第33話「真の目的は犯人を捜すことではなく皆の心に問うこと」
実録★学童ドキュメント!さよならを言えなくてごめんね第33話『ゴミ箱に捨てられたおやつ ~食べられない国の話&COST裏話で決着~』私も可愛い子どもたちを裁判にかけるような事 したくはなかった・・。だけど 今回の事件は これからの彼らの生き方に大きく影響してくるもの・・。それゆえに おやつをゴミ箱に捨てた者が誰かを見つける必要があった。その子は 私がゴミ箱からおせんべいの袋をとった頃から もう顔色が変わっていた。ゆえに 捜査をする必要もなく 誰かすぐ分かった。「ごめんなさい ザッキ~あたしがすてちゃった・・」その子は私が激怒するんじゃないかと思って 目の前で大泣きした。周りの子も黙って 泣いてる彼女をみていた。私は 泣いてる彼女をなだめながら こう言った。『正直に言ってくれてありがとう』 って・・。そのあとで 彼女の周りに集まってきていた子供たちに【食べられない国の人の話】をきかせた。みんなが 当たり前のように 食べた このお煎餅・・それどころか パンひとつ、おにぎりのひとつも口に出来ずに死んでいってる子供たちが ある国には居るんだよって・・。こういう話をすると子供たちは 普段の絵本の読み聞かせなんかよりずっと真剣な表情で私の話を聞くんだわ(^^;)学校では国語も算数もトップクラスの成績をおさめている風や空までも 私のこういう話には新鮮さを感じるようで・・「ほんとそれ?」 「あ、俺 前テレビで見た事ある」そう言いながら 私の首周りにくっついて より深く話の内容を聴こうと耳を傾けてくるのだから・・。私も実際 現地に行って そうした暮らしをしている人たちに会った訳じゃないから・・ほとんどテレビでの情報のみではあるんだけどね。。他の国から送られてきたトウモロコシの粉やらデンプンなどを水で薄めて火で炊いた おかゆみたいなものを 木のお皿にほんの1杯・・与えられて・・ゲソゲソの体して その日一日をやり過ごしてる人がいっぱいいるんだとか・・ 栄養とってないお母さんは母乳が出ないから・・その子供も生まれてすぐに死んでしまうんだとか・・そんな話を 臨場感たっぷりで話して聴かせた。「何より みんなが食べてる このおやつには みんなのお母さんが学童に払ったお金がかかってるんだからね~?お煎餅だって1円で買える訳じゃないし?みんな ゴミ箱にそうしたお母さんらのお金を捨ててる事になるんだよ」って 教えたら・・お母さん思いの風や準之介、しげしげ頷いていただからね、例えば自分がこれ嫌いだなーって食べ物がおやつや給食に出てきても・・ゴミ箱に捨てるって事は しないでって・・。もし皆が見てる前でお母さんお父さんが ゴミ箱に食べ物を捨ててる・・そんな場面を見たらば 君たちが教えてあげるんだよって・・私は みんなに伝えた。それ以来、お煎餅捨てた彼女は『お父さんがこれ好きかも知れないから・・』と言って苦手なお菓子は封を切らずランドセルへ入れてご自宅へ持ち帰るようになった。ちっちゃくてもね みんな家族の事考えてるからね?お母さんお父さんが働いたお金が そうしたものにかかってるって聴いたらちゃーんと言う事きいたよ(^^;時には子どもたちの心理を逆についてやる。それがザッキ~流(笑)ちゃんとした事前のフィールドワークが出来ていれば子供たちの関心事を逆手にとって彼らに道徳を教える事も出来るのである。要は タイミング。いつ その話を伝えるか?