|
テーマ:最近観た映画。(39322)
カテゴリ:映画・俳優
台風19号の直撃は免れましたが こちらは先ほどから暴風になってきました。 奄美地方は大丈夫でしょうか。 台風は強い勢力を保ったままなので 影響を受ける地域の方はお気をつけくださいね。 さて こちら、劇場公開を逃していたので お盆に配信で鑑賞いたしました。 Story
読み進めていくうちに スーザンは壮絶な内容にひきこまれていく。
◆
観客の目には
ちょっとビックリ。
なに? なに? なに? これ。
「全ては相対的にできているの」と 友人は語ります。 この言葉は様々な形でリンクしているように感じました。 ◇ 愛なのか、復讐なのか どっちでもいいし、他の見解があってもいい そう思ってますが (監督も明言を避けているらしい) 私にはエドワードの告白のようにも感じたのです。 ただ、受け取ったスーザンが その本質を読み解くことができたのか。。 それは、わかりません。 ◇ 「お母さんと同じ悲しい目をしているね」 かつてのエドワードの言葉。 母親と似ていることを否定してきたスーザンだが 今では、同じような虚飾世界の住人になり果てている。 不都合なことから逃げ続け、物質主義を選択し 自分を偽って生きているうちに 魂が欲するものを見失ったまま。。 しかし 力強いエドワードの小説を読むうちに 希薄だった感情が大きく揺さぶられ かつて、購入したことも忘れていたアートや
ギャラリーのロビーにある いくつもの矢に射抜かれた動物のオブジェ など 今まで視界に入らなかったものに
突然現れて全てを奪い破壊するレイは スーザンの象徴だったのか 「助けるべきだった、止めるべきだった! 止めるべきだった!!」 「罪を犯して逃れようとするものは 誰ひとり、許されない! 誰ひとり!!」 このトニーの叫びは誰の叫び? トニーはエドワードでもありスーザンでもあったのか 小説のラストシーンで エドワードは登場人物たちを全て殺してしまいます。 そして 現実世界のラストシーンでは スーザンとエドワードは再会の約束をします。 スーザンは厚く塗った口紅をぬぐい かつての彼女のように ほのかな期待の笑みを浮かべ彼を待つのですが。。 ◇ このラストシーンには、少々もやもやしますね。 これは復讐なのか 決別なのか 異質な告白だったのか はたまた 今だ小説の本質に気づかないスーザンに絶望したのか それは 観客の受け取り方次第のようです。 現実と架空の間には 言葉のリンクや伏線がたくさん散りばめられていて それを回収するのが好きなタイプの方には ピッタリな映画かもしれません。 エドワードはかつて、こうも言ってました。 「書くことで、いずれ死ぬに行くもの(忘れられるもの)を救いたい」 「永遠に生きるから」 でも 20年もこんなカタチで付きまとわれていたなんて 忘却という選択肢はなかったのね。 粘着質でおそろしい。。 スーザンの母親のセリフが思い出されます。 「みてなさい、娘は母親そっくりになるものなのよ」 (結婚したら) 「エドワードの長所も傷つけることになるわ。」 今回、犯罪者レイを演じた アーロン・テイラー・ジョンソン(中央) いままで、演じたこともなければ オファーもなかった役に挑戦し ゴールデン・グローブ、助演男優賞を獲得してますね。 私の記憶にあるのは「アンナ・カレーニナ」
今作では大変貌でしたね。 エイミー・アダムスをはじめ ジェイク・ギレンホールの演技も素晴らしかったし マイケル・シャノン(警部補役)も素敵でした。 アーミー・ハマーがハットンというのは 若すぎて不自然でしたが キャストが良いと安心して映画に集中できますね。 監督はファッション・デザイナーのトム・フォード(前作「シングルマン」) 背景の作り方もアートやインテリアも 無駄なく登場人物の心理を反映するかのごとくで スタイリッシュでした。 また 大きな赤いソファーで お互い裸体のまま母親に抱かれるように 亡骸と化して発見された母娘 「娘さんは、もっと(母親より)苦しんだようだ」 検証をした警部補がトニーにそう伝えます。 これは スーザンの胎内で突然命を奪われてしまった わが子を象徴してますよね。 残酷なシーンにも関わらず 妙な美しさが印象に残っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画・俳優] カテゴリの最新記事
|