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カテゴリ:手塚治虫伝
手塚治虫の最期 3 手塚治虫伝 ・ 手塚治虫トイレのピエタ 1989年1月15日・最後の日記より 今日はすばらしいアイディアを思いついた! トイレのピエタというの はどうだろう。 癌の宣告を受けた患者が、 何一つやれないま まに死んで行くのはばかげていると、 入院室のトイレに天井画 を画き出すのだ。 周辺はびっくりしてカンバスを搬入しようと するのだが、 仲の男は、 どうしても神が自分をあそこに書けといふ 啓示を、 便器の上に使命されたといってきかない。 彼は ミケランジェロさながらに 寝ころびながら フレスコ画を書 き始める。 彼の作業はミケランジェロさながらにすごい 迫力を産む。傑作といふるほどの作品になる。 日本や他 国のTVからも取材がくる。 彼はなぜこうまでしてピエタに こだわったのか? これがこの作品のテーマになる。 浄化と 昇天。これがこの死にかけた人間の世界への挑戦だったのだ! ピエタとはミケランジェロが4体製作しようとした、 十字架から下ろされたイエスの遺体をい抱く聖母マリアのうち、 唯一完成させ署名を入れたバチカンにあるサン・ピエトロ大聖堂に置かれている、 いわゆる 悲しみの聖母 をさす。 マグダラのマリアに受け継がれた血脈と原理主義キリスト教との間にあつた教義争いと、 キリスト教発生原典をエンターテイメントとして映画化したのがダヴィンチコードである。 サン・ピエトロ以外の3つは未完であるが、 フィレンッエのミケランジェロ・ドゥオーモ美術館の縦位置のピエタ像も有名である。 手塚治虫のトイレのピエタも未完に終わった。 胃癌から肝臓転移の癌により、2月9日去。 享年59歳。 社団法人日本漫画家協会会員 玉地俊雄 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.03.04 10:18:50
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