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この寺に小さな女の子があずけられて来ました。 両親が事故で亡くなって、ひきとり手である伯母夫婦が海外出張中でしてな、 帰国するまでの三ヶ月間、寺であずかることにしたのです。 桃子といって、七歳になったばかりの、 線の細い頼りなげな子供でしたわ。」 大好きな人とずっと一緒にいたい。 寺にあずけられてきた女の子、桃子と世話係の天隆の秘められた恋の物語。 江國香織の鮮烈なデビュー作を、飯野和好の鮮烈な描き下ろしで創った傑作の絵本。 (『桃子』は1986年、児童文学雑誌「飛ぶ教室」に投稿し入選した作品です。 小説『つめたいよるに』新潮文庫は、『桃子』を含む21編を収録した短編集。) 凛とした冷たさのある物語、静かで確かな語り口、結末の意外性、そこに飯野さんの深みのある挿絵。大人びた少女の表情が切なく飛び込んできます。 説話スタイルの、恋の凄みを感じる大人の絵本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年10月30日 23時33分27秒
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