新型Fluは今後の主流ウィルスになるかも
科学ニュースアラカルトより抜粋させていただきました。National Institutes of Health:NIH(米国・国立衛生研究所)による「新型インフルエンザ」ウイルスについての新しい報告が出ました。新しい研究では、フェレットをH1N1型季節性インフルエンザ・ウイルス(ソ連風邪ウイルス)もしくはH3N2型季節性インフルエンザ・ウイルス(香港風邪ウイルス)とH1N1「新型インフルエンザ」ウイルスに同時に感染させる、という事が行われていますが、合併結合変異ウイルスが誕生する状態は生じず、「新型インフルエンザ」ウイルスだけが、フェレットの間で感染を広げる状態が生じたそうです。これは、「新型インフルエンザ」ウイルスの方が、従来型の季節性インフルエンザ・ウイルスよりも生物学的に優位である、という事を意味しています。平たく言えば、人間の世界でも流行の主流が「新型インフルエンザ」ウイルスに今後、置き替わって行く事を示唆するもので、過去に「パンデミック」が発生すると「パンデミック・ウイルス」が他のウイルスを駆逐したのと同様の状況が、今回も生じる可能性が高いという話です。「今回得られた結果は、新型インフルエンザ・ウイルスが、これまで流行を繰り返してきた複数の季節性インフルエンザ・ウイルスを置き替えるかもしれない、という事を示唆しています。また、より容易に感染するかもしれない、という事も示唆されています」「今回のデータはまだ予備的な段階のものですが、これは今年の秋から冬のインフルエンザ・シーズンには、季節性インフルエンザの予防接種と新型インフルエンザの予防接種の両方が必要だ、という事を強調するものなのです」今回の研究では、フェレットに「新型インフルエンザ」ウイルスと同時に、 H1N1型季節性インフルエンザ・ウイルス(ソ連風邪ウイルス)もしくは H3N2型季節性インフルエンザ・ウイルス(香港風邪ウイルス)を重複して感染させています。フェレットは、季節性インフルエンザ・ウイルスと「新型インフルエンザ」ウイルスの両方に同時に感染しましたが、両方のウイルスに感染していたフェレットから未感染のフェレットに感染したのは、「新型インフルエンザ」ウイルスだけでした。「新型インフルエンザ」ウイルスと季節性インフルエンザ・ウイルスの両方に感染していたフェレットから、未感染のフェレットに季節性インフルエンザ・ウイルスが感染したという証拠は、みつかっていません。「H1N1新型インフルエンザ・ウイルス(pandemic virus。パンデミック・ウイルス)には、現在の流行の主流である2種類の季節性インフルエンザ・ウイルスに勝る、明白な生物学優位性を持っています。またウイルスの構造は、完全に人間に適応していました」、とPerez博士は語っています。「新型インフルエンザ」ウイルスでは、肺でのウイルスの増殖によるウイルス性肺炎が指摘されていますが、「腸でウイルスが増殖する」状況もときに生じるそうです。これは、「新型インフルエンザ」ウイルスが米国で流行した初期に、季節性インフルエンザの場合よりも「下痢や胃腸障害」の報告が多かった、という状況を説明するものです。「これまでのインフルエンザ・ウイルスよりは毒性が高い様だ」が、幸いタミフルが効くので、早期に投与してウイルスが少ない段階で免疫に退治してもらう、というのが正しい対処に思われます。くれぐれも「いつものインフルエンザと同じ」だと、甘く見ないようにしていてくださいね。「感染しないですめば幸い」ですが、なにしろ、「1918年にスペイン風邪に感染した高齢者達以外は、免疫がないだろう」という新型ですので、用心しましょうね。「新型インフルエンザ」 「新型インフルエンザ」は、非常に事態の展開が早いです。まず記事の日付を確かめ、必ず表紙で最新情報を見てくださいね。