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裏庭のおしゃべり

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2019.03.27
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カテゴリ:映画・俳優

強風で風がうなってますが気温は上昇
春めいてきました。
でも、ご近所の桜はまだ蕾のようです。

昨年と違って
長くお花を楽しめるのかもさくらさくらさくら

ただ

スギに代わってヒノキ花粉が大量飛散のようで
今日も大気が濁っております。。



さて


今日は2014年作の映画のおしゃべりです。


よろしかったらお付き合い下さいませ。

ビデオ






この映画の鑑賞をずっと先延ばしにしていましたが

いや~ もっと早く観ればよかったです~^^

私には面白かったのでスマイル


残念ながら、既に日本HPはありませんが
​​​
予告編を貼っておきますね。



ビデオ








冒頭の回顧シーン

男たちの「後悔」とは何ぞや?? 

と想像を掻き立てられますが

それは
実にアイロニカルなラストへと繋がっていました。


主人公は隣人のパン屋のおじさん
マルタン




家業のパン屋を継ぐため、
都会からノルマンディーの田舎へ居を移して7年。


文学好きマルタンの愛読書は
いまだに少年期に読んだ「ボヴァリー夫人」
(かなり毒されてます)


パラダイスを求め田舎暮らしを始めてみたけれど
理想の生活には程遠く刺激もない毎日


暇なんですね。






そんな、ある夏の日に
向かいの空き家へ新婚のイギリス人、
ボヴァリー夫妻が越してくる。


夫の名はチャーリー・ボヴァリーで

妻はジェマ・ボヴァリー。


なんと !!



マルタン、ビックリです。


まるで小説「ボヴァリー夫人」ではありませんか。

(小説での夫の名シャルルは英語読みでチャールズ、
妻の名はエマだったので)


ボヴァリー夫人と重ね興奮気味のマルタンに
妻は「どこにでもいる普通の女よ」と
半ば呆れつつクールです。


ジェマは特別美人ではないが、若く肉感的でチャーミング

特にマルタンにとっては芳しい女。




2人は愛犬の散歩中に度々挨拶を交わしていたが

ある日
ジェマはマルタンの目前で蜂に刺され

応急手当をしているところを
パリから戻ってきた青年エルヴェに目撃され
誤解を受けそうになるが


アナフィラキシーショックで倒れたジェマを
2人の男は助けることに。




後日、マルシェで
マルタンはジェマとエルヴェが偶然再会した瞬間を
パン屋の店先からじっと観察。


小説「ボヴァリー夫人」の
エマとレオンの出会いのシーンと重ね
この2人の行く末を妄想し始めるのだった。






エルヴェは司法試験を控え
ノルマンディーのお屋敷で勉強中の青年。


小説の中のレオンも
田舎の下宿先で法律を学ぶ青年だった。


人妻でありながら
夫にはない若く魅力的な男に惹かれていく

ジェマとエマ


(同じではないか)





退屈な田舎で
歳の離れた夫との刺激のない結婚生活

ジェマの奔放で危うい行動は
じっと彼女を傍観していたマルタンにとって
フローベルが描いた「ボヴァリー夫人」そのもの。


彼女を知るほどに
マルタンの妄想はますます膨み

彼女が薬剤師からすすめられた
ヒ素入り殺鼠剤の使用まで禁止する始末。

何としてでも小説と同じ不幸なラストは
避けなければならない!!


どうしたらよいのだ?


思いつめた彼はある行動を起こすのでした。



ビデオ



フローベル著「ボヴァリー夫人」をモチーフにした
絵本作家シモンの小説を
アンヌ・フォンテーヌ監督が映画化したそうです。


彼女の作品といえば
数年前の「美しい絵の崩壊」を思い出しますが
あちらも危ない関係性を描いてましたよね。






映画の序盤はパンの芳しい香りが
こちらにも伝わってくるような心地とともに

マルタンが感じる
彼女の「匂い」や「体温」や「感触」と

むわぁ~した
熱く薄い空気も伝わってくるかのようでした。


フランス映画っぽい?



女性に特別な意図がない限り、ですね


パンを捏ねるさまや
作業中にセーターを脱ぐさまが


あんなに官能的に見えてしまうというのは
いささか不自然だと思いますが

マルタンの主観的妄想で彼女をみつめると
あのように見えてしまうのでしょう。


白く柔らかく弾力のあるパン生地と
焼きあがった時の芳ばしさ。


それは女性の官能美を想像させ
ジェマのイメージにもなっていく。


捏ねているのはパン生地なのですが
女性の柔肌に見えてしまいます。


さて
このおじさん。

妄想しながら勝手に人の人生を自己創作、自己完結。

善人だけどちょっとうざい。

自身の脳内だけで楽しむのならまだしも
おせっかいなの。


そして​

そこそこインテリで小うるさい。 


一般的に
人は自分のことをいちいち説明することはないし
誤解を受けても容易に心の内は明かさない。



なのに

したり顔で超真剣なマルタンおじさんは

かなりやばいですね。


暇を持て余しているのなら
自分の人生こそ、取り戻してはいかが?

と問いたくなりました。

他人の行動が気になるということは
合わせ鏡のように
自己投影された何かがそこに潜んでいるのかもしれません。


思い込みは真実を遠ざけます。


4人の男性がそばにいて
ジェマを理解できた男はいたのでしょうか。


映画はハッピーエンドではないのですが

でもね

妄想おじさんの脳内鑑賞みたいなものだったので

どうしても鈍~い笑いが・・・^^;




さて

オチがあります。


季節は冬

空き家になってしまった向かいの家へ
新たに女性が引っ越してきます。


降り積もった雪、金髪、ロシア風の服装。。


いや~ もう 笑ってしまった。


監督のアイロニーを感じてしまいましたわ^^;



気になる方はご覧になってくださいね。
(アマゾンプライムで無料配信中)



退屈しない映画だと思います。スマイル

​​​





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Last updated  2019.03.27 20:45:00
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