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カテゴリ:ヨガ:生涯、一ビギナー&一愛好家宣言!
今日もSヨガスタジオで初級者クラスでした。
気分はまるで五月の真っ青な大空のように爽快です。 こんな澄み切った心持ちになって帰ってこれたのは、やはりアイアンガーヨガの厳しい審査基準をクリアするだけの力量と経験とをあわせ持つ、優秀な先生の指導のたまものなんだろうな、って、毎週思います。Jen先生、今日も充実したクラスをありがとう! 私が勝手に「おねーちゃん先生」と呼ぶ人達...つまり、「普段はエアロビ教えているんだけど、去年、週末2泊3日の短期講習受けてからは、ヨガクラスもやってますぅ~」って感じで、格好だけはばっちり決めてるような先生は、こちらのSヨガスタジオとは★無縁★です! 逆にフィットネスクラブにはこの手の促成栽培先生が多いかな。「とにかく頭数揃えないとクラスが開講できない」という、大人の事情があるので、ヨガの経験が浅くても雇われやすいんですってよ。(日本ではその辺り、どうなんでしょうねぇ。) いや、本当にいるんですよ。月々$20そこそこの大手フィットネスクラブのみならず、「ヨガスタジオ」を名乗る専門の教室に行っても、その手のなんちゃってヨガ先生に会っちゃうんですから、もうガックリです。 それもこれも、90年代からアメリカでのヨガ人気は上がる一方だというのに、しっかりした指導力を備えた先生の育成が全然追いついていってない、ということなのでしょうねぇ。 人を育てるのって、一朝一夕にはできないものですから...。 人の健康や身体のことを扱う専門家なのに、粗製乱造だなんて、困ったものです。 私のエニアグラムの師匠であるドン・リチャード・リソ(Don Richard Riso)が以前苦々しく言っていました。 アメリカというのは良くも悪くも「インスタント・エキスパートinstant expertの国」。(*わかる方のために書きますと、これはタイプ7の性質です。多方面に関心があって器用にこなしてしまう反面、地道にコツコツ、極めつくすということは苦手なタイプとされます。) 何かを習い始めて、おおよそのコツをつかんでしまうと、即、「専門家」の名乗りを上げてしまう。そういう傾向が強いのだそうです、アメリカ人は。 一つの分野を忍耐強く、長期間かけて習得するという地道な努力をバイパスして、「先生」の肩書きをさっさと手に入れ、手っ取り早く稼いじゃおう!という「自称プロ」が多いんですって。米企業に勤める私のダンナさんに尋ねても、「そうそう、その通り。」と同意していました。 そうした「インスタート・エキスパート」なヨガ先生のクラスは、ざっとこんな感じです。 (BGMにはなぜか低音がズムズム響く音楽が大音量でかかっている。) 「インヘ~ィル(吸って)、エックスヘ~ィル(吐いて)、インヘ~ィル、次は猫のポーズで背中を丸めて~、エックスヘ~ィル...。」 先生ったら、ご自分の「振り付け」と、終わるまでの時間ばっかり気になさっていて、生徒が辛そうにしていようが、全く見当違いの動きをしていようが意に介さずといった感じですねぇ。 こちらは、「次は何やらさられるんだろう」が気になって、先生の動きをチラ見してばかりいるため、どうしても個々のアサナ(ポーズ)に集中できません。 何でこんなにちょこちょこ首と目玉とを動かさなきゃいけないの...。 最後のシャバサナ(死体のポーズ、と称される。仰向けに横たわって深~くリラックス。)だけは、「やれやれ、やっと解放されるよ...。」との安心感から気持ち良くごろりんできるのが救いです。 でも、それにしたって、「癒しぃ~~~...」って堂々と自己主張しているようなニューエイジ系の音楽を流されてしまうと、興ざめもいいところ。シャバサナには静けさだろうがっ!と、突っ込み入れたくなります。 これって、ヨガ風味を加えただけのストレッチ体操でしょう? ぶっちゃけ、これだったら家でヨガDVDやっている方がお金かからない分まだマシじゃないのぉ? 【送料無料】Yoga Zone Yoga for Life: An Intermediate Guide to Health, Fitness, and Relaxation ↑こちらは書籍ですが、著者・アラン・フィンガー師が90年代に主宰していたニューヨークのヨガスタジオ・Yoga Zone(今ではBe Yogaと改称)が出しているDVDのシリーズは、どれもおススメです。特に、初心者向けの4枚セット http://www.amazon.com/Yoga-Zone-Premiere-Collection-Beginners/dp/B00006G8HE/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1305840521&sr=8-2 は、どれも五つ星!って、太鼓判押せます。(アイアンガーとは別の、イシュタヨガという流派ですよ、念のため。) 英語版オンリーなのが本当に残念ですが、アラン・フィンガーの直弟子のマック久美子さんという方が日本語でヨガ教則DVDを出していらっしゃいますので、その教えのエッセンスはきっと受け継がれていることと思います。 (残念ながら私はまだ見たことがありません。今度日本に帰ったときにはぜひ。) 