|
テーマ:最近観た映画。(39239)
カテゴリ:映画・俳優
台風19号の直撃は免れましたが こちらは先ほどから暴風になってきました。 奄美地方は大丈夫でしょうか。 台風は強い勢力を保ったままなので 影響を受ける地域の方はお気をつけくださいね。 さて こちら、劇場公開を逃していたので お盆に配信で鑑賞いたしました。 ![]() Story
![]()
読み進めていくうちに スーザンは壮絶な内容にひきこまれていく。
◆
観客の目には
ちょっとビックリ。
なに? なに? なに? これ。
「全ては相対的にできているの」と 友人は語ります。 この言葉は様々な形でリンクしているように感じました。 ◇ 愛なのか、復讐なのか どっちでもいいし、他の見解があってもいい そう思ってますが (監督も明言を避けているらしい) 私にはエドワードの告白のようにも感じたのです。 ただ、受け取ったスーザンが その本質を読み解くことができたのか。。 それは、わかりません。 ◇ 「お母さんと同じ悲しい目をしているね」 かつてのエドワードの言葉。 母親と似ていることを否定してきたスーザンだが 今では、同じような虚飾世界の住人になり果てている。 不都合なことから逃げ続け、物質主義を選択し 自分を偽って生きているうちに 魂が欲するものを見失ったまま。。 しかし 力強いエドワードの小説を読むうちに 希薄だった感情が大きく揺さぶられ かつて、購入したことも忘れていたアートや
ギャラリーのロビーにある いくつもの矢に射抜かれた動物のオブジェ など 今まで視界に入らなかったものに
![]() 突然現れて全てを奪い破壊するレイは スーザンの象徴だったのか 「助けるべきだった、止めるべきだった! 止めるべきだった!!」 「罪を犯して逃れようとするものは 誰ひとり、許されない! 誰ひとり!!」 このトニーの叫びは誰の叫び? トニーはエドワードでもありスーザンでもあったのか 小説のラストシーンで エドワードは登場人物たちを全て殺してしまいます。 そして 現実世界のラストシーンでは スーザンとエドワードは再会の約束をします。 スーザンは厚く塗った口紅をぬぐい かつての彼女のように ほのかな期待の笑みを浮かべ彼を待つのですが。。 ◇ このラストシーンには、少々もやもやしますね。 これは復讐なのか 決別なのか 異質な告白だったのか はたまた 今だ小説の本質に気づかないスーザンに絶望したのか それは 観客の受け取り方次第のようです。 現実と架空の間には 言葉のリンクや伏線がたくさん散りばめられていて それを回収するのが好きなタイプの方には ピッタリな映画かもしれません。 エドワードはかつて、こうも言ってました。 「書くことで、いずれ死ぬに行くもの(忘れられるもの)を救いたい」 「永遠に生きるから」 でも 20年もこんなカタチで付きまとわれていたなんて 忘却という選択肢はなかったのね。 粘着質でおそろしい。。 スーザンの母親のセリフが思い出されます。 「みてなさい、娘は母親そっくりになるものなのよ」 (結婚したら) 「エドワードの長所も傷つけることになるわ。」 ![]() 今回、犯罪者レイを演じた アーロン・テイラー・ジョンソン(中央) ![]() ![]() いままで、演じたこともなければ オファーもなかった役に挑戦し ゴールデン・グローブ、助演男優賞を獲得してますね。 私の記憶にあるのは「アンナ・カレーニナ」 ![]()
今作では大変貌でしたね。 エイミー・アダムスをはじめ ジェイク・ギレンホールの演技も素晴らしかったし マイケル・シャノン(警部補役)も素敵でした。 アーミー・ハマーがハットンというのは 若すぎて不自然でしたが キャストが良いと安心して映画に集中できますね。 監督はファッション・デザイナーのトム・フォード(前作「シングルマン」) 背景の作り方もアートやインテリアも 無駄なく登場人物の心理を反映するかのごとくで スタイリッシュでした。 また 大きな赤いソファーで お互い裸体のまま母親に抱かれるように 亡骸と化して発見された母娘 「娘さんは、もっと(母親より)苦しんだようだ」 検証をした警部補がトニーにそう伝えます。 これは スーザンの胎内で突然命を奪われてしまった わが子を象徴してますよね。 残酷なシーンにも関わらず 妙な美しさが印象に残っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画・俳優] カテゴリの最新記事
|