探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -8 梅小路蒸気機関車庫(2)
この扇形車庫を前回撮った位置から始めます。南東側から外観を撮った景色です。 少し南方向に移動します。20両の車両を駐留できる扇形車庫の前には、「転車台」の設備があります。このエリアはSLひろばと称されています。今度は扇形車庫の前面を、起点とした壁際の蒸気機関車「C11形64号機」まで戻ります。壁面の反対側の扇形車庫部分が未探訪です。壁面を境に東から西へと車庫を眺めて行きます。こちらのセクションは、運行できる蒸気機関車を駐留させてあるところという印象を持ちました。いわゆる動態保存という形です。こちらには説明パネルの類いを見かけませんでした。少し雰囲気が異なるので、車庫の前面から蒸気機関車を眺めるだけにしました。 最初に見たのがこれです。展示品ではなく実用機だと思います。詳細不詳。ここから順に左側を眺めていきました。 「C57形1号機」(1937/昭和12年製造、川崎車輌)「SLやまぐち号」として活躍する優美なスタイルの旅客用蒸気機関車です。「車両全長:20,280mm、車両全幅:2,936mm、車両全高:3,945mm」(資料1) 「8620形8630号機」(1914/大正3年製造、汽車製造)日本初の量産タイプの旅客用蒸気機関車だそうです。「車両全長:16,765mm、車両全幅:2,614mm、車両全高:3,785mm」(資料1) 「C56形160号機」(1939/昭和14年製造、川崎車輌)1935年から製造された小型の蒸気機関車で、旅客・貨物用で活躍しました。「車両全長:14,325mm、車両全幅:2,936mm、車両全高:3,900mm」(資料1) 左端(西端)は、「7100形7105号機」「義経」号 (1880/明治13年製造)本館の「鉄道のあゆみ」という展示ゾーンに模型が展示されているのは既にご紹介しました。その実物がここにありました。製造所はアメリカのH.K.ポーター社。 「北海道最初の幹線鉄道として建設された幌内鉄道に、アメリカより最初に輸入された機関車です。1号機として「義経」と名付けられました。1952(昭和27)年に鉄道開業80周年を記念して自走可能に復元されました。2014(平成26)年、梅小路運転区100年を記念し、石炭と水で走行可能な状態に復元されました」(資料1)「車両全長:11,600mm、車両全幅:2,133mm、車両全高:3,383mm」(資料1)車庫内で眺めたのはこれだけです。 扇形車庫の西端寄りの屋外の転車台に面した線路上に、この蒸気機関車が駐まっています。 別の位置(東側)から眺めるとこんな位置関係になります。転車台の向こうに蒸気機関車が見え、右側に扇形車庫の西端、左側に「SL第2検修庫」があります。扇形車庫とSL第2検修庫との間の奥に見える建物が京都鉄道博物館の本館です。 扇形車庫の西端前面から眺めた「C61形2号機」です。SL第2検修庫の前面に階段が見えます。これは本館2階との連結デッキになっています。さらに、このSLひろばを眺める展望所の機能も果たしているようです。 扇形車庫の西端から東方向を眺めた景色再び、転車台の周囲を回り込んで、連絡デッキの階段に向かいます。 連絡デッキからの展望扇形車庫の左端の梁から右方向に、10から16までの番号が見えます。番号12の車庫に、旧型客車が見えています。 こちらは番号15から20までの車庫部分です。一方、この連絡デッキから、「SL第2検修庫」の内部で行われている蒸気機関車の検査修繕に特化した作業風景を見学できるようになっています。 この角度からだと、扇形車庫の西端の番号1から17までの車庫が写っています。番号7と8の間に、上掲した車庫内の区切りの壁面が見えます。 改めて「C61形2号機」について。本機は1948(昭和23)年に三菱重工業で製造されました。C61形は自動給炭装置が初めて採用された大型の旅客用蒸気機関車です。「車両全長:20,375mm、車両全幅:2,936mm、車両全高:3,980mm」(資料1)最後に「SLのりば」の方に向かいます。 SLのりばには、「SLスチーム号」が停車していました。 「C62形2号機」(1948/昭和23年製造、日立製作所)日本を代表する旅客用蒸気機関車で、本機は特急『つばめ』で活躍しました。「車両全長:21,475mm、車両全幅:2,936mm、車両全高:3,980mm」(資料1)扇形車庫では、蒸気機関車20両が展示されていますが、そのうち動態保存車両は8両だそうです。そのうち、営業運転車両は3両と言います、(資料1)序でに、扇形車庫の背面・通路側を少しふれておきます。 通路側には、梅小路蒸気機関車庫の縮尺模型や、さまざまな機具類が展示されています。ここの展示品を見るのはスキップしてしまいましたので、写真紹介だけです。それでは、旧二条駅舎に向かいます。順路に沿って行くと、扇形車庫東端の外側を歩くことになります。 ここには「オハフ50形68号車」が設置されており、休憩所の役割を担っています。50系客車と称され、1977年に旧型客車の代替として登場しました。この時、自動ドア装備などの近代化が図られました。オハフ50は北海道を除く全国で普通列車に使用されました。しかし、ディーゼルカーや電車への置き換えにより、一部での使用を除き2001年までに引退したそうです。(資料2) 順路の反対側には、通路脇に車輪がオブジェ風に並べられて、フェンスの役割を兼ねていました。車輪も大小様々あり、なかなかいい眺めです。つづく参照資料1) 展示車両紹介 扇形車庫 :「京都鉄道博物館」2) 国鉄客車 オハフ50形 :「TOMIX」補遺京都鉄道博物館 ホームページ国鉄7100形蒸気機関車 :ウィキペディア国鉄7100形蒸気機関車 :「レイルラボ」国鉄50系客車 :ウィキペディア北海道第1号SL「義経」 京都鉄道博物館で現役<探る見る> YouTube復活運転!7100形蒸気機関車 義経 SLスチーム号 / 梅小路機関区100周年記念セレモニー 2014.10/10 / 京都鉄道博物館 YouTubeSLやまぐち号 タイムスリップ 蒸気機関車の旅 ホームページ ネットに情報を掲載された皆様に感謝!(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれませんその節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。その点、ご寛恕ください。)探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -1 本館へのアプローチ へ探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -2 本館1階 車両のしくみ (1)へ探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -3 本館1階 鉄道のあゆみ (1) へ探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -4 本館1階 鉄道のあゆみ (2) へ探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -5 本館1階 鉄道のあゆみ(3)・しくみ(2)、施設 へ探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -6 本館2階・3階(スカイテラスからの展望) へ探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -7 梅小路蒸気機関車庫(1)へ探訪 京都市 京都鉄道博物館細見 -9 旧二条駅舎 へ