【送料無料】ヨガ・ベーシックス 初級編 話を元に戻しましょう。 私も、ヨガを始めて日が浅いうちは、「なんちゃってヨガクラス(実はただのストレッチ)」に随分とお金も時間も無駄に費やしてしまいました。 吉田兼好が徒然草の「仁和寺にある法師」の逸話でいみじくも言っていましたっけ。。 「少しのことにも、先達はあらまほしき事なり」って。 (これ、中学か高校の古文で習いましたよね?ある年取ったお坊さんが石清水八幡宮にわざわざ参詣に行ったものの、山の上の方にあるメインの建物を訪れることなく、下の方だけお参りして「人が上の方に向かっていたけど、あれ、何だったのかな。」と疑問に思いながらも、そのまま帰ってきてしまった、あ~もったいない、という話。) ヨガに関しては、私、長いこと「仁和寺の法師」をやっちゃっていました(苦笑)。 でも、そんな期待外れのクラス体験が積もり積もっていくうちに、ある時から「せっかく習うからには、絶対【本物】じゃないと嫌だ!【本物】の手応えをくれるような先生に習いたい!」と強く願うようになったのです。安易に妥協するのはやめよう、と決めました。 まぁ、遠回りしたけれど、今こうして大満足のクラスに通えているのですから、結果オーライ、だったのでしょう。 ...「欲しくないもの」を最初にたくさん見てしまったことで、本当に自分が欲しいものがくっきりと浮かび上がってきたんですね。この世を動かしている基本公式、またひとつ体得しました! (白いクレヨンで自分の欲しいものを白い画用紙の上に描いてもよくわからないけれど、 真っ黒な紙の上だったら、形も細部もはっきりと浮かび上がってきますよね。) Sスタジオの先生方は全員、アイアンガーヨガの有資格者です。定期的にインドへ渡って、90歳を超えたメソッドの創始者・B.K.S.アイアンガー師や、彼に近しい弟子の指導を受けるなど、常に研鑽を怠らない先生方ばかりです。そうした姿勢が、日頃のクラスの質の高さとなって自然ににじみ出てくるのかもしれません。 時々、振り替え受講で別の先生が担当するクラスに飛び入りで参加することがありましたが、これまでに一度も期待を裏切られたことはありません。 どの先生方も非常に知識が豊富で、生徒のあらゆる質問に即座にパシッ!と答を出してくれます。 正式な教師資格を取るには、ヨガのポーズだけでなく、人体の構造や解剖学といった分野にまで通じることが要求されているに違いない、そんな印象を受けます。 難関を突破するために必要な努力・知力・人間力を備えた先生方だからこそ、【本物】ならではの旨味をかもし出しているのでしょうね。 「この人(たち)は本物っ!」と思えるような人を至近距離で観察できる、というのは幸せなことです。 さっきの白いクレヨンと黒い色紙のたとえのように、「本物」を地で行く生身の人間をしっかり、何人も目にしていると、「ニセモノ」(...は、言い過ぎですね、「非・本物」程度の方がいいかな)を短時間で見分けて、上手にパスすることができるようになるように思います。それが、目が肥える、ということなのでしょう。骨董品や美術品と同じです! (昔、斜め読みした白洲正子さんの文章には、確かそうした骨董の目利きの話がたくさん出てきたような気がします。また読んでみようかな。) この先、「なんちゃってヨガ」にうっかり引っかかることは、もう無いでしょう。 万が一、間違って足を踏み入れたとしても、ささささっとその場を離れればいいのです。 簡単に自分のお金や時間を差し出さないこと。 お金も時間も、エネルギーの一つのかたちです。上手に使わなくっちゃ。 限られた時間を有効に使いたいなら、できるだけ【本物】とのお付き合いができるよう、かしこく選びましょう。そうすれば、より多くの喜びが自分に返って来ます。 時には、即答しない勇気も必要。「少し見学して、様子を見させてください。」 そう冷静に言えるだけの、そんな心の余裕と落ち着きをいつも持ちたいですね。 ...あれれ? 上の決意表明、「ヨガのクラス」を、「人間付き合い」に置き換えてみても、そのまま意味通じますね。たった今、気付きました。 最初はとびっきり魅力的に見えても、後からじわじわと毒が回ってくる、そんな【フェイク】なお友達=エモーショナル・ヴァンパイアに振り回されるのは、もうこりごりね!... エモーショナル・ヴァンパイアの件については、一両日中に続きを書きます。 Sヨガのスタジオに通う生徒さん、特に初級者クラスの皆さんは老若男女、身体のコンディションや柔軟性も千差万別。 「交通事故の後遺症で、背中がどうしてもこれ以上は曲がらないんだけど...」 そんな声にも、「それなら、毛布をあと2枚足元に敷いて、それから向こうから椅子を持ってきて、その上に...」と、決して身体に無理をさせないよう、今ある症状を悪化させないよう、適切な対応策をその場で打ち出してくれます。 頼もしい限りです。こういう先生方が見守ってくれるのならば、これから年を重ねるにつれてきっと出て来るであろう様々な体調不良や、節々の不具合などが待ち構えていようとも、何とか乗り切れそうだっ!...そう思わせてくれます。 「ばーちゃんになっても続けるぞ~!」と、誓いを新たにするのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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