ハルが感じたお父さんとの関わりとか 気持ちとか家族に対する感情とかがこの話の中心ではないかと思うのデス。 その後がどうなったかは気にはなりますが、それはこの話の中で語られる ことではないんでしょうね。 なにせ大人側の事情は子どもには明かされません。 読み手の視点は子どものハルですから。 私は謎は明確に明かされないと不満に思ってしまうタイプなのですが 不思議とこれはこれで終わりなんだなとすとんと納得できる話でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.08.31 07:55:32
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