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カキカキ…。 カキカキ…。 トントン…ガチャ。 『あなた、食事の仕度が出来たわよ。そこらへんにしてご飯にしましょう。』 『お~もうそんな時間か。すぐに降りるから先に食べてなさい、チヅル。』 タモツはペンを置き、大きな背伸びをしタバコに火をつけた。 自分でも限界を感じている。この作品の展開…。 今年の夏にある文学賞に出展するには、この程度の作品では入賞はおろか、最後まで目も通してもらえないだろう。 タモツは焦っていた。 チヅルと2人の子供との生活。 なんとしても、今回の作品で賞をとらねばと。 窓の外に広がる夕焼けにタバコをもみ消し、タモツは一つ大きなため息をついた。 『よしっ、一から書き直そう。』 そう決めたタモツは、家族の待つ食卓へと急いだ。 タモツの夏はここから始まるのであった…。 次回は『じゅくちょの独り言』にて更新です~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2006年07月14日 14時03分33秒
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