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テーマ:日々自然観察(9963)
カテゴリ:季節
12月14日(土) 関東地方ではほぼ北関東といえる我が町でも、 いよいよ厳寒期に向かってまっしぐらとなっています。 偶に最高気温が15℃を超える暖かい日もありますが、 最低気温はほとんどの日が0℃に近づいています。 野山に食べ物が少なくなってきたのか、 住宅街にある我が家の近辺も、野鳥の姿が増えてきました。 2週間ほど前の11月30日のことですが、 茨城県稲敷市の稲波干拓地へ出向き、オオヒシクイの様子を観てきました。 朝暗いうちに出発し、辺りが薄明るくなってきた頃に到着しました。 時刻は6時半頃。 この日は強い寒波の襲来で現地の気温は-4℃ほど。 辺り一面に霜が降り、真っ白にお化粧されていました。 土手の向こうの小野川からは、川霧が盛んに立ち昇り幻想的な景色です。 小野川の手前半分は黎明の光に薄く照らされ、ローズピンクに染められとてもきれいです。 風はほとんど無く、川面に波は立っていません。 とても静かな朝でした。 川の手前側はオナガガモに占有されていましたが、奥にはカルガモ軍団が屯。 少し距離が開くと川霧に邪魔をされ、景色は滲みぼんやりと映ります。 とても静かな雰囲気の中、 僅かな空気の揺らぎも感じられるほど、透き通り落ち着いた気持ちになることができました。 まだ緑が残る草の上には、霜の結晶が立ち上がっています。 稲波干拓地でも今年の初霜だったそうです。 霜の写真に何枚かチャレンジしますが、上手く表現できないものですね。 意外と難しいものです。 泥濘には霜柱が立っていました。 立派な霜柱です。 途中で曲がってしまうほど長く伸びています。 ここまで伸びると、地面から突き出た春雨のように見えてしまいます。 霜と霜柱。 名称に同じ霜が付きますが発生のメカニズムは全く異なります。 霜は空気中の水蒸気が凍り付くもの。 霜柱は地中の水分が毛細血管現象で地表に上がり凍り付いて伸長するもの。 その際まず地表の水分が凍り付くことが前提条件となります。 そして地中の水分は凍り付かないこと。 染み出た時に凍らないと伸びません。 下の氷が上の氷を次々と押し上げて柱になっていくのですね。 霜柱なんて、真剣に観るのは何年ぶりでしょうか。 子供の頃はあちこちに原っぱがあり、学校の校庭や花壇なども霜柱だらけでした。 みんなでサクサクと踏みつけたことを思い出します。 暫くすると朝陽が昇ってきました。 一気に気温が上昇してきました。 お陽様の力はやはり偉大なものですね。 草の上の霜もどんどん解けて、針状であった形が崩れてしまいます。 干拓地の中ではオオヒシクイたちが少し動きだしました。 他の野鳥たちも動きが出てきました。 この場所は地元そして近隣の有志で結成された、 「稲敷雁の郷友の会」のメンバーが毎日交代で日の出前から日没後まで観察を続けています。 その観察記録は毎日公開されています。 websiteのアドレスはこちら。 http://relaxbach.sakura.ne.jp/hisikui/ ご興味の湧いた方は見てくださいね。 国の天然記念物である、 雁の仲間が多数観察できる場所は、関東地方ではここだけです。 一定のルールやマナーを守っていただければ誰でも見学できます。 明日の日記ではこの日のオオヒシクイの様子を中心に書きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.12.18 12:01:56
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