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カテゴリ:映画の話
(ブレードランナー通常版・完全版・ディレクターズカット盤もそれぞれ劇場で観ましたが、あくまで一作と数えています。) 映像的には申し分のない素晴らしい作品でした。 概要は、リドリー・スコット監督の出世作「エイリアン」の前日譚を描きつつ、この作品のキーワードである「種の起源」に挑んでいます。 登場した「種の起源」関連 ・タイトルの「プロメテウス」はギリシャ神話 ・アフリカでの葬式を描いたシーンでの「違う宗教だから」というセリフ ・十字架のやり取り ・ダーウィンの進化論 宗教(神話)によっても、また科学の学説によっても、人類の起源の説明が異なります。ある意味、その全てを否定しつつ、同時にその全てを肯定しているのが、この作品のように感じます。 進化論と宗教が相容れないないことは、私たち日本人の想像を超えた問題であり、そこを理解しないと解釈するに至らない作品なのかもしれません。 その点が日米の反応の要因でしょうか!? ストーリーを一般化して語ると、地球外生命体の力により人類が誕生し、その導きにより宇宙の旅にでる。 これって「2001年宇宙の旅」と同じやん! また今作ではアンドロイド、2001年ではコンピューター AIが人間をかき乱す点も共通です。 これはリドリー・スコットなりの2001年なのでしょう。 また、その制作スタイルを踏襲している可能性も考えられます。 2001年の場合、原作を読んだり、またテーマに使われた「ツラツゥストラ」を手掛かりに永劫回帰(ニーチェ)に行き着くことによって初めて土俵に上がれるとも言われています。 そんなスタイルを継承しているなら、劇中の様々なヒントに注視しつつ核心に徐々に近づく鑑賞態度を求めているのかもしれません。 但し、あまりにも削除された映像が多く、それ故に断片的な繋ぎになってしまった可能性は否定は出来ませんが・・・ もう一つの話題は、エイリアンの発案者自身がエイリアンシリーズをスポイルしてしまってるんじゃないかということ。 この点に関しては、私は原点回帰だと思います。 エイリアン2こそがスポイルだと思っている派なので! 一点だけ批判を言わせてもらうなら、吹き替えに関して。 3D吹き替え版をしかなかったので、選択の余地はなかったのですが、非常に違和感を感じてしまいました。そこは残念でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 3, 2012 06:54:53 PM
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