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うわみ書房 ~絵本箱~

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2007年10月30日
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カテゴリ:カテゴリ未分類







桃子


著者:江國香織 絵:飯野和好
発行:旬報社
初版:2000年 ページ:48P 価格:\1365


「もう五年になりましょうか。

この寺に小さな女の子があずけられて来ました。

両親が事故で亡くなって、ひきとり手である伯母夫婦が海外出張中でしてな、

帰国するまでの三ヶ月間、寺であずかることにしたのです。

桃子といって、七歳になったばかりの、

線の細い頼りなげな子供でしたわ。」



大好きな人とずっと一緒にいたい。
寺にあずけられてきた女の子、桃子と世話係の天隆の秘められた恋の物語。
江國香織の鮮烈なデビュー作を、飯野和好の鮮烈な描き下ろしで創った傑作の絵本。

(『桃子』は1986年、児童文学雑誌「飛ぶ教室」に投稿し入選した作品です。
小説『つめたいよるに』新潮文庫は、『桃子』を含む21編を収録した短編集。)

凛とした冷たさのある物語、静かで確かな語り口、結末の意外性、そこに飯野さんの深みのある挿絵。大人びた少女の表情が切なく飛び込んできます。
説話スタイルの、恋の凄みを感じる大人の絵本です。







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Last updated  2007年10月30日 23時33分27秒



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